『おもしろ荘』で注目! 「来いよ!」のワラバランスが語る『エレパレ』のその後

大みそかから新年を迎えた1月1日に放送された『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)の正月恒例企画『おもしろ荘』。過去にも多くの芸人が羽ばたき、若手芸人の登竜門となっているこの番組に、東京・ヨシモト∞ホールで活躍する結成9年目のお笑いコンビ・ワラバランス(盛田シンプルイズベスト、宮埼拓也)が出演しました。「来いよ!」というパワーワードで、ゲストの志尊淳、浜辺美波らを爆笑で包んだ彼らに、独占インタビューしました!

出典: FANY マガジン
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衣装を忘れたことに気づいて…

――まずは『おもしろ荘』出演が決まったときの感想を教えてください。

盛田 朝9時くらいに会社からメールが来て知ったんですけど、それ見たときは飛び起きました。メンバーが発表されたあと、友だちから「おめでとう」って連絡がきて嬉しかったですね。

宮崎 ずっと観ていた番組ですし、スターへの階段、売れるきっかけの番組だと思っていますので、もしかしたら1、2個段階上にいけるんじゃないかなっていう感じがしましたね。テレビで漫才をやったことがなかったので、初めてネタができるだけでも嬉しかったです。

――収録はどうでしたか?

盛田 あこがれの舞台だったから集中しなくちゃいけないんですけど、セットが豪華すぎてボーッとしちゃいました。

宮崎 朝から夜まで十何時間テレビ局にいさせてもらったんですけど、すべてを全身に浴びるというか。「楽屋だ」「お弁当だ」「お茶だ」っていうのを一つひとつ感じていました(笑)。緊張したというよりは、1日中楽しかった感覚です。

盛田 でも、宮崎は衣装のネクタイを忘れていました。

出典: FANY マガジン
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――大事なときに!(笑)

宮崎 家を出たあとに気づいたんですけど、よく考えたら前日、ヨシモト∞ホールの楽屋にあるホワイトボードにネクタイをかけたところで記憶が止まっていたんですよ。取りに行く時間もなくて、どうしようかと……。僕、結婚していまして、そのことを奥さんに話したら、仕事中にもかかわらず、「私がなんとかする」って言ってくれまして。

いったん会社を抜けて、仕事着のまま劇場に取りに行ってくれて、スタッフさんにお詫びの品を持って謝罪したあと、テレビ局まで届けに来てくれました。この寒い中、額には汗をかいていましたね。

――素晴らしい奥さんですね。

宮崎 正直、近くにある紳士服店とか100円ショップとかにネクタイはあったのかもしれないですけど、やっぱり、どうしてもいつも着けているもので出たくて、迷惑をかけてしまいましたね。

背中越しのナイナイの笑い声に感動

――ずっとオーディションを受けてきて、ようやく番組出演。いままでとは何が違うと感じていますか?

宮崎 今回、『おもしろ荘』でやったネタは、もともと盛田がライブのエンディングでやっていたケンカ芸みたいなものを、先輩たちから「漫才にしたら面白いんじゃないか」って言われて1年前に作ってみたものなんですよ。ただ、そんなにやる機会もなく……。

昨年9月のライブで盛田と「なんのネタをやろうか?」って話をしていたら、まわりにいた先輩から、「なんで『来いよ!』のネタやらないんだよ! あれ絶対、面白いぞ!」って言われまして。そんなに言うなら「やってみる?」ってことで、いざやってみたら、反応もよくて……っていう。まわりの皆さんの意見が大きいですね。

出典: FANY マガジン
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――ナイナイさんとは初共演だそうですね。かけられた言葉や行動で印象的だったことは?

宮崎 立ち位置的にナイナイさんに背中を向ける形でネタをやるんですけど、後ろから皆さんの笑い声が聞こえてくるのが嬉しくて、嬉しくて……。ちょっとグッとくるというか、“あのナインティナインさんが笑ってくださっている”って感動しました。

盛田 僕も笑い声が聞けて嬉しかったんですけど、合間の休憩のときに一緒に番組に出ていたEverybodyのタクトOK!!さんに誘われて喫煙所に行ったんですよ。「こんなところにナイナイさんとかいらっしゃったらヤバいっすよ!」って言っていたら、本当に矢部さんがいらっしゃって。

一瞬、驚いたんですけど、矢部さんはネタも覚えてくださって「来いよ」ってイジってくれて嬉しかったですね。ただ、そのあと「君は、バラエティーに出ていたときの東幹久さんに似ているな」って言われまして……(笑)。大先輩の言葉なんですけど、ちょっとピンとこなくて混乱しました(笑)。

コンビ名がダサい!?

――番組で初めて2人のことを知った人もいると思いますが、そもそもコンビ名の由来は?

