空気が乾燥し、火災が増える季節が近づくなか、月亭八光が大阪市消防局から浪速消防署の「一日署長」に任命され、浪速区の商業施設「なんばパークス」で歳末視察を実施しました。視察の目的は年末の繁忙期をひかえ、混雑が予想される商業施設の自主防火管理体制の強化や防火・防災意識の高揚を図ることです。
「俺のほうが意識している」
まずは一日署長の委嘱状交付式が行われました。就任した八光は吉本の芸人仲間といっしょに「救命救急部」を結成して啓蒙活動に取り組んでいます。そのため、この日は「国民全員が救急隊員のような社会を目指したい」とやる気をみなぎらせて視察し、火災予防への協力を呼びかけました。
各店舗が行っている火災予防対策や設備について、大きくうなずきながら耳を傾ける八光。視察後は「店員の方々が自発的に取り組んでいることや、その意識の高さに驚いたと」感心しきりでした。
「もし公共の場所で出火があるとお客さんもパニックなると思うのですが、なんばパークスでは各店舗の店員さんが避難通路などを把握されていて、安心安全やなと思いました」
数年前から防災や防犯、救命などへ感心を持っていただけに、今回の「一日署長」任命は嬉しかったとのこと。また「いま、おいでやす小田が大阪市消防局の住宅用火災警報器のポスターになっていますが、見かけるたびに“あれは絶対、俺がやる、俺のほうが意識している”と思っていました(笑)」と、ひそかに抱いてきたライバル心を明かしました。
芸人「救命救急部」の活動とは
八光が部長を務める「救命救急部」を結成したきっかけは、「心臓停止した人にAED(自動体外式除細動器)を使えば命が救える可能性が高まると知ったから」と話します。AEDは誰もが使えるということなどを多くの人に広めるために活動しているそうです。
そんな八光の目標は、「海外から来た方に、『日本人はみんなAEDが使える』と思われること」。吉本興業の強みを生かして啓蒙活動に取り組みたいと語ります。
「防災や救命のことをおもしろく、でもリアルに再現して伝えていきたいと考えています。副部長の藤崎マーケットの田崎(佑一)くんや、ほかにも発信力のある芸人さんが所属しているので、何かしら吉本から発信できればいい」