吉本新喜劇の佐藤太一郎、小西武蔵がリーダーを務める「新・新喜劇」が3月24日(金)に、いよいよ“笑いの殿堂”の舞台に臨みました。「吉本新喜劇次世代公演『新・新喜劇 in なんばグランド花月』佐藤太一郎×小西武蔵」と題された特別公演は、満員の大盛り上がり。サプライズゲストの間寛平ゼネラルマネージャー(GM)からサプライズな発表もあり、最初から最後まで見逃せないステージになりました。
完全新作で「笑いの殿堂」に挑む
佐藤と小西による「新・新喜劇」は、間寛平ゼネラルマネージャー(GM)の発案で、若手座員から未来のスターを育てるべくスタートした「吉本新喜劇セカンドシアター」(大阪・YES THEATER)で始まりました。ここで3回の公演を成功させたあと、今年2月には京都・よしもと祇園花月も満席に。そして今回、なんばグランド花月(NGK)で堂々の凱旋公演を行いました。
演目は完全新作の「ママにありがとう」です。出演は佐藤、小西のほか、もじゃ吉田、吉岡友見、吉田裕、カバ、諸見里大介、小林ゆう、岩﨑タツキ、松浦真也、信濃岳夫、タックルながい。、筒井亜由貴、多和田上人、佐藤美優、生瀬行人という座員たち。
まず前説に筒井と小林が登場。売店で販売されているタオルを劇中に使うシーンがあることを観客に伝えます。そして出演者の名前を読み上げると、一人ひとりに大きな拍手が。そしてタオル振りの練習もして、いよいよ芝居がスタートしました。
舞台はとあるお屋敷。部屋中におもちゃが散らかっていますが、その持ち主が屋敷の一人息子である35歳の太一郎(佐藤)です。わがままに育てられた太一郎を成長させるため、執事(小西、もじゃ)らはリサイクル業者(松浦、信濃)におもちゃを回収させようとします。しかし、そこから次々とハプニングが起こり……。
新喜劇らしいテンポのいいボケとツッコミで会場を沸かせていくメンバーたち。吉田の乳首ドリル、松浦のギターボケ&ツッコミなどのおなじみのネタもありつつ、小道具や言葉、動きなどを使った笑いどころが随所に散りばめられています。
また、公演前に佐藤が「ファンタジーな新喜劇を作りたい」と話していた言葉どおり、会場の大人から子どもまで一緒になって盛り上がる場面もありました。グッと感情を揺さぶるシーンもあり、佐藤の熱演、小西の予想を裏切るボケで見応えたっぷりの舞台でした。
祇園花月での1週間公園決定!
芝居後には全員がステージへ。佐藤が客席に感謝を伝えると、拍手が起こります。小西も「みなさんに支えられてここまで来られたと思っています」と挨拶。また、3日前に発表されたばかりの吉田の新座長就任について改めて伝えられると、大きな拍手が起こりました。
ここで「はい、どーも、おめでとうございます!」と寛平GMがサプライズ登場すると、会場は大盛り上がり。寛平は「コツコツコツコツやって、こうしてたくさん来ていただいて、ありがとうございます!」と会場へ感謝を伝えます。続けて佐藤と小西に「5月30日(火)から1週間、祇園花月でリーダーやってください!」とサプライズ発表をしました。
これを聞いた佐藤は「やったー! やったぞー!!」と絶叫。小西は深々と頭を下げました。寛平GMは「これからもこの2人、よろしくお願いします!」とお願いしつつ、「これから沼津のほうでナイトマラソン(3月25日開催)がありますんで」と笑わせて舞台を降りました。
「客席からの見えないパワーを感じた」
終演後の囲み取材で、佐藤は「本当に寛平師匠がいらっしゃるのを知らなかったので、めちゃくちゃびっくりした」と振り返りながら、この日の公演について「ここを第一段階の目標にやってきた。客席からは見えないパワーを感じて、それで暴れさせてもらえた、やりながら元気になっていった」と語りました。
一方の小西は、寛平GMからのサプライズに触れ、「自分たちが積み重ねてきたことがどんどん形になっていくのがうれしい」と満足げな表情を見せます。そして、「NGKの伝統、歴史に泥を塗ってはいけないというプレッシャーがあった。そのぶん、テンションが上がってる部分もあって楽しくできた」と笑顔で話しました。
新座長になる吉田は、そんな2人を「エネルギッシュなパワーはすごい」と絶賛。さらに、「僕も負けていられない。(2人のパワーが)先輩も飲み込んでいければ、新喜劇がよりよい感じになっていくのでは」と今後に期待を込めました。