「女芸人No.1決定戦 THE W 2021」チャンピオンになって約半年……。オダウエダ(小田結希、植田紫帆)の初単独ライブ『ALC.不可説不可説転』が、7月2日(土)に東京・ルミネtheよしもとで開催されます。もともと昨年4月に開催予定だったものが、コロナ禍の緊急事態宣言によって中止に。今回は、“THE Wチャンピオン”という栄冠を引っさげてのリベンジ公演になります。オダウエダによる、オダウエダにしかできない、“オダウエダワールド全開”のライブが間近に迫るなか、準備で大忙しの2人に話を聞きました。
単独ライブのプレッシャーでダウン!?
――結成9年で初単独ライブになりますが、いまどんな心境ですか?
植田 去年の4月にやる予定だった単独が中止になったので、準備をするのは2回目。“時間が足りないぞ”というこの感じ、思い出してきましたね~(笑)。前回、ライブはできなかったんですけど、“もしやっていたら”と考えると、反省せなアカンところもいっぱいあったので、そのあたりも考えつつ準備をしています。
小田 単独をやると決まってから、ネタを考えたり、幕間VTRを撮影したりしているんですけど、いま自分の考えているものを確実に見てもらえるんだ、と思うとすごく楽しみです。ただ、気持ちではすごく楽しみだったんですけど、体に影響が出てきて……。
植田 この間、小田がダウンしてな。
小田 楽しみすぎて、ゴハンを食べるのを忘れちゃったり、寝なかったりしたら自律神経がめちゃめちゃ乱れちゃって、植田に「気持ちでは“楽観”やけど、体は緊張状態なんかもね」と言われました。
植田 先輩たちも「単独ライブは追い込まれる」と言うてはるんで……。もしかしたら人間って、単独をやっちゃいけないのかもしれないですね!
――今回のタイトル『ALC.不可説不可説転』の意味は?
植田 2人でいっぱい案を出しあったんですけど、最初、カッコつけたタイトルにしすぎて、ハードルが上がりすぎるなと。
小田 結局、2人ともお酒が好きなので、“アルコール(ALC.)”を入れようとなったとき、お世話になっているナイツの塙(宣之)さんが「オダウエダのネタは、ハイボールを飲んで見るくらいがちょうどいい」とおっしゃっていたので、アルコールのいちばん純度が高いということから(数詞としては最大の)『不可説不可説転』とつけさせていただきました。塙さんには「あなたのおかげですよ」とお伝えしたいです。
ライブに向けて試行錯誤の日々
――通常のネタは、小田さんの案を種にして、植田さんがネタに起こすそうですが、単独ライブでもそのスタイルは変わりませんか?
植田 私たちは思いついたものをその場でやっちゃうので、ストックがない。でも、単独はまとめて作って卸さないといけないので、ふだんより(ネタ案を)ガンガン言ってもらっています。むしろ、ふだんよりも“思いついたものをやってみようか”という感じで作っているのは、単独ならではだと思います。
――小田さんは、単独だからこその生みの苦しみはありませんか?
小田 “何も思い浮かばんな~”というときもあるんですけど、“思い浮かばん”ということは、もう絶対に思い浮かばないので、ふつうに生活して、基本的に“無意識”になる時間を作っています。(植田から)「ない?」とか「そのネタはちょっと……」と言われたら、田中角栄さん精神で「じゃあ、案をください」と言ってます。
――単独ライブを楽しみにしているファンも多いと思います。
植田 ふだんやっていないようなネタもするので、楽しんでもらえるのかな……。いや、楽しんでもらえないかもしれないですね(笑)。
――これまでとは違うオダウエダが見られますか。
小田 単独ライブは、そういった目的でやらせてもらう部分もあります。
植田 先輩たちが賞レースでやったネタは、単独ライブで生まれたものもありますし、われわれも普段のパターンではない新しいものを見つけられたらな、と試行錯誤しています。
宮川大輔から得たロケ番組の心得
――THE W優勝後、状況は一変したかと思います。印象に残っている仕事はありますか?
