『やんばるアートフェスティバル 2024-2025』開催決定!

2025年1月18日(土)~2月24日(月・祝)の期間、世界自然遺産の沖縄本島北部を会場とする地域芸術祭『やんばるアートフェスティバル 2024-2025』が開催されます。

やんばるの魅力を県内外・アジア・世界へ発信!

出典: FANY マガジン
やんばるアートフェスティバル2024-2025_キービジュアル
design by d&department design/kenmei.nagaoka photo by chyoji nakahodo

沖縄県北部地域(通称:やんばる)では平成28年9月15日に国内33箇所目の国立公園として、「やんばる国立公園」が新たに指定されました。それを受けて北部観光の機運が高まる中、沖縄県内初となる複数の市町村で横断的に行うアートイベント『やんばるアートフェスティバル』が開催されました。

過去7回行われた本フェスティバルは、大宜味村を中心に、名護市、本部町、国頭村、東村、今帰仁村などで、アート作品の展示やイベントなどをおこない、来場者はのべ35万人ほどにのぼります。イベントには、日本国内からはもちろん、アジアや欧米など海外からの観光客も多く訪れており、アートを通じて、やんばるの魅力を県内外・アジア・世界へ発信しています。

そして2021年7月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界自然遺産委員会は「奄美大島、徳之島、沖縄県北部及び西表島」の世界自然遺産登録を決定しました。ますます注目されるこのエリアにて、今年も自然や資源と共存するアートイベントが開催されます。一貫して、アートをキーコンテンツに、やんばるの魅力を世界へ発信することを目指しての開催となります。

本年度のテーマは 『山原本然』

※『山原本然』(やんばる ほんぜん)
「然」とは、そのとおり、 そのまま、そうあること「本然」とは、本来あるべき元々の姿、という意味です。
『やんばるアートフェスティバル』の歩みを振り返るとこの7年間、世界も世間も激動の波に揺さぶられ続け、その余波は、ここやんばるにも大なり小なり及んでいます。
どんな物事も変わっていくことは必然ですが、これからどんな時代が訪れたとしてもやんばるが、やんばるのままであり続ける限り、きっと大丈夫。
そんな不思議な確信があります。
本芸術祭を通じて、やんばる本然の自然、暮らし、文化が持つありのままの美しさと、 奥深い創造の世界をお楽しみください。

総合ディレクター:仲程長治( Choji Nakahodo)

出典: FANY マガジン

1959年石垣島生まれ。
2017年より「やんばるアートフェスティバル」の総合ディレクターを務める。琉球・沖縄のアルカイックな陰翳美と色彩感覚をテーマに、写真、デザイン、映像、カリグラフなどジャンルにこだわらない自由な表現活動を行う。
主な作品は「すでる ~原琉球のメタモルフォーゼ~」(やんばるアートフェスティバル2018-2019)、「スデル・うまれかわる」(京都国際映画祭2019アート部門)、島猫映画「 Nyaha!」(2018年)、西表島の自然と暮らしをテーマにしたドキュメンタリー映画「Us 4 IRIOMOTE〜生生流転」(2021年、YouTubeにて公開中)。

やんばる独自の自然・文化にあふれた原風景

出典: FANY マガジン
メイン会場の大宜味村立旧塩屋小学校:沖縄八景に数えられる塩屋湾に位置する唯一無二のロケーション

やんばる地区は、観光都市として栄えた沖縄南部とは異なる、独自の魅力を持っています。ヤンバルクイナなどに代表される希少な動植物や、現代まで受け継がれている伝統芸能や祭祀は原始的な魅力を放っており、近年では海外からの観光客も多く訪れ、スピリチュアル・スポットや長寿の村として知られる地元食も人気です。アートやクラフトに触れながらやんばるを周遊し、地域の魅力も体感・体験してください。

やんばるアートフェスティバル2024-2025 プログラム

国内外で活躍するアーティストが、沖縄・やんばるでしか制作発表できない新作を制作、発表するエキシビション部門。
やちむんや琉球ガラス、紅型など注目商品を揃えた、やんばるアートフェスならではのクラフトセレクションが並ぶクラフト部門。
沖縄本島北部地域の自然の中を巡る魅力的な会場を通じて、やんばるの魅力を体感してください。

●現代アートが一同に会す <エキシビション部門>
<エキシビション部門>では、国際的に活躍する日本、海外の芸術家に加えて沖縄県内のアーティストも参加。日本、中国のアートフェアでディレクターを務めた金島隆弘氏をエキシビション部門ディレクターに迎え、参加アーティストが、沖縄・やんばるならではのサイトスペシフィックな作品を制作。

