お笑いコンビ・アキナとしてテレビや舞台で大活躍中の山名文和が、きたる7月7月(水)に、初となるピンでの単独ライブを開催します。会場となるのは、これまでアキナが何度も単独ライブを行ってきた笑いの殿堂、大阪・なんばグランド花月。そこで今回は、新たな挑戦に意気込む山名を直撃! 大舞台に1人で臨む心境やライブの見どころなど、たっぷり語ってもらいました。
しんどいやろうけど1回ぐらい経験したい
──今回、単独ライブを行うことになったきっかけは?
去年ぐらいからずーっと、「1人でやるってどんな感じなんやろう」と気になってたんですよ。でも、「何をやればいいんやろう」と考えながら日々が過ぎていくばっかやったんで、「とりあえず、もう(ライブを)打ってしまえ」「打ってしまえば、考えるやろう」と。
──1人でライブをやることを考え始めた理由は何だったんでしょうか。
同期のトキ(藤崎マーケット)とか河井(アインシュタイン)が1人でライブやってるのは知ってて、「1人で何してんねやろう?」ってすごい興味があったんですよ。そこからかな。「え、1人? でも面白そうやな」とか。同時に「しんどいやろうな」というのもめっちゃあって。だいぶ前ですけど『R-1ぐらんぷり』(2014年)に出たことがあって、「1人でネタなんか、もう二度とやるか!」と思ったんですよ(笑)。でも、あれは賞レースのネタっていう考え方ですやんか。そういうのを取っ払って、1人でやりたいことを何でもできるライブなら……たぶん、コンビでやるより緊張感もハンパないやろうし、めっちゃしんどいやろうけど、1回ぐらい経験してみたいなと思ったんです。
──会場はなんばグランド花月(NGK)ですが、これは山名さんが希望したんですか?
僕がやりたいって言いました。(アキナとして)なんばグランド花月で単独ライブをやらせてもらうのが好きなので、そこで、しかも1人でやらせてもらうって最高ですやん。そんな「どうせやるなら……」という気持ちの一方で、「まずは道頓堀ZAZA HOUSEのような小さな劇場でやってみようか」という気持ちもありました。弱い山名がそう思ってました(笑)。
──最終的に、なんばグランド花月でやる決心をしたのは……。
しんどいやろうけど、きっと本音は、そっち(なんばグランド花月)でやってみたいというのがあったやろうし、怖さを取っ払って考えたとき、どっちかってなったらNGKやなと思って。
相方・秋山は「全然いいやん!」
──タイトルはズバリ『YAMANA』ですが、そこに込めた思いは?
その1時間、全力で“YAMANA”を出したいという意味です。
──“YAZAWA”っぽいと思ったんですが、違いましたか(笑)。
違いました(笑)。でも、ある種、YAZAWAに近いところもあるんかなあ。あれぐらい強い色を持ちたい、そんな深層心理はあるのかもしれません。
──開催日は7月7日の七夕。この日程にもこだわりが?
「(単独ライブを)やらせてください」と(吉本に)伝えたのが5月末ぐらいで、最初は僕の誕生日の7月3日にやらせてもらおうと思ってたんです。でも、その日は無理やと言われたので、そこに近くて何かいい日はないかと考えたとき、「あ、七夕やな」と。それで決めました。
──ライブが決まって、相方の秋山賢太さんの反応は?
「全然いいやん!」みたいな感じでしたね。
──芸人仲間からは何か反応がありましたか?
