「負けたー負けたー、また負けた♪」ちゃらんぽらん冨好の““西武ライオンズ愛”あふれるTikTokが大バズリ!

大の野球好きで、埼玉西武ライオンズの熱烈なファンであるピン芸人・ちゃらんぽらん冨好のTikTokが大バズリ中です! 冨好は今年4月にTikTokを始めたばかり。それがたった3カ月でバズり、フォロワー3.4万人という数字を叩き出しています。なぜ芸歴36年の大ベテランが、TikTokを始めたのか……? その理由やライオンズ愛、野球愛を語ってもらうため、冨好を直撃しました!

出典: FANY マガジン
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西武ライオンズの試合結果をおもしろおかしく発信している冨好のTikTok。今年6月、セ・パ交流戦で西武が阪神タイガースに連敗した際に、甲子園球場で観戦していた冨好がスポーツ紙を丸めながら、バンバンと叩いて音頭を取って「負けたー負けたー、また負けた♪」と歌う姿がTikTokで170万回以上の再生回数を記録しました。

SNS大嫌いだったのに…

——冨好さんがTikTokを始めたきっかけを教えてください。

僕はね、SNSいうのんが、ものすご大っ嫌いやってん。あれは巣ごもり(緊急事態宣言)のときやから、令和2年(2020年)。「スナック吉本」っていう、芸人とオンラインで呑みましょうっていう企画があってん。そのとき、当時のマネージャーが「やりましょう」と言うんで、『西武ライオンズナイター』というイベントで「俺とみんなで野球を見ましょう」ってチケット売ったんや。忘れもせえへん、令和2年8月の西武対日本ハム戦や。

ごっつ来るかと思ったら、2人や(笑)。「こらあかん」って言うて。ほんだら、当時のマネージャーが「宣伝が足りません。SNSで宣伝しましょう!」って言うわけ。だから、ガーッてSNSで宣伝したんや。それから1週間後、西武対楽天戦や。これが……ゼロや! もう、びっくりして! 「こんなことあるか!?」言うて(笑)。それが令和2年の話や。

——たしかに、忘れもしませんね(笑)。

そうや! だから「しょーもない、何がSNSや! この裏街道が!」と思て、バカにしとったんや。そこからいたずらに時が過ぎて、去年6月に、初めてZAZA POCKETS(現在は『新世界ZAZA』に移転)で『一人パリーグ座談会』というイベントをやりました。収容が70人くらいやってんけど、当時はラジオ番組のレギュラーがあったし、友近ちゃんのラジオにも出たりして、ちょっとは宣伝できたかな。

出典: FANY マガジン
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でも、前回がゼロやったから、「どうせ10人くらしか売れへんのちゃう?」と思ってたら、チケット発売1週間で完売や。マネージャーも「ウソでしょ!?」やて!(爆笑) 当日、フタ開けてみたら満員で、ものっすごいウケるねん。それを見たマネージャーが「TikTokで宣伝したら、もっとイケる」と踏んだわけや。

——ということは、TikTokはマネージャーさんからのアドバイスで?

そう! でもそのときは俺、まだ(話を)右から左へ受け流しとったんや。その2カ月後、8月の『一人パリーグ座談会』でも、100人収容できる会場が完売や。ガーッと盛り上がるし、すごいねん。ほんなら、またマネージャーが「TikTok、どうですか?」って言うてきてな。でも俺は「もう、そんなんはええねん!」って言うて、またいたずらに時は過ぎていくわけや。

そのあと10月、12月と開催して、全部完売。そのたびにマネージャーが「(TikTok)どうですか?」と聞いてくるねんけど、俺はずっと「まぁまぁ」と右から左に受け流しとってん。

ところが今年3月、ずっとやってたラジオのレギュラーが終わることになってん。「ラジオが終わると情報発信できるツールがなくなるなぁ」ということで、TikTokに気持ちが傾いたんや。ほんで、「よっしゃ、ほんならやってみよ」ってなったのが、今年の4月や。

出典: FANY マガジン
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——TikTokでは、4月12日に初めて投稿していますね。

