この春、吉本の部活動プロジェクト「ブカツ!」に新たな部活が発足しました。その名も「よしもと自転車ブ!」。5月14日(土)には初のクラウドファンディング企画として、“支援者”の人たちと奈良市内の自転車コースをめぐるサイクリングイベントを開催します。さっそくメンバーの3人に、自転車の魅力やイベントの内容を詳しく聞いてみました!
「よしもと自転車ブ!」は、自転車好きな奈良県住みます芸人の十手リンジン(十田卓、エナジー西手)と、プロロードレーサーで奈良県出身のふるさとアスリート・辻善光がメンバーのブカツ。楽しく笑い合いながら自転車をこいで、みんなでいろいろな場所に行こうという活動で、現在、部員も絶賛募集中です。
今回のイベントは「よしもと自転車ブ!と一緒に奈良市内巡り!」と題して、クラウドファンディングを通して参加者を募っています。
『M-1』2連覇にも匹敵する実力者とサイクリング!
————まずは、発足したばかりの「自転車ブ!」の魅力を教えてください。
西手 やっぱり、プロロードレーサーの辻さんと一緒に自転車で走れることですね。僕もふだんの練習で辻さんと一緒に走るんですけど、辻さんほどのスゴイ方からアドバイスをいただくと、「同じ道でも、同じ自転車でも、こんなにおもしろいんや」って思えるんです。
それに、自転車を楽しむにあたっては安全第一なので、いかに安全に自転車を楽しむかを教えてもらえるという心強さもあります。参加者の皆さんに辻さんのスゴさを感じていただけるのは、イベントの醍醐味のひとつですね。
十田 お笑いが好きな方にわかりやすく説明すると、辻さんは『M-1グランプリ』を2連覇したくらいスゴイ経歴をお持ちのプロロードレーサーなんです。
————辻さん、『M-1』2連覇と例えられましたが、実績を教えてもらえますか?
辻 いくつかタイトルはあるんですけども、いちばん伝わりやすいのは、国体2年連続優勝でしょうか。(2008年国民体育大会ロードレース優勝、2009年国民体育大会トラックポイントレース優勝)
十田 これですよ! 国体=全国、これが『M-1』2連覇ですよ!
辻 いちおう自転車がお好きな方に向けては、『ジャパンカップクリテリウム』という自転車ロードレース大会がありまして、その大会にはあの有名な『ツール・ド・フランス』に出場するような選手が出るんですが、それで4位になりました。
これはけっこうブッ飛んだ経歴なんですが、一般の方にはあまり伝わらないみたいで……。この大会では、本当に3位と僅差で4位になってしまい、僕は悔しすぎて、ハンドルを叩いて手を骨折してしまいました。
2人 ほぉ〜!
辻 そんな、世界トップクラスのロードレーサーがしのぎを削る大会でも結果を出しているんですが、なかなか伝わらない悲しさ……。
十田 それは、M-1歴代優勝者を集めてそこで4位やった、みたいなことでしょうか!?
————わかりやすく噛み砕いていただきありがとうございます(笑)。そんなスゴイ人と自転車で走れるとは、またとない経験になりそうです。
辻 僕は自転車イベントには慣れているので、自転車で走ることに関してはプロなんですが、ではそこに果たして笑いがあるのか……というと難しくて。そこはやっぱりプロの芸人さんにお任せできるのが、「自転車ブ!」のおもしろさです。笑いすぎて坂道で力が入らなくなってしまうのは、ちょっと心配なんですけれども(笑)。
西手 これまでお笑いと自転車のコラボイベントってないですもんね。
辻 ないですね。「自転車でおいしいものを食べに行こう!」とかはやってきましたけれど、ここまで爆笑させてくれる自転車イベントはかつてないですよ。
十田 どんどんハードルが上がっていっている……。
辻 ハードルが高いといえば、僕が開催する自転車イベントって、ハードルが高く感じるようなんです。「しんどそう」とか「キツそう」とか。その理由が、僕が現役時代にピリピリしていたというか……表情を変えない、人とも話さないタイプだったんで、そのときから応援してくださっている方はいまだに声をかけづらいそうです。
十田 いまなんて、無邪気にお尻を出したりしてくれますもんね(笑)。
西手 無邪気すぎるやろ! ピリピリの反動でヘンなことになっている(笑)。
辻 もう当時のプレッシャーはなくなっているので(笑)、いまは純粋に自転車の楽しさをより多くの方に知ってもらいたいと思っているんです。だから「よしもと自転車ブ!」では、「自転車を始めたいけど、何から始めたらいいの?」「どんな自転車を買ったらいいのかわからない」という初心者の方に向けて、いいきっかけになるような活動をしていきたいです。
たとえば、せっかく自転車を始めたのに「腰が痛くなるので止めた」という方がいるんですが、乗り方を変えたらぜんぜん痛くないんですよ。そんな、僕だからできる、自転車を楽しむためのアドバイスをしていけたらいいなと思っています。
「まずは自転車を楽しんでもらいたい」
————クラウドファンディングイベント「よしもと自転車ブ!と一緒に奈良市内巡り!」では、当日朝9:30に「ロートフィールド奈良」から出発して、15:30(予定)までおよそ片道20kmのコースを走るということですが、どんな自転車旅が待っているのでしょうか?