誰にもしゃべってないんで……SNSで告知したのを見たみんなは知ってますけど。ただ、珍しく地元とか大阪の友だちから連絡が来ましたね。ふだん、「(アキナの)単独ライブします」って言っても別に連絡してこない友だちから来たりしました。「コンビのとき、来てえや」と思いました(笑)。
こびりつくぐらいの元気が出るライブに
──これまでピンネタを披露する機会は、ほとんどなかったですよね。
全然なかったです。最初は“ネタ”にこだわらずやってみようと思ってたんですよ。企画コーナーをやったり、ちょっとネタも入れたり、ただただやりたいことを1時間やってみようと。でも、せっかく単独ライブをやらせてもらうんやから、まとまりのないものはやめとこうかなあと思うようになって。たぶんZAZA HOUSEやったら、それをやってたと思うんですが(笑)、NGKっていうあの完ぺきな劇場でやらせてもらうとなったときに、もうちょっとしっかりした枠組みのもののほうがいいなと。まだすべては言えないんですけど、コントのようでコントじゃないもの、そこにグッと入れ込んでいきたいなと思ってます。
──それは全編1人で?
基本的には1人でやりたいです。どうしても人が必要やなっていうものは、誰かに協力してもらうことがあると思いますけど。実は1人だけ、すでにゲストが決まってて。芸人ではないですが、その人がいなければ、その部分は成立しないんです。一瞬見ただけでは誰かわからんかも。エンディングとかで「あー、あの人やったんや!」みたいになるかもしれません。僕らがやってる『アキナの週刊ヤングフライデー』(MBSラジオ)をずっと聴いてくれてる人はわかるかな? ヒントはそれぐらいですね。
──具体的な内容はどれぐらい固まっているんですか。
30%ぐらい。めちゃめちゃ遅れてますね(笑)。「1人ってどうやって考えんねやろ」というところからやから、時間がいつもの倍かかってます。焦りはもちろんあるんですけど、あんまりそこに捕らわれへんようにしようと意識してます。「せっかく1人でやらせてもらえるねんから、楽しいのを優先でいこうや」って強く思ってるんですけど……もうちょい日が経ったらホンマにヤバいと思う(笑)。
──では、ライブの見どころをズバリ教えてください。
始まった瞬間から、僕なのか僕じゃないのか、わからないと思いますけど、それも含めて楽しんでください。
──ええっ!? どういうことなのか気になります!
あと、(アキナの)コントのネタ公演では、僕らが本当にやりたいこと、やりたいネタばっかりやるんですよ。でも、今回のライブは、お客さんにも楽しんでもらえることを意識して。まあ結局は、自分が全面に出ている、剥き出しでやりたいなと思ってます。それが山名なのか山名じゃないのか、なんですけど(笑)。ライブを見終わった後、こびりつくぐらいの元気がわくライブになったらいいなと思います。
すべての活動がアキナに還元できる
──今回のライブを経たうえで、今後の展望も教えてください。
この単独ライブを1人でやるのも、ひいては全部アキナに還元できるっていうのがあって。ここでやった一つひとつが糧になるというよりは、ライブをやること自体、すべてがアキナにとって意味があると思ってます。そういうことしかやらないんで、僕。
──ピン単独以外の、さらに新しいことに挑戦したりは?
挑戦というか、いま強くお願いしてることがあるんです。単独ライブの次の日、7月8日は「絶対に休みにしてくれ」って言ってます、マネージャーに(笑)。7日までは、ほんまに走り抜けたい。それぐらい本気でやりたいと思ってるんです。これまでも、単独ライブの次の日を「休みにしてくれ」って心の中で思うことはあったんですけど、口に出したのは初めてです(笑)。
──アキナとしての活動や目標も聞かせてください。
いま毎月、新ネタライブをやってるので、これはぜひ見に来てほしいです。これから『キングオブコント』が始まるんで、(決勝に)行きたいですね。
──最後に、ラフマガ読者にメッセージをお願いします。
その日やったことはたぶん二度とやらないので、逃したらダメです。ここだけでしか見られないものがたくさんあるし、「また見たいな」「もっかいぐらい見たかったな」と思わせるぐらいのライブにするんで、ぜひ来てください!
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公演概要
『YAMANA』
日時:7月7日(水) 開場18:15 開演19:00 終演20:00
場所:なんばグランド花月
出演:アキナ・山名ほか
チケット:前売り3,000円 当日3,500円 配信2,500円
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