“福岡よしもと”の未来を担う芸人ユニット誕生! 芸歴4年目のインクルージョン「ネタは言うことなしだけど…」

福岡よしもと(吉本興業福岡支社)に所属する芸人たちの拠点「よしもと福岡 大和証券/CONNECT劇場」で、10月に「福岡ネクストエイト」が誕生しました! これは、福岡から新たなスターを発掘するために選抜された芸歴9年目以下の8組による芸人ユニットです。今回は、そのメンバーである芸歴4年目のインクルージョン(米沢大志、坂下登哉)の2人にコンビ結成秘話や「ネクストエイト」への思い、12月に控える単独ライブなどについて語ってもらいました。

出典: FANY マガジン
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大阪や東京の芸人に打ちのめしてもらいたい!

――「ネクストエイト」に選ばれましたが、心境の変化はありますか?

米沢 これまでも、もちろん負けてられない戦いでしたが、さらに火がつきました。「ネクストエイト」でもトップにならなきゃいけないし、「ネクストエイト」ではないメンバーにとってはここに入るのが目標になるだろうから、負けられない。僕は感情で動くタイプだし、燃えれば燃えるほど調子が上がるから、インクルージョンにとってもいいことです。

坂下 僕は表情には出ないんですが、米沢以上に燃えています。わかりやすく言うと、米沢がファンヒーターだとしたら、僕はホットカーペット。見た目ではわからないけれど、ちゃんと熱いです。「ネクストエイト」という明確な位置づけをされたことで、この劇場を、福岡を背負っているんだという責任感も芽生えています。

――今後、大阪・よしもと漫才劇場(マンゲキ)や東京・神保町よしもと漫才劇場、ヨシモト∞ホール所属の芸人たちとのバトルライブも繰り広げられるそうですね。

米沢 僕らはもう、めった打ちにされたいんですよ。それで「芸歴4年目の僕らが勝てるわけないんだ」って思うくらい、打ちのめしてほしいです。バチバチにやられたほうが燃えるんです。芸人としては、大阪も東京も、福岡もやっていることはそんなに変わらないと思うし、これまでやってきたことは間違っていないと思うけど、僕ら福岡は圧倒的に足りていないと思うんです。まだやることはたくさんある、ということを実感して心を燃やしたい。僕の性格なのかもしれませんけど……。

出典: FANY マガジン
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――坂下さんは、どうですか。

坂下 僕も燃えてはいますが、グイグイ行くタイプではないので、そのぶん米沢が引っ張ってくれています。そこは頼りがいがありますし、刺激にもなっています。本当に、性格的には正反対なので。

性格はまったく正反対の“同級生コンビ”

――そんな2人がコンビを組んだ経緯を教えてください。

米沢 坂下とは高校3年間、同じクラスだったんですが、2人ともお笑いが好きで、3年生のときに坂下が就職に悩んでいると聞いて僕から誘いました。僕は幼稚園のときからお笑い芸人に憧れていて、小学校の作文でも「お笑い芸人になりたい」と書くくらい、人の前に立って笑ってもらうのが好きだったんです。

――とくに好きだった芸人さんは誰ですか?

米沢 ドリフターズです。小学生のとき、お笑い好きの友だちの親が「ドリフ大爆笑」のDVDを持っていて、それを見て文字通り、大爆笑しました。小学校のときって生き物係とか“係”があるじゃないですか。だから、クラスのお笑い好き5人を集めてお笑い係を作ったり。

――坂下さんが影響を受けた芸人さんは?

坂下 父がダウンタウンさんを好きで、父の隣で一緒にDVDを観ていたんですが、そのころはまだ小さすぎておもしろさがわからなかったんです。で、中学とか高校生くらいになって、ダウンタウンさんのDVDを見返したとき、「おもしろい!」となりました。父の影響でお笑いはずっと好きで、僕もドリフターズさんは好きでしたし、そのころの『M-1グランプリ』も見ていましたね。

――別の場所で同じようにお笑いに親しみ、高校でついに出会ったんですね。

米沢 運命ですよね!

出典: FANY マガジン
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――坂下さんは高校卒業後、就職を考えていたと聞きました。

坂下 お笑いには興味があったけど、当時は福岡にNSC(吉本総合芸能学院)がなかったので、お笑いをやるなら大阪か東京に行くしかなかったんです。でも、僕はフットワークが軽いほうではないから、それならもういいかな……と諦めていたときに相方が声をかけてくれて火がつきました。

――米沢さんは、なぜ坂下さんに声をかけたんですか?

米沢 実はクラスでも仲良くなかったし、「陽キャ」と「陰キャ」でぜんぜん違うし性格も違う。でも、それがおもしろいかな、と思って。お笑い好きだし、ボソッとつぶやいたことがおもしろかったし。

――仲良くなかったんですか!?

米沢 僕ら、福祉系の高校出身で、クラスで女子が31人、男子が9人というクラスだったんです。だから仲良くなくても男同士は必然的にしゃべるというか……。そんなだったから、坂下の良さに気づけたのかもしれません。女子20人、男子20人のクラスだったらグループも違っただろうし、見つけられていなかったかもしれませんね。

――なるほど。坂下さんは、米沢さんに誘われて驚きませんでしたか?

坂下 唯一、米沢との接点がお笑いだったんですが、僕らの世代ってYouTubeが流行り始めたころで、そもそもクラスメイトでお笑い番組を見ている子が少なかったんです。だから、お笑いの話ができるのは米沢しかいませんでした。

米沢 詳しく言うと、僕たち『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)の、ホリケン(ネプチューンの堀内健)さんがめちゃめちゃ好きで、「あんなん、できんよね〜!」という話でよく盛り上がりました、僕も本当に坂下しかいなかったから……ナンパしました(笑)。

出典: FANY マガジン
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――晴れて2人でお笑いの道に、となったわけですが、その後は?