十田 4月上旬に「自転車ブ!」で試走したんですが、とにかくめちゃくちゃ気持ちよかったですよね。
辻 最高によかったです! また春という季節もいいんです。試走の日は桜が満開だったんですが、いまは暑すぎず寒すぎず、いい感じに汗をかいて。
西手 試走のときも初心者が3人いたんですが、「めちゃくちゃ楽しい!」って喜んでいました。
————レンタルバイクが可能なプランもあるんですよね。
辻 自転車といえば“人力”なんですが、僕自身はハードルは高くなくていいと思っているんです。まずは自転車を楽しんでもらいたいから、電動アシスト自転車のレンタルも可能にしました。
電動アシスト自転車といえば、街中で乗ったり、お子さんの送り迎えでよく使われているイメージですが、いまはe-Bikeというスポーツサイクルの電動アシストがあるんです。僕たちプロが早いスピードで走っているときの疾走感を、最新の電動アシスト自転車で感じてもらえる。それはすごく気持ちいいと思いますよ。
十田 セッティングも、すべて辻さんがしてくださるそうです。
辻 なので、自転車を持っていなくても大丈夫ですよ! 手ぶらで気軽に参加してもらいたいです。
————どんな服装で参加するのが望ましいですか?
辻 動きやすい服装ならどんな格好でも大丈夫です。対策としては、お尻が痛くなることがあるので、もし用意できるなら、お尻にパッドが入ったサイクリング用のアンダーショーツがあると安心ですね。
————年齢制限はありますか?
辻 未成年の方は親御さんの同意が必要ですが、高校生以上なら楽しく巡れると思いますよ。親子で参加する場合は、中学生の方でも参加していただけます。
————幅広い年齢の人、そして初心者でも気軽に参加できるのは魅力ですね。では最後に、参加を考えている人たちに向けてメッセージを!
辻 サイクリングって、実際は「散歩」みたいに身近なスポーツのはずなのに、サイクリングが広く普及したことで「最近、ハードルが高くなったな……」と感じていませんか?
ひとりでサイクリングに出かけて故障したり、トラブルに遭ったなど、そんな情報もよく目に入る時代になりました。そうした不安があると思うんですけれども、「よしもと自転車ブ!」のイベントに参加していただけたら、トラブルに遭遇しても僕ら皆で対応できます。
それこそ、「どこを走ったらいいのかわからない」という方には、“道を知る”という利点もあります。僕らと一緒に巡ったあとに、ひとりでまたそのコースを走ってみるとか。道を知るのはサイクリングのいちばんの醍醐味で、今回のコースを一緒に走って、「こんなコースを自分の足でこいで行けたんだ」という自信にもつながると思います。子ども時代に「自転車でこんな遠いところまで来た!」という体験は多くの方がしていると思うんですが、この機会にあのときの達成感をまた体験してもらえたらうれしいですね。
十田 すぐ始められるのがサイクリングのいいところですし、自転車は運動不足解消になります。ちょっとこぐだけで旅行感覚が味わえる、そういう刺激も自転車の魅力かなと思います。あと僕、自転車の漫画『弱虫ペダル』が大好きなので、そういう漫画トークも一緒に楽しみたいです!
西手 僕ら、奈良住みます芸人として奈良を巡るとき、徒歩と自転車とでは、まわれる範囲がめちゃくちゃ変わるんです。そこに疾走感も加わって、きっと同じ奈良でも目線がぜんぜん変わるので、新しい魅力を見つけてもらいたいですね。
奈良は、街中から少し走れば大自然もあり、空気が一気に変わります。自転車をこぎながら、「空気っておいしいな」って感じるんですよ。これは車では絶対に経験できないと思います。それに今回は、お昼ごはん付きです。サイクリングで体を動かして、いい汗をかいたあとのごはんはすごくおいしいですよ!
辻 「次に大阪で開催します」となったときに、今回、参加してくださった方に「行きたい!」って言ってもらえるような内容にしたいですね。
十田 それで、ゆくゆくは『ツール・ド・吉本』を開催したいですよね(笑)。
イベント概要
「よしもと自転車ブ!と一緒に奈良市内巡り!」
日時:5月14日(土) 集合9:30 終了15:30予定(※現地集合・現地解散)
場所:ロート奈良フィールド(※奈良市内を自転車で走行)
出演:十手リンジン、ふるさとアスリート・辻善光
内容:クラウドファンディング支援者の方と、自転車で奈良市内を走るイベント。奈良市内の片道およそ20kmのコースを自転車で走ります(※昼食付き)。
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サイクルスポーツ:目指せ「ツールド関西」!よしもと自転車ブ!結成。5月初イベント開催はこちらから。