エキシビション部門ディレクター / 金島隆弘(Takahiro Kaneshima)

出典: FANY マガジン

東アジアの現代美術や工芸を含む文化的エコシステムにおける協働、プロデュース、キュレーションの実践的研究を行う。
横浜、北京、台北、成都、京都など、東アジア地域でのアートプロジェクトや展覧会、交流事業、調査研究などを手がけた他、「アートフェア東京」エグゼクティブディレクター(11-15年)、「アート北京」アートディレクター(16-17年)、「アートコラボレーションキョウト」プログラムディレクター(21年)を歴任。
2002年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程、2023年京都市立芸術大学大学院美術研究科芸術学博士後期課程修了。
修士(政策・メディア)・博士(美術)。2023年より金沢美術工芸大学美術科芸術学専攻准教授。

<エキシビション部門 参加アーティスト> 全31組

出典: FANY マガジン
Yambaru Art Festival 2023-2024
淀川テクニック 「やんばるオオゴミウオ」 展示風景

浅田政志 / 伊藤彩 / 伊藤彩×許芝瑜 / うしお / OGDC=Okinawa Graphic Designer’s Class / 柏原由佳 / カゼモニワ多田弘×濱元朝和 / 片桐功敦 / Keeenue / KYOTARO HAYASHI×Ryu / koou / 五風十雨 / 新・琉球の富研究会 / チームやめよう / Chocomoo / Chim↑Pom from Smappa!Group / 津田道子 / 椿昇 / / DOPPEL / 冨安由真 / 永井英男/ 中澤ふくみ / 仲程長治 / 黃海欣 / Henning Wagenbreth / 麥生田兵吾 / You Ru Maru / 淀川テクニック / Leggy_ / ロドリゲス=伊豆見・彩 / 渡辺志桜里

 

●伝統から現代まで、県内の様々なクラフトを展示販売 <クラフト部門>
<クラフト部門>では、やんばるアートフェス独自のセレクションによる沖縄の工芸品を展示販売。若手から実力派までの職人が生む、陶器、ガラス、織物、染物、木器など、沖縄の風土を感じさせる商品を、PORTRIVER MARKETの麦島美樹氏、麦島哲弥氏がキュレーション。

クラフト部門キュレーター / 麦島美樹(Miki Mugishima)麦島哲弥(Tetsuya Mugishima)

出典: FANY マガジン

2013年より浦添市港川の外人住宅街にあるセレクトショップ「PORTRIVER MARKET(ポートリバー マーケット)」を営む。
ポートリバーとは、地名の港川をもじった造語。沖縄各地から集めてきたクラフトのほか、アクセサリーや食品などのオリジナル商品も数多く取り揃う。やんばるアートフェスティバルでは、2020年よりクラフト部門キュレーターを務めている。

<クラフト部門 参加アーティスト> 全22組

出典: FANY マガジン
メイン会場・大宜味村立旧塩屋小学校でのYAF CRAFT MARKET

亞人 / acier+Grau / ALOALO mirror / itoguchi_ / 伊豆味ガラス工房うみのおと / 漆works三時茶 / O’ Tru no Trus / オサム工房 / 神谷窯 / ガラス工房ブンタロウ / 喜如嘉芭蕉布事業協同組合 / シーサー陶房大海 / Jungle Studio / 田村窯 / 陶藝玉城 / 陶房大政 / 陶房 火風水 / 仲田雅也 / nikadori / fuclay / 室生窯 / 森製陶所

 

エキシビション部門 参加アーティスト

※一部ご紹介

◆ 浅田政志 Masashi Asada

出典: FANY マガジン

写真家。1979年三重県生まれ。
日本写真映像専門学校研究科を卒業後、スタジオアシスタントを経て独立。
2009年、写真集「浅田家」(2008 年赤々舎刊)で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞。
2010年には初の大型個展、「Tsu Family Land 浅田政志写真展」を三重県立美術館で開催。
PARCO MUSEUM TOKYO、森美術館、香港国際写真フェスティバル、道後オンセナート 2018、金津創作の森、水戸芸術館等、国内外での個展やアートプロジェクトにて精力的に作品を発表している。
2020年には著書の「浅田家」、および「アルバムのチカラ」(2015年赤々舎刊)を原案とした映画『浅田家!』が全国東宝系にて公開された。

 

