ニューヨークの「ラブソング」ネタがまさかの完成度に! クリープハイプと異色のツーマンライブ

お笑いコンビ・ニューヨーク(嶋佐和也、屋敷裕政)とロックバンド・クリープハイプによる、初めてのツーマンライブ『ニューヨークリープハイプ』が、2月3日(金)に東京・豊洲PITで開催されました。ニューヨークとクリープハイプ――この芸人とアーティストという異色の組み合わせによって、いったいどんなケミストリーが生まれたのでしょうか?

出典: FANY マガジン
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ステージは嶋佐のラップから!

オープニングVTRが流れると、まずはニューヨークが登場。バンドの解散を題材としたコントで、ミュージシャンに扮した嶋佐がラップしながら「かかってこいよ!」などとあおると、初っ端から客席は大盛り上がり。ネタ終わりには、屋敷扮するミュージシャンが「次はクリープハイプくんです」と紹介すると、大きな拍手が起こります。

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そして登場したクリープハイプ。フロントマンの尾崎世界観の「いつか観たあの映画。途中で芸人さんが出てきて、合コンのシーン」という語りから、まずは「ナイトオンザプラネット」を。その後のMCでは「ニューヨークリープハイプ、無事に開催されてすごく嬉しく思っています」と安堵の表情を見せながら、「(このライブが)どうなるのか……どうなるのかなと思っていると思いますが、僕ら全員思ってます」と心の内を伝えると、共感するような笑い声が起こります。

今回は収容人数や声出しの制限がなく行われるライブとあって、歌唱中にも客席からたびたび大きな歓声が。その声に耳を傾けながら、尾崎は「久しぶりだね、この感じ……ありがとうね」と喜びを噛み締めるように感謝を伝えました。

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演奏はさらに続き、「HE IS MINE」の途中で尾崎がこう言い出します。

「ここまでけっこう出てるからもういいかなと思うんだけど、まだちょっとあれやれるのかどうかっていう不安があって。あれやれるのかな? どうなのかな? すごく不安なんですよ。どうなんでしょう?」

すると、下手からニューヨークが登場。嶋佐が「やっちゃってオッケーです!」と親指を立てると、客席から大きなレスポンスが。屋敷は「おぉ! いままででいちばん盛り上がってる!」と驚嘆していました。

芸人とのツーマンということで、その後のMCでも尾崎は「どんなに微妙な感じになったとしても、このあと(ニューヨークによって)笑いにあふれる空間にしてもらえると思ったら気が楽で。毎回、ニューヨークと一緒がいいなと思っています」と語ると、リラックスした様子で圧倒的なパフォーマンスを見せ、観客を魅了しました。

出典: FANY マガジン
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ニューヨークが「尾崎世界観あるある」披露

クリープハイプのパフォーマンス後、再び舞台中央に置かれたマイクの前に「どうも~!」と現れたニューヨーク。

温かい大きな拍手に「すごいなぁ」と圧倒されている様子の屋敷は、「とんでもないライブをしてますね」と客席を見渡します。さらに、嶋佐へ「最初のコントでお前が歌っただけで、うわぁ!って。そんなわけないんよ。何人かタオル回してたぞ」とツッコミながら、ふだんとは違う盛り上がりを見せる客席へ、「いったん落ち着きましょうね」と呼びかけて漫才をスタートさせます。

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舞台袖でクリープハイプのパフォーマンスを観ながら、“尾崎世界観あるある”を思いついたという2人。嶋佐が「マイクの位置、気持ち高め。つま先立ちで歌ってるんじゃないか」と指摘し、屋敷は歌唱中の高い声と低い声の差について言及すると、客席は大盛り上がり。

さらに、漫才2本の後に披露された結婚式を題材としたコントでは、途中から尾崎が参加。驚きの声があがるなか、小道具を使ったボケを披露しました。

コントに参加した感想を聞かれて、「嬉しかったです」と答えた尾崎。「不思議ですよね。ふだん自分たちがライブをやっているときは、こんなに盛り上がらないというか」と続けると、屋敷も「確かに。僕らもふだん単独をやるとき、こんな人ら観たことないですもん」とうなずいていました。

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吉本興業のお笑いフェス「LIVE STAND」のオフィシャルタオルを振っている観客がいたことに、クリープハイプの長谷川カオナシ(ベース)が「僕らのファンは(タオルを)回さない」と言い切ると、屋敷も「オレらのお客さんこそ回さないですよ!」と反論。嶋佐は「この2組が重なると、(タオル回しが定番のレゲエグループ)湘南乃風になるのかもしれない」と“仮説”を立てて笑いを誘いました。

クリープハイプの演奏でoasis熱唱

その後、ニューヨークが『M-1グランプリ2019』決勝の漫才のなかで披露したラブソングの歌詞を尾崎に見せ、タイトルをつけてもらうことに。

まず、「マジで切ない恋の歌」という歌詞に反応して、「クリープハイプの歌詞って、マジで切ない恋の歌をいかに言わないで伝えるかなんです」と説明する尾崎。

出典: FANY マガジン
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「マジで一言でもいいからクリープさんの要素がほしい」(嶋佐)、「そうしたら合作になるんで」(屋敷)という2人のムチャぶりに応えて、気になる歌詞を数カ所変更すると、イマドキの「マッチングアプリ」という表現を自分たちの世代観に合わせたりしながら、タイトルは「冷静と高熱の会田」に決まりました。

さっそく長谷川がアレンジして弾くピアノに合わせて、嶋佐と尾崎が一緒に歌います。「初めてライブで“マジ”って言いましたね」と笑う尾崎に、2人は「尾崎さんが歌うとよくなる」(屋敷)、「初めてこの曲が刺さりました」(嶋佐)と感激していました。

出典: FANY マガジン
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さらに、事前にニューヨークのYouTubeチャンネルで配信された尾崎、長谷川とのトーク動画で語られた「嶋佐oasis」が、まさかの実現! 屋敷もギターで参加しながら、クリープハイプの演奏でoasisの名曲「Don’t Look Back In Anger」を披露した嶋佐は、「最高!」と感無量の様子でした。

最後に全員で手をつないで観客と記念撮影。「とんでもないことを成し得たみたい」と興奮冷めやらない屋敷に、尾崎さんは「またやりたいですね」と声をかけました。

出典: FANY マガジン
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『ニューヨークリープハイプ』
・オープニングVTR
・ニューヨークコント①
・クリープハイプライブ
・ニューヨーク漫才①
・ニューヨーク漫才②
・ニューヨークコント②
・コラボコーナー
・ニューヨーク&クリープハイプ「Don’t Look Back In Anger」

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