大阪・よしもと漫才劇場(マンゲキ)で月に1回開催されている「マンゲキ10周年Premium Live」の第6弾が、5月23日(金)に開催されました。今回は、さや香(新山、石井)、ダブルヒガシ(大東翔生、東良介)によるツーマンライブ「ワーワーJAPAN」です。そしてゲストには九条ジョーと、シモリュウ(シモタ、前田龍二)という顔ぶれに、往年のファンは大喜び! それにはとある“理由”があって……!?

緊張感が漂う中でゲストが登場!
マンゲキではオープン10周年を記念して昨年12月から毎月、過去に人気を博した企画ライブを復活させる『マンゲキ10周年Premium Live』を開催しています。「ワーワーJAPAN」がマンゲキで開催されるのは約2年ぶり。
しかも、今回の復活公演が特別なのは、実はさや香、ダブルヒガシ、そして九条とシモタが組んでいたコンビ・コウテイ(2023年1月解散)の3組は、駆け出しのころからおよそ7年にわたって、毎月のようにユニットライブ「NEO OSAKA」を開催していた背景があるからです。コウテイ解散後に後継ライブとして始まった「ワーワーJAPAN」だけに、今回は「NEO OSAKA」の復活ともいえる“エモーショナル”な夜となりました。

オープニングは、さや香とダブルヒガシのトーク。マンゲキでは2年ぶりの開催ということで、当時の思い出話に花が咲きます。さや香が昨春に上京してから、楽屋などでは顔を合わせるものの、舞台で共演するのは久しぶりだそうで、「なんか恥ずかしいわ」「何やろ? この感覚」と照れくさそうに話す4人。
そんななか、いよいよゲストを舞台に呼び込むことに……。会場全体に漂うピリッとした空気を払拭するように、「なんかみんな緊張してる」とつぶやく新山でした。
割れんばかりの拍手が起こるなか、登場した九条はシモタの肩をグッと抱き寄せると、客席に向かってポーズ! するとすぐさま、いまの相方の前田が間にカットイン! シモタが「まだワシはお笑いにせえへんで!」と叫んで、お客さんは大笑いです。

かつて、さや香、ダブルヒガシ、コウテイで開催していた「NEO OSAKA」のオープニングの並びで舞台に立ち、「懐かしいな~」と東。当時の3組の関係性や、シモタがぎっくり腰になったシーンの再現など、思い出にふける6人でしたが、「ワーワーJAPAN」にも「NEO OSAKA」にも出演したことがない前田は「話に入られへん!」とやきもきする場面も!?
懐かしのゲームコーナー、テーマソングに大盛り上がり!
ダブルヒガシ、さや香、シモリュウ、九条ジョーの順でネタを披露したあとは、ゲーム対決。さや香チーム(新山、石井、九条)、ダブルヒガシチーム(東、大東、シモタ、前田)に分かれ、当時のゲームを復活させます。
ブーケトスを受け取ったと同時にブーブークッションに座れたら成功の「ブーブーケトス」、1メートルのリレーで競う「1メートルリレー」、チームが交互に並んでとにかくロープを自分の陣地に引き入れる「あべこべ綱引き」、エアーでハンマー投げをした際に何と言ったかを当てる「ハンマー言葉投げ」、全員で「寺家」と言って繋いでいき、50回目の「寺家」を言った人が負けの「寺家50」など、懐かしのゲームで盛り上がりました。
エンディングには、BGMで「NEO OSAKA」のテーマソングが流れて観客も歓喜の拍手。大盛り上がりの復活ライブとなりました。


ダブルヒガシ・大東「地元に帰って友だちと会った感覚」
公演終了後にダブルヒガシ、シモリュウ、九条が囲み取材に応じました。
まずは、2年ぶりのマンゲキ開催となった「ワーワーJAPAN」について、東が「なんか恥ずかしかったな」というと、大東も「地元に帰って友だちと会った感覚」と返します。
「お客さんも緊張してた」そうで、「今回のゲストがよかった。“禁断”の組み合わせが実現したという感じです」と会場の空気感を振り返る東。大東からは「最初はここ(九条とシモリュウ)が出るかどうかが、スタート的なところもあった」とブッキングのウラ話も飛び出しました。
九条も、ライブ復活は「感慨深かった」と言います。
「『NEO OSAKA』をやっていたときは、3組ともぜんぜん結果が出ていないくらいのころだったんですが、どんどん結果を出していったメンバーでまた久しぶりに集まって、ネタも平場も面白くなってる。またちょっと頑張ろうかなと思えました」

一方、シモタは「(ライブの)制作側からの『九条とブッキングして、どうにかなれ』という空気があまりにもすごかった」といきなり本音をぶっちゃけ! とは言いつつ、九条との共演を「楽しかったですよ!」と喜びます。
実は今年2月に東京・渋谷のヨシモト∞ホールで行われたライブ「濁」で、解散後初の共演を果たしていた2人。今回はかつてのホーム、マンゲキで久しぶりの共演となりましたが、シモタは「お互いもう、再出発していますので。でも、まだぎこちないし……(笑)」と苦笑い。
すかさず東が「いや、うれしいよ! そういうぎこちない感じを見られるのが」とフォローを入れると、大東も「シモちゃんは、(前田)龍二に『悪いな』って気を使ってるねん。鹿児島のええヤツやねん」とシモタの気持ちを汲み取っていました。
そんなやり取りに、前田もこんな“たとえ”でコメントしました。
「それこそ僕は『ワーワーJAPAN』も『NEO OSAKA』も出たことがないから、みんなが『懐かしい』ということも僕は新鮮で。でも、出てるのは普段から仲がいいメンバーなので、なんか俺だけ違う高校に行ってて、こいつらの文化祭に遊びに行ったら皆いつもと違う顔をしてた、みたいな感覚でした」

シモタ「九条とはお互いの山を築いていけたら」
また久しぶりの復活に、それぞれ時の流れも実感した様子。
「昔やってたときは、賞レースがんばっていこうぜ!みたいな雰囲気やったけど、いまはそうした“志”というか、ネタで行こうぜ!みたいな空気じゃなくなっているのは、今日感じました」
東がこう語ると、大東も「毎月、新ネタとかやって“ネタ”のイベントやった。(さや香の)『カラアゲ』(のネタ)が生まれたのも、このライブですもんね」と振り返ります。


一方、九条はシモタと共演した印象を、「漫才っていいなぁ~」としみじみしながらこう続けました。
「僕は1人でも笑いを取れます、という別のトガリもまだ残ってて。いろいろあったけど1人で進んでる、というのは感じられました。シモタのことはずっとおもしろいと思ってますし、それを抜けるほど僕も1人でいろいろやって、劇場もそうですし、テレビとかもっと高い場所でまた共演できたらいいなと思ってます」
それを受けてシモタは「僕はあと8年許さない」とぶっ込み、メンバーたちは大笑い! さらにこう続けます。
「まだいうても共演は2回目なんで、お互いにどう歩み寄っていくのか、みたいな目配せはやってたかな(笑)。こっから徐々に時間をかけて。今度は、九条はピンか、もしかしたらコンビ組んでるかもしれないですけど、シモリュウのシモタと九条ジョーとして、お互いの山を築いてそこでまた会えたらな、と思います」
そんな2人を東は「アツいな~」と見守っていました。

マンゲキ10周年Premium Live「ワーワーJAPAN」の模様は5月30日(金)23:59までオンラインで見逃し視聴ができます(チケット販売は同日正午まで)。その期間の好きなタイミングでFANYIDメンバーは24時間/プレミアムメンバーは72時間、見逃し視聴をお楽しみいただけます。
FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。