人気芸人が車掌となって新幹線の1車両を貸し切り、ファンと交流するJR東海の特別企画「おもろい新幹線」。その第2弾「銀シャリ車掌と行く!春の特別新幹線」が、4月5日(土)に開催され、銀シャリ(鰻和弘、橋本直)が車掌姿で登場しました。エンターテインメント空間と化した車内では、クイズや質問コーナー、即興漫才など多彩な企画が繰り広げられ、東京到着までの約2時間の間、絶え間なく笑いを巻き起こしました。

京都から乗り込んだ銀シャリに車内は大歓声
「おもろい新幹線」は3月から5月にかけて毎月1本のペースで運行され、3月には第1弾としてカベポスター(浜田順平、永見大吾)と丸亀じゃんご(北村敏輝、安場泰介)が車内を盛り上げました。5月には第3弾として、金魚番長(箕輪智征、古市勇介)が登場する予定です。
この日の舞台となる16号車の限定60席は、発売当日に即完売。新大阪駅を出発した車内では、乗客に向けて「即興漫才のお題を書く紙」「赤・青2枚セットの2択クイズの札」、そしてLINEオープンチャットに参加できる「QRコード」が配布されました。

列車が東京に向けて走り出し、京都駅で銀シャリが乗り込むと、車内は大歓声に包まれます。いつもの衣装ではなく、車掌ジャケットに身を包んだ銀シャリは、この日限定の「銀シャリ限定切符」を直接手渡しながら、ファンとのふれあいを楽しみました。
3つのキーワードで即興漫才を披露
その後は、LINEオープンチャットに寄せられた質問に答えるトークコーナーからスタート。「おすすめのランチは?」という質問では、鰻が「今日、京都で食べた焼き肉屋」と回答します。さらに鰻は、「本当は誰にも教えたくない」と言いつつ、このお店を手描きの地図まで書いて熱心に紹介。乗客たちも興味津々の様子でした。
続いては「銀シャリ2択クイズ」を開催。乗客たちは赤と青の札を手に、真剣な表情で参加します。最後まで正解した6人には、銀シャリの私物がプレゼントされるという豪華特典も用意されていました。

そして旅の最後を飾るのは、ハイライトとなる「即興漫才」。記念写真撮影の待ち時間に乗客が書いたキーワードからその場で3枚を引き、そのキーワードをもとに銀シャリが即興漫才を行います。
引いたキーワードは「新入社員研修」「名古屋」「駅弁」の3つ。一見、脈絡がないように見える3つのキーワードを見事にまとめあげ、漫才は大成功! 車内が一体となって盛り上がりました。

橋本の車掌姿は「本物より本物」
最後に全員で改めて記念写真を撮影し、新幹線は東京駅に到着。イベント終了後の銀シャリに話を聞きました。
――車掌を務めた感想を教えてください。
橋本 いや~、めっちゃ早かったですよ! そして、めっちゃ楽しかったです!
鰻 あっという間でしたね! 2時間ちょっと。
橋本 僕らも本当に楽しませてもらいました。お客さんもみんな笑顔で、斬新な企画をしっかり楽しんでくれている感じがしました。
――すごい盛り上がりでしたね。
橋本 もう、ずっとウケすぎて「16号車だけ別で走ってるんちゃうか?」ってくらい揺れてました(笑)。
鰻 確かに(笑)。名古屋駅に止まった記憶もないくらいで……気づいたらもう新横浜でした。

――記憶が飛んじゃうくらい?(笑)
鰻 飛びました(笑)。ずっと2人で、何かしらやってましたから。あと、ちょっと振り向いたときに橋本が車掌の格好してるのが、もう“本物より本物”っていうか(笑)。似合いすぎてて。
橋本 漫才師のほうが偽物の可能性ある(笑)。
鰻 そうそう。車掌が本職なんじゃないかって。
橋本 M-1の3回戦ぐらいに出てる車掌さん、みたいな。
鰻 こんなに似合う人いないですよ。ほんまに本物かと思いましたもん(笑)。

次回は約4時間かかる「こだま」で開催!?
――ここまで近い距離感でファンと接する機会は、そうそうないのでは?
橋本 そうですね。以前、ファンクラブイベントで、ホテルでディナーショーをやったんですけど、今回はさらに近い距離感だったので、すごく新鮮でした。ある意味、「動く単独ライブ」みたいな感じですね。移動する単独ライブというか。
鰻 本当にそんな感じでした。2時間ちょっとでしたし。
橋本 チケットの倍率もすごかったみたいで。60席の車両を貸し切ってるわけですから、貴重な体験をさせてもらいました。
――5月には金魚番長の2人が車掌を務めますが、なにかアドバイスはありますか?
橋本 いやー、もう旅行しながらイベントしている感じなんで。
鰻 うん。楽しいと思いますよ。やってる側もすごく楽しめると思います。
橋本 僕らも、さっき祇園(よしもと祇園花月)で舞台を2回終えてから、そのまま京都から東京に移動ですからね。お客さんと喋ってる間に家が近づいてますから、こんな楽しいことはないですよ。

鰻 “帰り道に喋らせてもらった”って感じですよね(笑)。
橋本 ほんとに楽しかったです。またぜひ、芸人によって色も違ってくると思うので、次の金魚番長の回もお客さんには楽しみにしていただきたいですね。
――乗客の声で印象に残った言葉はありますか?
鰻 今回は“のぞみ”だったんですが、「次は“こだま”でやってください」っていうリクエストをいただきました(笑)。
橋本 “こだま”だと約4時間かかりますからね(笑)。それくらい満足していただけたんだと思います。今日はもう、大成功だったなと。
鰻 確かにね(笑)。芸人冥利につきます。

――また、この「おもろい新幹線」に乗りたいと思いますか?
橋本 そうですね! “のぞみ”があればぜひ。
鰻 あら、うまい。じゃあ、僕も“ひかり”があれば……。
橋本 いやいや、別に絶望してるわけじゃないですからね(笑)。ちゃんと「楽しかった」って言ってるんですから。
鰻 (笑)
橋本 あとは、お客さんが“さくら”じゃなければ、それでいいです。そして、「面白かった」って“こだま”してくれたら嬉しいです。
鰻 “さくら”と“こだま”まで(笑)。ありがとうございます。