守谷日和の名前を世に知らしめたネタ「全日本表現力選手権」。“表現”を競うコンテストという設定のもと、華麗な衣装を身にまとい、音楽に合わせて舞い踊るというカオスで美しい世界観が評判を呼び、いまやネタがそのままイベントに。チケットは即完売という人気イベントに成長しました。3月18日(火)には、大阪・心斎橋での初開催となる「全日本表現力選手権〜心斎橋の会〜」が心斎橋パルコSPACE14で開催。人気芸人たちが、一丸となって“表現力”を競いました。

クセ強すぎな衣装で華麗に競い合う!?
この日、出演したのは守谷のほか、スマイル(瀬戸洋祐、ウーイェイよしたか)、アキナ(山名文和、秋山賢太)、藤崎マーケット(田崎佑一、トキ)、カベポスター(浜田順平、永見大吾)、セルライトスパ・大須賀健剛、ツートライブ・たかのり、ダブルヒガシ・東良介という面々。
まずは、守谷がエレガントな衣装で登場し、平井堅『瞳を閉じて』と小田和正の『ラブストーリーは突然に』を披露。舞台の端から端まで大胆に使って舞いながら、切なさや驚きを巧みに表現するというさすがの技に、観客から拍手喝采!

そして、スキマスイッチ『全力少年』に合わせてゲストが登場。ミカンの網のような肌色のスケスケ衣装に赤いレースのカベポスター・永見、フィギュアスケーターのような相方の浜田、ホスト感のある光沢のある白いシャツのツートライブ・たかのりと、それぞれに合わせてスタッフがセレクトしたという衣装はツッコミどころ満載。
しかし、ダブルヒガシ・東だけは「オレ、弱ない? 衣装が弱いから、目元に星のシールつけられてんけど」と不満爆発で、“おばはんピーターパン”とイジられていました。


守谷”いちばん足が臭そうな人“に認定!
「1人だけサビ表現の部」は、「この中で一番○○な人」というお題に対し、自分が一番だと思ったらサビでも表現をやり続け、それが1人だったら勝利という戦い。
Aiko『ボーイフレンド』でのお題は「一番大人の色気がある人」。アキナ・秋山以外の全員が自身を一番だと思って表現を始めたものの、スマイル・ウーイェイよしたかに「お前は一番ないやろ!」と藤崎マーケット・トキから強烈なツッコミが。
2曲目のGRe4N BOYZ『キセキ』のお題は「足が一番臭そうな人」。ほかの芸人は自分じゃないと座っていくなか、サビでも表現し続けたのは守谷だけ! みんなから「素晴らしい」「さすが!」と称賛されますが、「めっちゃイヤや……」としょぼくれる守谷に笑いが起きました。

“ピーターパンおばはん”東が大はしゃぎ
「バレずに表現の部」は、1人がリーダーとなって前に出て、うしろのメンバーに出された指示が何かを当てるというもの。ピーターパンおばはんこと東がリーダーに選ばれますが、修二と彰『青春アミーゴ』が流れている間にたかのりが舞台から消えるという指示を見破れず失敗。
3曲目はトキがリーダーに。出された指示は、モンゴル800『小さな恋のうた』に合わせて、2人が上の服を交換するというもので、東とセルライトスパ・大須賀がチャレンジすることに。舞台上で2人が大暴れする展開に大盛り上がりでした。

スマイルがコンビで尻相撲にチャレンジ!
「表現力ニューイヤー尻相撲の部」は、一青窈『もらい泣き』の「ええいいやぁ~」の歌詞が出たら、このときだけ尻相撲ができるという新しい試み。守谷が「強そう」と指名したのは浜田ですが、つま先立ちでゆらゆらと不安定なところ、守谷のお尻が少し当たっただけで脱落。
永見vs山名では、表現に集中しすぎるあまり、前奏の間に山名が台から落ちてしまい、やり直しに。それでも2人の身長差もあり、永見が圧勝でした。
重量級の大須賀vs東は、勢いよく尻アタックをした大須賀を東がかわしたり、東が空ぶってしまったりと大接戦。コンビ対決となったウーイェイよしたかvs瀬戸では、2人ともすかしたり、横にそらしたりでまったく決着がつかず、「もうええわ!」で強制終了となりました。


観客も巻き込み『アラジン』の世界を表現!
ラストの「集団表現の部」は、舞台上で全員の振り付けを考えて、即実行するというもの。始まった段階で残り15分しか時間がないことが告げられると、守谷が「いっそげー!」と漫画のようなセリフとともに、みんなの表現を猛スピードで考え、指示を飛ばします。曲は映画『アラジン』の主題歌『ホール・ニュー・ワールド』。
「目を開いて」の歌詞で大須賀の目を強制的に開けたり、秋山が「魔法のじゅうたん」と化したり、さらに「きらめく星」はトキ、サビの「ア・ホール・ニュー・ワールド~」の部分は「“アホ”やから」という不名誉な理由でウーイェイよしかたが担当し、「流れ星」は瀬戸、そして、山名とたかのりが星の海を見に来た恋人役など、配役と表現が次々と決まっていきます。

観客も歌詞に合わせて「わぉ」と声を出したり、隣の席同志で見つめ合ったり、最後に「いつ~までも~」と歌で参加することに。観客が照れてあまり声を出さずにいると、守谷が「最後を任されたという喜びがないんか!」とカツを入れ、芸人と観客の“一体感”もグンと高まりました。
トキの「1回で決めるよ!」という声とともに始まった本番は、全員の素晴らしい表現力で、見事にロマンチックな歌詞の世界を表現しました。曲が終わるとともにどん帳が閉まって終演という流れだったにもかかわらず、一体感に包まれた会場では、拍手と笑いが鳴りやみません。

漫才やコントとはまた違う、豊かな表現力や曲に合わせて動く瞬発力、チームワークなどが垣間見ることができて、観客からも「腹筋が崩壊した」「クセになる」といった声があがっていました。