中川家、かまいたち、オズワルド…2丁拳銃が語る“絶賛漫才” 単独ライブ『百式』が20周年!

どーも! 芸人ライターのブロードキャスト!!・吉村憲二です! せんきゅっそ!
2丁拳銃(小堀裕之、川谷修士)が毎年開催している単独ライブ『百式2022』が、今年も11月26日(土)に大阪・シアター朝日で、12月3日(土)に東京・ルミネtheよしもとで開催されます。2002年の第1回から20周年の節目となる今回の百式。始めた経緯や続ける意味を聞くと、そこには漫才に懸ける、熱すぎる、涙なしじゃ語りきれない思いがありました。100分とは言わない、何分かこの記事に時間をくれないか?――真実の2丁拳銃がここに!

出典: FANY マガジン
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『百式』は、100分間ノンストップでひたすら漫才をやり続ける、とにかくストイックな単独ライブです。僕もイチ漫才師として、今回の百式で改めて2人の漫才への思いを聞いたとき、自分も本当にこんな漫才師でありたいと、そしてこれからもまだまだやらないといけないと奮い立たされました。

M-1やTHE MANZAIのネタはここで生まれた。

漫才師として絶対的に目指すものが『M 1グランプリ』――4分間という短い時間に漫才人生のすべてを懸ける大会で、2丁拳銃さんもかつて優勝を目指して決勝の舞台へ駒を進めたことがあります。

百式の「100分間漫才」は、言ってみれば、まさにその真逆。そんなライブを始めた経緯を聞くと、修士さんはこう話してくれました。

「単独ライブをやる際に1本1本(舞台から)ハケるのがめんどくさいから続けてやろうと。漫才は、コント・漫才・VTR・企画などすべてをその中でやろうと思えばできる力があるから」

そこに漫才に対する絶対の信頼と自信を感じました。

出典: FANY マガジン
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百式を20年間やってきたなかで“お気に入りのネタ”を聞くと、修士さんはちょっと誇らしげにこう言います。

「それこそ『クイズちょうどえぇ』はこの百式から生まれた。あと、テンダラーも『あのネタいいっすよね~、ああいうことっすよねネタって』と言ってくれて、自分らに合ってる年齢になって来たのかなってのが『人間ドック』のネタかな」

THE MANZAIの“首ガッサー”のネタも百式のなかから生まれたと聞き、やはりとても大事なネタが生まれている場所なのだと痛感しました。長年やることで自分たちに合ってきて人間味が出てくるのが漫才、そんな進化したネタが今回も見られるかもしれない……絶対、見たい。

出典: FANY マガジン
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ということで、今回の百式はどんな内容になるのか聞いてみると、修士さんは「百式としては20周年のメモリアルアニバーサリーなんやけど、実は来年は2丁拳銃が30周年でそれ用のネタも作ってる」と言います。小堀さんも「なんかこう汗かいてる感じも見せつつ、いままで通りの安心した20年分の百式、29年分の2丁拳銃も見せれたら」と意気込みを話してくれました。

ということは、今年と来年はお客さんにとって最高の瞬間に立ち合えるチャンス! 絶対、行くしかない!

「勝てない芸人」「スゲェ漫才」

百式をやってきた20年間で、お笑い界の漫才のやり方が変わったかどうかを聞くと、修士さんは「ぜんぜん変わった。でも、僕の知ってるなかで変わらなかったのが中川家。唯一無二というか、中川家ははなから完成してた」と手放しに賞賛していました。

では、あれスゲェよなって漫才やコンビはいるかと聞くと、修士さんが即答しました。

「かまいたち。お酒飲める人、飲めない人の漫才があんねんけど、あれはよー出来てる。関心する。チュートリアルの徳井(義実)くんとモニターでそのネタを一緒に見てて、『いいですよね~、このネタ』って言い合ってたからな」

出典: FANY マガジン
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一方、小堀さんはこう言います。

「東京漫才にドキッとというか関心する。ツッコミがテンション低い系のオズワルド的な。逆に中川家さんややすとも(海原やすよ ともこ)さんは、ネタじゃないやんなって思っちゃう。どうやったら勝てんねんっていう、華大(博多華丸・大吉)さんにも言える“人間力”というか……」

僕は、芸人さんがほかの芸人さんの話をしているときが大好きです。そこに必ずリスペクトがあるので。

そして、修士さんが続けてこう言いました。

「でも、この芸人に負けたくないというのはないけど、劇場でいちばんウケたいっていうのは常にあるかな」

面白い漫才がそこにあることを確信した瞬間でした。百式で、それが見られるぞ!

出典: FANY マガジン
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「お父さんをもう一度、M 1の舞台に立たせたい」

じつは小堀さんは、今年のM-1に息子と親子コンビで出場しています(3回戦敗退)。その経緯を聞くと、嬉しそうにこう答えました。

「(息子が)『僕も出たいけど、パパをもう一度、あの舞台に立たせたい』と言うてくれて。生意気にも教えるというか、『こんなん言いたいなら、こういう言い方がいいやん』とか言うと、『さすがやな、パパ』とか言うてくれて。でも、やってみたらオレもなんか教えられてるなみたいな、なんかよかったなと思ってる。出番が終わったら『パパ~、すゑひろがりずや~、好きな人ばっかおったわ~』とか言ってて。父親としてよかったのと、相方としてよかったのとあったわな」

出典: FANY マガジン
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もう、こんな幸せなことはほかにあるでしょうか。子どもを持ったことがない僕も、本当に嬉しくなって、幸せな気持ちになって感動しました。なんていい子なんだ!

修士さんもこう熱弁します。

「小堀の息子がそうやって言ってくれたときに、あそこに我々はもう立てないけど、あんなに素晴らしいステージに立ったんだよ、というのを、いまの漫才で見せていかなきゃいけない。親父がスゴいぞってのも見せていきたいし、返さなきゃいけない」

そんな思いが込められた漫才が見られる百式、ゾクゾクして早く見たくなりませんか?

小走りでサンパチマイクに向かう

20周年のメモリアルとなる今回の百式。インタビューではそれ以外のトピックスもあって、たとえば、「ハーモニカのHOHNERシグネチャーモデルを日本で2番目に作ったのが小堀さん。1番目はB’zの稲葉浩志さん」というようなスゴい内容もあったのですが、これはもういいっすねと軽くあしらって、後輩ながらイジらせていただきました。

それくらい百式への思いと、M-1を通じた親子愛からの漫才愛がスゴかったから。

出典: FANY マガジン
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なんなら話題になった小堀さんの「愛人12人」話のほうを聞きたいです、なんて言いながら楽しく芸人らしくこの取材を終えようとしたとき、それを遮って小堀さんがこう話してくれました。

「百式を始めた当初、これが何年も続いておっさんになったときの100分を見たいなぁと2人で言っていたけど、いまそれに近くなった。そしてこれから、おじいちゃんになった百式、そんなのを目指していきたい、というかやってみたい。ヨボヨボでもサンパチマイクまで歩いて行って……」

今回の百式では、まだまだ元気で脂の乗り切った2丁拳銃の漫才がたくさん見られます。小走りでサンパチマイクに向かう2人を絶対、見に行きましょう!

公演概要

『百式2022』

【大阪公演】
日時:11月26日(土) 開場15:30 開演16:00
場所:シアター朝日
チケット:前売3,800円

【東京公演】
日時:12月3日(土) 開場19:00 開演19:20
場所:ルミネtheよしもと
チケット:前売3,800円 配信1,200円

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