タモンズというコンビをご存知でしょうか?
東京吉本に所属する、東京NSC11期生の大波康平と安部浩章が2006年に結成したコンビです。
オリックスバファローズと特撮ヒーローを愛する一児の父であり、声の高さで知られる安部と、競馬、麻雀、パチンコ、スロットといった賭け事全般が得意な大波。
「大宮ラクーンよしもと」のファンの皆さんを中心に、2人のことを「つき」としてご存知の方も多いかもしれません。
タモンズとしても、つきとしても知られる彼らが、まさかの、”再びタモンズに改名した”という情報を入手したファニマガ。
皆さんも気になっているであろう「なぜ今タモンズに改名したのか?」など、2人に聞いてみました。
完全に運で「つき」になった
—–はじめてタモンズというコンビ名にしたのはいつ頃ですか?
安部 「僕らは兵庫県神戸市の高校の同級生でした。周りはまぁそこそこくらいの大学進学を目指してる学校だったので、テスト期間に入るとみんな真面目にテスト勉強してたんですが、学年で1番頭悪かった安部含め、テスト期間に入ると部活の練習ないし勉強する気もない数人が夜な夜な「寒風(かんぷう)公園」という小さな公園に集まってお酒飲んだりしてました。それが2人が仲良くなったきっかけなんでコンビ名を「寒風公園」にしようかと思ったんですけど、お笑い的に「寒風」は流石に良くないかなと思って、その公園があった地域「多聞」からとってタモンズにしました」
大波 「お互いの地元でよく遊んでたところが多聞台ってところでしたのでタモンズにしました」
—–なるほど。ではその後「つき」にした理由は?
大波 「ライブで決めました。相方にどっきりでやればライブが盛り上がるかなと思いましました。元々変えたいと相方が言ってたし、僕自身名前になんのこだわりもないのでライブが盛り上がればいいなという理由で、ゲームコーナーで最終的につきになったので理由としては完全に運です。色んなコンビ名の中で完全に運でつきになったので何になるかライブのエンディングまで自分達もわかりませんでした」
阿部「「大宮ラクーンよしもと」という劇場がありまして、僕らはそこの劇場を盛り上げる為の大宮セブンという7組に入ってるんですが、その大宮セブンのライブのゲームコーナーの抽選で「つき」になりました。
簡単に言えばノリです。
昔確かに安部がポロっとコンビ名変えたいなって言ったことはあったんですが、色々面倒なのでずっとほったらかしになって忘れ去られてました。
そしたら大波が急に大宮セブンのライブを安部に内緒で、ゲームコーナーの中で新しいコンビ名決めるという企画にしてしまいました。
最初のコーナーが、出てきた誰かしらのコンビ写真にそのコンビの雰囲気に合ったコンビ名をつけるという大喜利コーナーで、みんな大喜利だと思ってめちゃくちゃな回答してたんですが、MCの大波が「大喜利はここまでです。今出た大喜利回答の中から、タモンズは新しいコンビ名をつけます。」と言い出し、みんな「は?」ってなりましたが、コンビ名並べてルーレットしたり、コンビ名書いた紙丸めて玉入れしたりしてコンビ名が絞られて行くうちにライブはめちゃくちゃ盛り上がり、後に引けない感じになりまして、最終的に残ったコンビ名が「つき」でした」
—–「つき」に改名後、「タモンズ」に戻した理由は?
安部 「周りのほぼ100%の方がコンビ名戻した方がいいよって言ってくださいました。
「つき」がしっくり来ない、「タモンズ」って良いコンビ名だったのに、ネットで検索しづらい、Twitterの告知でタグ付けしづらい
というのが大体の理由でした。
あと、吉本の劇場寄席や営業先でご一緒させてもらう先輩方に、コンビ名変えた経緯を毎回説明させて貰うのが大変だったのもあります」
大波 「皆さんから戻した方がいいと言われて相方が戻したいと言ってきたので、別にいいよという流れです」
—–他のコンビ名ではなくタモンズに戻したんですね。
大波 「僕はコンビ名はなんでもいいので、相方が他の候補よりタモンズがいいと言ったので決まりましたね」
—–再改名のきっかけは何だったのでしょう?
安部 (去年年末に「つき騒動」という騒動が大宮セブンでありまして、それがきっかけです。
「つき騒動」というのは簡単に言いますと、賞レースで結果が出ず限界を感じた僕らが、もう1人同期のある男を入れてトリオになろうとしていたところ、GAG福井さん、囲碁将棋のお2人、マヂカルラブリー村上さんなどが、僕らごときのために時間を費やして説得していただき、僕らにもう一度漫才と向き合う決意をさせて下さった一連の騒動のことです。
その騒動のあとに、良い機会だと思ったので僕(安部)の方から戻さないかと言いました。
相方は「どっちでもいいよ。」みたいなリアクションしてましたけど、多分戻したかったはずです」
大波 「僕はいいよって即答でした」
2020年は今までで一番ネタ作りたい!
—–「つき」、「タモンズ」それぞれの芸名でよかったなと思うこと、反対に困ったことなどはありますか?
大波 「僕らは漫才をやってるのですが、漫才のはじめに「どーもーなんとかですっ」とコンビ名を言うのですが、つきに変えた時からずっと相方が癖で「タモンズです」と言います。
改名したからとつっこんでもお客さんは改名したことを知らないのでいちいちつっこまない。だからお客さんからしたら名前2個あるのかなと不思議な空気になるので、そこが悪かったとこです。
タモンズに戻してからは相方がつきと言います。そこがタモンズに戻して悪かったことです」
安部 「タモンズ」はNSC時代からの名前なので、落ち着き度は半端ないです。強いて悪かったところを上げるなら、本田多聞さんという有名なプロレスラーの方がいらっしゃるみたいで、コンビ名を本田多聞さんからとったと勘違いされて、全然詳しくないプロレスの話振られる時がごく稀にあるくらいです。
「つき」はゲームコーナーで決めた時に、他の候補がみんな大喜利の回答なんで「公衆便所」とか「やはぎおぎ」とか絶対ダメなやつばっかりでした。なので最後ルーレットで「つき」に決まった時はめちゃくちゃ盛り上がってお客さんも「いい名前!」みたいになってました。
でも当たり前ですけど、そのライブを知らない他の芸人さんやお客さんからしたら「つき」って何?みたいな違和感しかなかったみたいです」
—–最後に2020年の目標を教えてください!
安部 「今年は今までで一番ネタ作って、結果出そうと思います!
今バイトはセブンイレブンとセブンイレブンのかけ持ちしてますけど、両方のオーナーに「バイト辞めます。」と言える様に頑張ります!」
大波 「M-1グランプリ2020にエントリーする全芸と人の中で1番漫才のことを考えることです。最低限漫才に向き合う時間は日本一を目指します!」
「タモンズ」改め「つき」改め「タモンズ」の2人。
既に今年の賞レースに焦点は定まっているようです!
皆さん、ぜひタモンズの活躍を会場で応援してあげてくださいね!