盛田 “芸人界でいちばんダサいコンビ名”の由来ですか(笑)。

宮崎 僕たちだって改名したい時期はありました(笑)! ただ、「いまさら直したってイジられるだけだぞ」と言われて、いまに至るというか(笑)。コンビを組んだのがNSC(吉本総合芸能学院)を卒業した半年後くらいなんですけど、劇場に登録するための期限が迫っていたので、喫茶店でコンビ名を考えることになったんですよ。

しっくりくるものがない中で「バランスってワードいいね」っていう話になりまして。ニューバランス、イーバランス、エーバランス……響きはいいけど、文字にしたらしっくりこなくて「どうする?」って悩んだときに、確かに僕が「笑いのバランスを揃える意味で『ワラバランス』」って言っちゃいましたね(笑)。

盛田 僕も聞いた瞬間、“いいな”って思ったんで、当時はどうかしていました(笑)。

宮崎 ただ、1つメリットがあって、ワラバランスってどんなライブでも五十音順でいうとケツのほうなので探しやすいんですよね! ……まぁ、苦肉の策で出たメリットですけど。

盛田 でも、(同期の)ラフレクランよりはカッコイイと思っています。

出典: FANY マガジン
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黒い車から「お兄ちゃん!」

――盛田さんは、InstagramやTikTokに投稿している「いとこの兄ちゃん」シリーズでバズって、『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』(フジテレビ系)にも出ました。これは、どういう経緯で生まれたんですか?

盛田 コーナーライブがあって、作家さんから『細かすぎて~』に出られるようなモノマネを作って来い、ていう宿題があったんですよ。僕は見た目に特徴がないし、有名人のモノマネがひとつもできないんで、一般人のモノマネをしようと思って。お父さん、お母さんはベタすぎるので、響きから“いとこの兄ちゃん”に決めました。

――そこから、ものすごい量産です。

盛田 小さいときにおじいちゃんの家に行ったときの記憶を思い出してって感じです。ぜんぶで300くらいあるんですけど、30超えたあたりから、誰が言ってもいいセリフみたいなものを言っちゃうこともあります(笑)。

――街で声をかけられることも増えたのでは?

盛田 配達のアルバイトをしていたら、真っ黒の車が横に停まって「お兄ちゃん!」って声をかけられたんで振り返ったら、怖そうなお兄さんから「TikTok見てるよ!」って言われました。

出典: FANY マガジン
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――宮崎さんは、昨年11月にニューヨークさんのYouTubeチャンネルで公開された長編動画『ザ・エレクトリカルパレーズ』(ニューヨークの2人が後輩であるNSC17期生の謎のグループ「エレパレ」の実態を追ったドキュメンタリー動画。現在、再生数60万回を突破)に出演して、周囲の反応も変わったのでは? 

宮崎 ものすごく変わりました。臭いものにはフタをするじゃないですけど、僕らとしては「あんまりよくなかったんだな」「恥ずかしいな」っていうことで、触れずにいたフタを、ニューヨークさんというスーパーMCが開けてくれました。

本当にニューヨークさんファミリーのおかげでよく映っていたので、「宮崎、素敵だった」「めちゃくちゃ良かった」って言ってもらえて……。3年前にテレビに出たんですけど、そのときよりも楽屋で声をかけられますし、あまりしゃべったことのなかった先輩とも話をさせていただく機会が増えました。

『M-1グランプリ2020』の準々決勝の日には、マヂカルラブリーの野田クリスタルさんがキラキラした目で、「宮崎だー!」「俺見たぞー!」ってニコニコしてくださったのが嬉しかったです。

――『ゴッドタン』(テレビ東京系)プロデューサーの佐久間宣行さん、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)プロデューサーの藤井健太郎さんなど、テレビマンも多く反応しています。

宮崎 テレビの重鎮たちが『エレパレ』を知っているって不思議な感覚です。もちろんニューヨークさんがおいしくしてくれたことなので、「こういうことやりたいんだけど」って言われたら乗っかりますし、やりたいことがあれば、なんでもやらせていただきたいです。ただ、自分から『エレパレ』をまとって前に進もうとは思わないですけどね。

出典: FANY マガジン
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――最後に、2021年の目標を教えてください。

盛田 昨年、『M-1』準々決勝に進出できたのは嬉しかったんですけど、そこで負けてしまいまして。正直、準決勝を狙っていて悔しかったので、『M-1』決勝に行きたいです。

宮崎 僕も『M-1』は決勝を目指したいです。あとは、今日取材していただいたように『おもしろ荘』に出たことで、何かにつながればなと思います。1個ずつ全力で向き合って、メディアに出る仕事を繰り返して、お笑いでご飯を食べたいし、嫁さんを楽させたいです。そうやってメディアに出ることが『M-1』決勝への影響にもなると思うので頑張りたいですね。

取材・文=浜瀬将樹

ワラバランスの公式プロフィールはこちらから。公式YouTubeチャンネルはこちらから。

ニューヨークの長編動画『ザ・エレクトリカルパレーズ』はこちらから。

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