◆ 片桐功敦 Atsunobu Katagiri

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華道家、花道みささぎ流家元。中学卒業後に米国留学、1994年帰国。
1997年、家元を襲名。2005年、堺市で教室とギャラリーを兼ねた「主水書房」を開設、若手アーティストの発掘、展示や出版など多岐にわたって展開。
東日本大震災後の福島を訪れ、原発周辺の地で再生への願いを伝える作品を製作、撮影した『Sacrifice ―未来に捧ぐ、再生のいけばな』(青幻社)を2015年に上梓。
作品のスタイルは、小さな野草をいけたものから現代美術的なインスタレーション作品まで幅広く、いけばなが源流として持つアニミズム的な側面を掘り下げ、文化人類学的な観点から植物と人間の関係性を紐解くことを目指している。国内外での個展、ワークショップを中心に活動している。

 

◆ Chim↑Pom from Smappa!Group

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撮影:山口聖巴

卯城竜太・林靖高・エリイ・岡田将孝・稲岡求・水野俊紀により、2005年に東京で結成されたアーティストコレクティブ。時代のリアルを追究し、現代社会に全力で介入したクリティカルな作品を次々と発表。世界中の展覧会に参加するだけでなく、独自でもさまざまなプロジェクトを展開する。
また同時代を生きる他のアーティストたちや様々なジャンルの展覧会やイベントの企画など、キュレーションも積極的に行い、アーティストの在り方だけでなく「周縁」の状況を変容、拡大させている。
そのプロジェクトベースの作品は、日本の美術館だけでなくグッゲンハイム美術館、ポンピドゥ・センターなどにコレクションされ、アジアを代表するコレクティブとして時代を切り開く活動を展開中。

 

◆ Henning Wagenbreth ヘニング・ヴァーゲンブレト

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多才なアーティストでベルリンを拠点に活動している。グラフィックデザインを学び、イラストレーターや
グラフィックデザイナーとして、独自のミクストメディア作品を制作している。
印刷工程への深い理解を持ち、自らフォントをデザインすることも多い。
本や新聞、ポスター、郵便切手のデザインを中心に、アート、音楽、アニメーション映画、演劇など幅広い
分野で活動している。1994年からはベルリン芸術大学でイラストレーション学科の教授を務めている。

 

◆ 黄海欣 Hai-Hsin Huang

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1984年台北生まれ。2007年に国立台北教育大学で学士号を取得。
2009年、ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツで修士号を取得。現在はブルックリンと台北を拠点に活動。黄の作品は、ユーモア、悲劇、ホラーの間を探る作品で、社会における暴力と恐怖の脅威、そして日常生活で遭遇する矛盾を掘り下げている。カラフルで軽快な色調で描かれることが多いが、その根底では、気まぐれな物語としてダークなユーモアセンスを表現している。
台北市立美術館、台中国立台湾美術館 、ライプツィヒ国立美術館、ニューヨークの台北文化センター、イスラエルのヘルツリヤ現代美術館、ポンピドゥー・メッツ・センターなどでグループ展を開催。台北市立美術館(台湾)、ホワイト・ラビット・ギャラリー(シドニー)、アートバンク(台湾)などに作品収蔵。
2024年度、NYSCA/NYFAアーティスト・フェローに選出。

 

◆ ロドリゲス=伊豆見・彩 AYA RODRIGUEZ-IZUMI

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1986年沖縄県生まれ、NY在住。2017年スクール・オブ・ヴィジュアルアーツ修了。
2019年度日米芸術家交換プログラムフェロー。
沖縄、キューバ、プエルトリコにルーツを持ち、消えゆく歴史の継承や儀礼、文化アイデンティティをテーマにインスタレーション、パフォーマンス、彫刻、映像などさまざまなメディアを選択し、制作を行う。
主な個展に「Tidal」(miyagiya、沖縄、2021)、2025年2月にニューヨークのA.I.Rギャラリーにて個展が予定されている。

開催概要

やんばるアートフェスティバル2024-2025
主催:やんばるアートフェスティバル実行委員会
共催:大宜味村
期間:2025年1月18日(土)~ 2月24日(月・祝)
時間:メイン会場/大宜味村立旧塩屋小学校 11:00-17:00
※休館:毎週火曜・水曜
メイン会場 入場料:一般 500円/沖縄県民 300円/高校生以下 無料
会場:沖縄県本島北部地域の各会場
【大宜味村】大宜味村立旧塩屋小学校 大宜味村喜如嘉保育所 やんばる酒造
【国頭村】 オクマ プライベートビーチ&リゾート 辺土名商店街
【名護市】 オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ カヌチャリゾート 名護市民会館前アグー像
【サテライト会場】 BEB5沖縄瀬良垣 by 星野リゾート(恩納村) ホテルアンテルーム那覇(那覇)
後援:沖縄県、一財)沖縄観光コンベンションビューロー 北部市町村会、国頭村、東村、本部町、名護市、今帰仁村

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