4月に開催する『一人パリーグ座談会』に向けて、「ほないっぺん、宣伝でやってみましょ」って始まったわけやね。だから、マネージャーが言ってくれへんかったらやってないし、極端にいえば、ラジオ番組のレギュラーがずっと続いてたら、いまだにTikTokはやってへんかもわからんわ。

相手チームの選手はけなさない

——「負けたー負けたー、また負けた♪」の絶妙な節回しがとても印象に残ります。

昭和の時代からやってることやからね。あと、新聞丸めて叩くやつね。あれ、テレビ局の人に言われてん。「新聞やからよろしいわ。メガホンやったらおもろないんです。新聞やから『このおっさん、おもろいわ』ってなるんです」って。

新聞はスポニチや。ぜんぶ載ってるからね。俺は気付かんかったけど、往年の野球ファンからしたら、「こんなおっさん、球場におるわ」ってなるらしいわ。うまいことなってるわ。

——“歌詞”はどのように考えているんですか?

試合中でも、思い浮かんだフレーズはメモするんや。頭の中に描いて、あのリズムに合わせる。で、「字余りやな。あかんな~」て思たりね。でも、だいたいパッといけるわ。西武が好きやからね。

出典: FANY マガジン
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こないだなら日ハム戦やったから、「徳島ハムでも食べて帰ろー♪」って、「日本ハムの前身は徳島ハム」っていう、しょーもない知識も入れながら(笑)。しょーもないことでええねん。「誰が知ってるねん、それ!」みたいな。あと、僕の持論やけど、相手選手は絶対にけなさへんことやね。

——流儀があるんですね。

そんなんを続けてるうちに、マネージャーから「再生回数が1万いってます! TikTokで1万って、なかなかですよ」って言ってもらえてん。それから2万、3万と上がっていって、ほんで、4月23日の京セラドームでのオリックス対西武。

このときは、西武のユニフォームを着て球場でやったわけや。「負けたー負けたー、また負けたー♪ 環状線で早よ帰ろー♪」って。これが再生回数十数万いって。これがきっかけ。「あ、球場でやったら増えるねんな」っていうのもわかった。

これで認知してもらったんか知らんけど、それからコンスタントに再生回数が10万を超えるようになったんや。そのタイミングで、マネージャーが「次は配信を狙いましょう」と。

——それで配信を始めたんですか。

そう、『一人パリーグ座談会』の配信や。俺のTikTokを見た子が「このおっさん、誰や? 冨好? 見たことないけどおもろいなぁ」からインスタに移行する。ほんなら「こんなイベントやってんねや。見に行かれへんけど、配信見よ」っていう人を増やす。「目的をそこに置きましょう!」ということや。

それで毎日、試合結果を上げていくことにした。ほんだら5月、6月と、X(旧Twitter)を見てたら、えらいもんで、「冨好さん、何を言うかな」「冨好さんの動画、まだかな」とファンから期待されるようになったんや。

出典: FANY マガジン
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——みんな、楽しみに待ってます。

そうや。ほんで、6月8、9日に阪神対西武を見に甲子園に行ったわけよ。そこで「負けたー負けたー、また負けた♪」って、阪神の選手の名前も出して。これがものっすごい阪神ファンに刺さってん。阪神ファンは大きいで~! 言うてるうちに120万、130万再生になったんや。

——冨好さんがかつて「大っ嫌い」と言っていたSNSで大バズリですね。

人間ってえらいもんで、数字が上がると力が入って、毎晩「60万再生くらいやな」って寝て、パッと朝起きたら80万回になってて「え~!?」って。夜中に20万も増えとるがな! 

高校生から「いつも見てます!」

——相性がよかったのでは。

びっくりしたわ! 2カ月で、なぁ? おかげで、6月の『一人パリーグ座談会』は満席。配信もけっこう売れたんや。つまり、僕にとってTikTokは“販売促進”やね。もっと全国の人に知ってほしい。俺の知名度は、西は相生、東は米原までやから、俺としては「関ヶ原を超えなあかん!」と。

おかげで、いまや「負けたー負けたー」を“冨好風”って言うて、マネしてくれる子もおるねんで。中日とか巨人のファンの子とか。はじめはマネージャーが「1年かけて1万フォロワー目指しましょう」って言うて、やり始めたんたんやで?

出典: FANY マガジン
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——2カ月で3万フォロワー達成となると、大成功では?