植田 めちゃくちゃラジオが好きなので、ヘビーリスナーだった『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)のブースで、『オダウエダのオールナイトニッポン0(ZERO)』をやらせてもらったときは、すごく嬉しかったです。小田とふつうに話しているんですけど、“これ全国の方が聴いてくださっているんだ”と思うと嬉しかったですし、もっとやりたいと思いました。
小田 私は宮川大輔さんが出られている『満天 青空レストラン』(日本テレビ系)です! マジで最高でした。
植田 優勝してから2人でロケに行かせてもらうようになったのですが、同じお笑いの職業なのに、ぜんぜん違う作業で、楽しいけど悩みが多くてしんどくて……。そんなときに『満天レストラン』で初めて先輩とロケをして、とても勉強になりました。宮川さんが優しくてな。
小田 街の方々への気遣い、触れ合い方、ロケのすべてが詰まっていました。宮川さん自ら料理をされる方のアシスタントをされていて。お皿下げたり、「日陰に入ってください」と声をかけたり、あんなに優しいのに面白いし、すごいなって思います。ああいったことをできる芸人さんになりたいです。
――小田さんはナインティナイン(岡村隆史、矢部浩之)さんの大ファンとのことですが、会うことはできましたか?
小田 『ぐるナイ』(日本テレビ系)のおみやのコーナーでお会いすることができました。
植田 出番は一瞬だけやったんですけど、楽屋でも喋ってくれはってな。
小田 次は長く出られるように頑張ろうという気持ちになりましたね。
小田も植田も“綺麗”になった?
――優勝後、心境の変化はありますか?
植田 優勝させてもらいましたが、まだまだ発展途上だと思っているので、満足はしていないというか。“もっと笑かせられる”という気持ちと、頑張らなアカンという気持ちがあります。あと、私たちは改めてお客さんの前でネタをやるのが好きなんやなと思いました。みなさんに笑っていただける嬉しさって、この職業でしか得られない快感だと思います。
小田 ネタだけだと、自分たちがどんな人か伝わってない部分があったなと思いました。テレビに出たときに、私たちがどういう関係性なのか、どんなキャラクター性なのかはっきりしていなくて、いろいろ反省しましたね。キャラクターがはっきりしていたらコントも見やすくなると思うので、『キングオブコント』に向けていろいろ見つめ直したいなと思っています。
――仕事が忙しくなってから、お互いの印象は変わりましたか?
植田 お給料もいただくようになって、小田は小綺麗になったし、最近はSNSも頑張ってくれているので、タレント的な目線でも活動してくれて“ありがとう”と思っています。清潔感がないと芸能界はわたっていけないと思うので、助かっています。
小田 それでいうと植田のほうがまわりに「綺麗になった」と言われること多いですけどね。内面的なことで言うと、改めて植田は優しいなと思いました。ずっとツッコんでくれたり、ふつうやったらダルいやろなって絡みもぜんぶ応えてくれたりするんですよ。
植田 でも昨日、「あ~、ずっと喋っててウルサイ!」と怒られましたけどね。
小田 ずっと喋っているんで……。最近は前もって「無視するね」と宣言して無視するようにはなりました。
――最後にライブの意気込みをお願いします。
小田 毎ライブ、毎ネタ思っていることなんですけど、1パーセントも取りこぼすことなく、ネタをすると決めているので、単独ライブも全力で頑張ります。
植田 9年目にして初の単独なので、頑張って60分やり遂げたいと思います!
公演概要
オダウエダ単独ライブ『ALC.不可説不可説転』
日時:7月2日(土) 開場19:40 開演20:00 終演21:00
場所:ルミネtheよしもと
チケット:前売2,800円 当日3,300円
FANYチケットはこちらから。