琉球古典音楽界の気鋭の若手実演家たちによる演奏会『琉球の彩り-時の首里彩画 THE LIVE-』金沢にて11月23日開催

11月23日(土)金沢歌劇座にて芸能公演『琉球の彩り-時の首里彩画 THE LIVE-』が開催されます。

金沢と沖縄の文化の交流

出典: FANY マガジン

沖縄県の財産である琉球芸能を県内の若手実演家が披露します。解説にはアーティストの宮沢和史、ゲストに金沢美術工芸大学の金島隆弘先生を迎えます

本年9月には、震災の傷が癒えない石川県能登地方を、記録的な大雨が襲いました。

主催者である沖縄県は「幾多の困難な時代を経て育まれた沖縄文化の根底には、『命どぅ宝(命こそ宝)』、他者の痛みに寄添う『チムグクル(まごころ)』の精神文化が流れています。本公演を通し、困難に直面している被災地の皆様にエールを送りたいと考えています」としています。

公演概要

沖縄県令和6年度地域の文化芸術振興事業
芸能公演「琉球の彩り -時の首里彩画 THE LIVE-」

日時:2024年11月23日(土)16:00開場/17:00開演
会場:金沢歌劇座
(石川県金沢市下本多町6-27)
出演:親川遥(歌三線)、池間北斗(箏)、前田博美(胡弓)、亀井美音(笛)、宮城茂雄(舞踊)、宮沢和史(解説)
ゲスト:金島隆弘(金沢美術工芸大学/美術工芸学部美術科芸術学専攻准教授)
監修:新垣俊道(沖縄県立芸術大学/音楽学部音楽学科琉球芸能専攻准教授)
主催:沖縄県
後援:北國新聞、MRO北陸放送
観覧料:無料 
※申し込み方法により発券手数料が発生する場合がございます。詳細は公式サイトをご確認ください
WEB申し込み:FANYチケット

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予定演目:
琉球古典音楽 「かぎやで風節」「こてい節」「道輪⼝説」「仲⾵節」「浜千⿃節」
琉球舞踊 「ぢやんな節」「加那よー」
宮沢和史 「島唄~琉奏~」
民謡 「沖永良部民謡」「ナークニー・カイサレー」

トークセッション予定テーマ:
琉球弧の芸能紹介(琉球古典音楽と沖縄民謡とその聞き方 琉球楽器と舞踊衣装の紹介
琉球と金沢の文化の交流(織物・染物を中心に)

WEBはこちら

琉球古典音楽について

琉球古典音楽は、15世紀から19世紀にかけて琉球王国で発展した伝統音楽のことを指し、主に首里士族の男性によって演奏されてきました。首里士族の教養や嗜みのほか、中国からの使者である冊封使をはじめ、薩摩藩、江戸幕府に対する接遇として披露されてきました。三線を中心に演奏され、他にも箏、笛、胡弓、太鼓などの楽器が用いられます。演奏は三線を弾きながら歌う「弾き歌い」を基本としています。歌詞は8・8・8・6の音韻数を持った琉歌と称される叙情歌を三線に乗せて歌われます。伝承されている楽曲は230曲あまりで、琉球舞踊や組踊、沖縄芝居の楽曲として用いられています。今日では、沖縄の文化遺産として保存されているだけではなく、2000年には琉球古典音楽では初となる人間国宝も誕生しています。また、沖縄県の各地域の伝統芸能にも用いれられ、広く継承されています。

<時の首里彩画(ときのすいさいが)>
沖縄県那覇市首里を舞台に、首里城や周辺のまち・文化・歴史・ひとなどを琉球古典音楽のしらべにのせて伝える、音楽と映像の美しさが魅力のミニ番組。琉球放送・BSよしもとで2019年より放送。

出演者等

■親川遥(歌三線) 
琉球古典音楽野村流保存会師範
沖縄県今帰仁村出身。沖縄県立芸術大学大学院(修士課程)修了。県内外で琉球芸能公演を精力的に主宰。2024年初のリサイタルを開催、CD「綾もどろ~月の若清ら~」を発表。

■池間北斗(箏)
琉球伝統箏曲琉絃会師範
沖縄県立芸術大学琉球芸能専攻卒業。伝統的な琉球箏曲の演奏活動をはじめ、他ジャンルとの共演をするなど現代琉楽に新生面を開拓し、箏曲奏者トップランナーとして活躍中。第25回日本伝統文化振興財団賞。

■亀井美音(三線・笛)
琉球古典音楽野村流保存会師範
沖縄県立芸術大学琉球芸能専攻卒業。現在、琉球古典音楽をベースに様々なアーティストと共演。また、編曲を含む作曲活動も精力的に行なっている。「島唄~琉奏~」は亀井による編曲。

■前田博美(三線・胡弓)
琉球古典音楽野村流保存会師範
沖永良部島出身。沖縄県立芸術大学大学院(修士課程)修了。沖永良部民謡と琉球古典音楽の演奏家として活躍中。沖永良部島観光親善大使も務めるこの日は、前田による沖永良部⺠謡も披露。

■宮城茂雄(舞踊)
琉球舞踊宮城流師範
琉球舞踊家/組踊立方として国内外で活躍し、磨き上げた確かな技芸には定評がある。また、クラシック音楽や雅楽、ドラム、映像とのコラボレーションにも取り組み、表現の広がりを求め続けている。伝統組踊保存会 伝承者。琉球舞踊保存会 伝承者。

■宮沢和史(解説)
シンガーソングライター。THE BOOMのボーカリストとして1989年にデビュー。沖縄民謡を次世代に伝えるプロジェクト「唄方」をはじめ、沖縄芸能を研究・発信し続けている。
2024年、親川遥と共演による「島唄~琉奏~」を発表。

■新垣俊道(監修)
沖縄県立芸術大学准教授(専門:琉球古典音楽(野村流)。国立劇場おきなわ組踊研修講師。琉球古典音楽の村流保存会師範。自身も演奏家として国内外の公演に数多く出演しながら、後進の育成にあたっている。また、音楽監修や琉歌選考員なども務め幅広く活動を展開している。

■金島隆弘(ゲスト)
金沢美術工芸大学美術科芸術学専攻准教授
京都市立芸術大学大学院(博士後期課程)修了。東アジアの現代美術や工芸を中心に、アートプレジェクト等を手がけるプロデューサー、キュレーター。
2017年より、「やんばるアートフェスティバル」エキシビション・ディレクターも務める。