ほんますごい。何がどうなるかわからへんなぁ。恐ろしいことが起こってるわ~……。でも、SNSの世界の中だけの話やで? 世間はそら、西友ストアでバイトしてるおばちゃんは誰も知らんと思うわ。それでええやん。

——TikTokを始めて、若い人たちからも声をかけてもらえることが増えたそうですね。

こないだ京セラドーム行ったときはエグかったなぁ。子どもが「うわ! TikTokの人や!」って言うねん。子どもにとって俺は芸人やない、“TikTokの人”やねん。それでかまへんねん。「写真撮ってください」って言われて。ほんで、高校生が「焼きそば食べて、早よ帰ろー♪」って歌いよんねん。ほんますごかったわ。「いつも見てます!」って言われて。

——これまでにない、若い世代のファン層が増えたんですね。

高校生に言われるの、45年ぶりやん! 「え、なんでそんなん見てるの?」って聞いたら、「(TikTokの)『おすすめ』に上がってくるんです」って言われたわ。若い子、みんなTikTok見てるんやなぁ。

——それだけ、世代を問わず野球ファンに届いているんでしょうか。

ほんま野球ファンはすごいなぁ! ありがたいわ~。なんか、野球が好きやっていうのが伝わるのがうれしいわ。コメントを読んでたら、「冨好さんは、野球に対して愛がある」って書いてくれてんねん。

だから俺は思うねん。西武の選手に、俺はボロッカスに言うねん。「髙橋光成! スライダーは切れんねんけど、髪は切れへんやないか!」とかな。でも、そこに愛があるねん。「がんばれよ、髙橋!」ということや。

出典: FANY マガジン
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——惜しみない愛ですね。

親でもおるやんか。息子が、急に子どもできて「お父ちゃん、結婚するわ」って言うてきて。親は「アホかお前は! お前なんか子でも何でもないわい!」って言うといて、孫ができたら、「どうでもええんじゃアホ! しょーもない!」と言いながら、百貨店行って赤ちゃんの服を買いに行く。そんなおじいちゃん、おるやろ? 俺、それやと思うねん。それが、若い子の心に入っていくのが意外やったね。

——そもそも、関西出身の冨好さんは、いつから西武ファンなんですか?

1979年の設立(クラウンライターライオンズ→西武ライオンズ)からやから、筋金入りやで。きっかけは、俺が芸人なりたてのころにバイトしてたモノマネパブに、西武の永射保投手が来てくれたわけ。それが、俺が初めて見た野球選手やってん。左ピッチャーで、ピンクレディーの『サウスポー』のモデルになったピッチャーや。そこから、いまに至るっていうことや。

出典: FANY マガジン
porann出典: FANY マガジン

——愛が深いからこそ、若い世代にもしっかり染み込んでいるようです。

高校生が「おもろい」って言うてくれんねん。不思議やわ~。だって、やってることは昭和なんやで? 笑いって何があるかわからんもんやな。とりあえず、目標は配信のお客さんをどんどん増やすこと。ほんで、TikTokは自分でやってて楽しいから、そのために続けていくっていう。球場も行くし、8月の6、7、8日や。京セラドームでまたオリックス戦があるから、これはもう絶対や。行く、行く。

——冨好さんに追い風が吹いてますね!

そうや! だから俺は、64歳ティックトッカーや。ほんなら、インフルエンサーいうことかいな? インフルエンザにもなったことないのに、やで!?


ちゃらんぽらん冨好の公式TikTokはこちらから。
公式Instagramはこちらから。
公式Xはこちらから。
YouTubeチャンネル「ちゃらんぽらん冨好の一人パリーグ座談会」はこちらから。

公演概要

■「ちゃらんぽらん冨好の観戦座談会1~西武vsオリックス~」
日程:2024年7月17日(水)17:30開場 18:00開演
会場:楽屋A(大阪府)
チケット:前売2500円

FANYチケット(会場)はこちらから。

■「ちゃらんぽらん冨好の一人パリーグ座談会9」
日程:2024年7月25日(木)18:30開場 19:00開演
会場:楽屋A(大阪府)
チケット:前売2000円 配信1500円
※FANYチケットは完売

FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。

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