「東京進出」ビスケットブラザーズが卒業公演で熱演! 「野犬」「いちご」代表作オンパレードに客席興奮

4月から、ついに東京進出を果たしたビスケットブラザーズ(きん、原田泰雅)。その卒業公演「ビスケット*ブラザーズ」が3月24日(日)、大阪・よしもと漫才劇場で行われました。演劇的アプローチにも定評のある彼ららしく、代表作ともいえるコントを複数つなぎ合わせて「本当に大切なもの」を取り戻すという壮大な物語を見せた2人。大阪で培った実力の真骨頂を発揮しました。

出典: FANY マガジン
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セーラー服&ブリーフ男の登場に大歓声

複数のコントをつなぎ合わせて、演劇のようにひとつの物語として見せた今回の公演。そのストーリーは、卒業公演「ビスケット*ブラザーズ」が終わったところから始まりました。

充実感いっぱいに楽屋に戻ってきた2人。心地よい疲れとともに、きんはダンベルで筋トレをしながら、原田はハードコアな美容ケアをしながら、終わったばかりの卒業公演をかみしめています。

大阪での日々を振り返り、原田が胸毛をハートにした日の話などで盛り上がりつつも、やがて2人の胸によぎるのは、東京進出に向けた一抹の不安。この不安をきっかけに、2人はとんでもない事態に巻き込まれていくことに……。

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ここからがビスブラ流ファンタジーの始まりです。卒業公演のタイトルに「*(アスタリスク)」を入れましたが、実はこれが仇となり、謎の存在“アスタリスク”によって、きんと原田はいちばん大切な記憶を奪われてしまいます。その大切な記憶とは「相方」。離ればなれになった2人は、それぞれに相方探しの旅に出るのでした。

まずは、森をさまよい歩いているきんに野良犬が吠えかかります。絶体絶命の大ピンチ。そこに飛び出してきたのはツインテールにセーラー服、ブリーフ姿の謎の男! 会場からは大歓声が沸き起こりました。

これこそは、『キングオブコント2022』決勝で披露して、ビスブラに優勝をもたらしたコント「野犬」。2人の合わせ技で野犬と戦う場面を力いっぱい演じると、会場は早くも最高潮の盛り上がりを見せました。

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“元木大介”ソックリ男のカオスな人物像

どうにか野犬を追い払うことに成功したきんは、謎の男の紹介で博士を訪ねて研究所へ向かいます。

ここからは、コント「博士と助手」。研究所では、博士に扮した原田が「人をドキドキさせたい」と、きんに対してさまざまないたずらを仕掛けます。なかでも博士の“色仕掛け”では、ドギマギした心のうちを豊かな表情で見せるきん。原田も意気揚々と、きんを惑わせる博士を演じました。

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記憶を取り戻すため、博士の教えでダークシティに向かうことを決めたきん。危険な場所だと知りながらも飛び込んでいきます。

そこで“闇の外科医”の店に入ってしまったきんは、オークションに売り出されることに。コント「オークション」の始まりです。助けてくれたのは、かつて原田が似ていると話題になった元プロ野球選手の”元木大介さん”ソックリな男。なぜか相方・原田のことを詳しく説明してくる“元木さん”似の男のカオスな人物像に、きんはもとより、観ているお客さんも大混乱です。

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一方、原田も相方探しの旅へ。「本当に大切なもの」が何なのか思い出せないことに嘆きながらさ迷い歩いていると、そこにひと粒のいちごが落ちていました。ここからは、ビスブラの名を一躍世に知らしめた代表作のコント「いちご」です。客席の感度も抜群で、「いちご」というキーワードだけで会場は大いに沸きます。

怒涛の不条理劇がたっぷりと展開し、すでにお腹いっぱい……かと思いきや、物語はまだまだ続きます。

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胸毛がトリガーで記憶が戻って…

ずっと上ばかり見て歩いていた原田と、ずっと下ばかり見て歩いていたきんがついに再会を果たします。ですが、2人はまだ、互いに相方とは気がつきません。

“初対面”で意気投合し、おもむろに服を脱ぐ原田。そのハートの胸毛がトリガーとなり、ついに2人はすべてを思い出すのでした。コント「二人」では、テンポよいセリフの掛け合いで抜群のコンビネーションを見せます。

大阪で出会い、コンビを組み、晴れの日も雨の日も力を合わせてやってきた2人。「一緒に東京に行くぞ!」と改めて強く誓い合ったところで、再びアスタリスクの邪魔が入ります。最後は、なんと「アスタリスク」が、形のよく似た「東京都の紋章」だったという伏線回収までバッチリのラストに。

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大作を演じきったきんは、「本当に大阪で長い間、お世話になりました!」と感無量の様子。原田も「東京でも頑張りますので、引き続き応援よろしく!」と明るく挨拶します。60分間にビスブラのすべてをパンパンに詰め込んだ、まさしく大阪での集大成といえる卒業公演となりました。

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