坂下 そのときは、大阪NSCを受けるつもりでいましが、福岡の事務所で行われた面接のとき、社員さんがチラシを出してきて「いま、こういうのをやろうと思っているんだけど……」と見せられたのが、「福岡NSC開校」のチラシだったんです。

――渡りに船ですね! それで2019年にコンビ結成、2020年には「よしもと福岡 大和証券/CONNECT劇場」がオープン。着実に波に乗っている印象です。

坂下 僕らで福岡を盛り上げられたら、という思いがあったんで、いい流れだと思います。想像していた通りに来ているのかなって。

米沢 こいつ、いつもそう言うんですけど、こんなの後からならなんとでも言えるじゃないですか。セコイですよね(笑)。

「ヨネちゃん、ありがとう」

――では、お互いどんな人なのか、相方を紹介してもらえますか?

米沢 お笑いの部分では、僕にない考えを持っています。ネタは坂下が書いているんですけど、僕が「これ、おもしろいのかな?」と思うようなネタでも、そのままやったら大ハネしたり、僕が思いつかないようなことをやってくれる。僕と脳みそがまったく違うんだろうと思います。

坂下 ヨネちゃん、ありがとう。

米沢 ヨネちゃんって言うなよ、キショイ!(笑)

――では、坂下さんにとって米沢さんとは。

坂下 すごい積極的です。平場で躊躇する場面でも、恐れ知らずにガッと行くことができて、それがうまくいくタイプ。僕はまず頭で考えるタイプだから、そういう勢いはないので余計にすごいと思います。

出典: FANY マガジン
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――たとえば最近ではどんなときに「すごい」と思いましたか?

坂下 劇場で、ライブ中に客席からチャチャを入れてくるお客さんがいたんですよ。僕らも「うるさいな」と気になっていて、まわりのお客さんも迷惑そうで。そのとき、こいつがそのお客さんにツッコんで、それがバーンとウケたんです。ふつう、怖いじゃないですか。お客さんからクレームが入る可能性もあるし、スベろうもんなら芸人やスタッフさんからも指摘されるし……。それでも行ってちゃんとウケて、すごいなと思いました。

――米沢さんが、坂下さんに「ここは改めてほしい」と思うところはありますか?

米沢 お笑いに対しては言うことないです。でも、社会人として「うんこなのかな?」と思うくらい、人としてダメすぎる。スタッフさんにLINEの返事をしないし、僕がスタッフさんに「相方から返事来ましたか?」と確認して、まだだったら「返事しろよ」と送るんです。“ほうれんそう(報告・連絡・相談)”は、芸人である前に社会人として当たり前だと思うんですけども、それがわからない。

坂下 返信に関しては、僕は紫色のLINEを使っているから……。

米沢 そんなの、ボケでもないのよ。屁理屈ですよ。誰も笑ってないから! 困ってるから!

――米沢さんがフォローしているんですね。

米沢 こないだ、ほかの芸人さんと「相方ができない部分をカバーするのがコンビ愛なんじゃない?」という話をしたから、ガマンしてやっています。でも、僕が言ってやらなかったらもう、いよいよです!

出典: FANY マガジン
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単独ライブは漫才あり、コントあり、ラジオ公開収録あり!

――12月16 日(金)には、「よしもと福岡 大和証券/CONNECT劇場」で単独ライブ「I am INCLUSION」が開催されます。このライブのタイトルは、やはりアピールする意味を込めたものですか?

坂下 そういう意味もありますし、いちばんは僕がMARVELをすごく好きでして、「アイアンマン」のセリフをもじりました。ポスターもオマージュして作りました。そこに僕らの主張もかけて、みたいな。

米沢 中身はこいつの好きなようにやってもらえたら。僕は集客のことしか考えていません。

――役割分担しているんですね。

米沢 僕はバーでバイトをしているので、お客さんに声をかけたり、美容室や地元の友だち、行く先々でチケットを売っています。これまで僕、「芸人やっています」って言ったことがなかったんですよ。なぜなら、福岡って芸人が少ないから、「芸人をやっている」と言うとすごく質問されるんです。それが面倒でひた隠しにしてきたんですけど、いまは「芸人をやっていまして、今度、単独ライブがあるんですけど」と、あちこちで言っています。友だちのバイト先の居酒屋なんて、「芸人をやっている」と伝えただけで壁に直に僕のサインを書かせてくれたんです。売れなきゃいけない理由をあちこちに置いていっている感じですね。いいプレッシャーになっています。

出典: FANY マガジン
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――ライブの構成はもう固まっているんですか?

坂下 漫才を軸に、コントもいくつかやろうかな、というくらいで。

米沢 あと、僕たちの冠ラジオ「インクルージョンのHANGER×HANGER」がありまして、その公開収録もしたいなと考えています。僕がファンならうれしいし、観に来た親に「ラジオ番組を持ってる芸人になったぞ!」というのを見せたい、というのもあります(笑)。でも、観に来てくれたお客さんがいちばん大事なので、お客さんとも喋れるようなライブにしたいな、と思っています。

――盛りだくさんですね。

米沢 寿司も肉も食べられて、サーティーワンアイスまで食べられる、みたいなライブです!

公演概要

インクルージョン単独ライブ「I am INCLUSION」

日程:12月16日(金) 開場19:15 開演19:30
会場:よしもと福岡 大和証券/CONNECT 劇場
チケット:前売り1300円

FANYチケットはこちらから。

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