4人組ボーイズグループ「OWV」の全国ライブツアー『OWV LIVE TOUR 2023-CASINO-』が、4月1日(土)に東京・NHKホールで千秋楽を迎えました。今回のツアーでは、海洋汚染が指摘される廃棄漁網からライブ衣装をつくるアップサイクルプロジェクトを試みるなど、環境問題への意識を強く打ち出した4人。ファイナル公演の直前に開かれたメディア取材会では、こうした取り組みへの思いが語られました。
3月11日に「いい思い出」を加えることができた
気合の入ったリハーサルの直後、紅いステージ衣装でバッチリ決めた4人が登場すると、まずは、リーダーの本田康祐が挨拶をしました。
「僕たちOWVは、4月11日で結成3周年を迎えます。今回のライブツアーで、初めて声出しが可能になり、コロナ禍にデビューした僕らとしては、やっとコロナ前と同じ日常が戻りつつあるんだなと、ツアーを通して感じるようになりました。今日は、その千秋楽ということで、最高に楽しんでいきたいと思っています!」
OWVは3月11日(土)の福島公演を皮切りに、大阪、福岡、そして東京と4都市7公演を巡る全国ツアーを駆け抜けてきました。まずは、その感想を聞かれると、メンバーたちがそれぞれこう振り返りました。
【中川勝就】
今回から声出しがOKになりましたが、これまで3~4年の間は、ずっと無歓声のなかでライブをやってきました。そんななかでも、たくさんの人が応援してくれることに、ありがたい気持ちでいっぱいでしたが、(今回のツアーで)皆さんの声援を受けて、より一層、今後の活動に力を入れていきたい、もっとみんなのために頑張りたいという気持ちになりました。これからも精進していきたいと思います。
【本田康祐】
福島県出身の僕は、(東日本大震災が発生した)3月11日に福島でツアーをスタートすることに地元の復興の意味も込めていて、今回のツアーで、3月11日という日にいい思い出を加えることができました。今後、3月11日を振り返るときには、今年のツアーを思い出せるので、それはとても幸せなことだと思います。今日も最後まで頑張っていきたいと思います。
【佐野文哉】
東日本大震災が発生したときは、僕はまだ小学生でした。そこから十年あまりを経て、こうして音楽の力で、被災地にエネルギーを届けることができるようになるとは思ってもいなかったので、とても感慨深いです。自分も力になれたことが嬉しかったです。
【浦野秀太】
昨年まで3月11日には東京からエールを送っていましたが、今年はこうして福島のステージから4人でエールを送れたことに、大きな意味があったと思っています。それを皮切りに始まったツアーなので、本日の最終公演まで、最高の状態で走り抜けたいと思っています。
若い世代にサステナブル活動を広めていきたい
OWVは今回、フィッシングブランド「DAIWA」が取り組むサステナブル活動『BE EARTH-FRIENDLY-漁網アップサイクルプロジェクト-』に参画。北海道苫小牧市にある漁港や工場を訪れて、回収した廃棄漁網の再生現場を見学したり、DAIWAのデザインチームと一緒にライブコスチュームの制作に参加するなどしてきました。
こうした活動について、4人がそれぞれの思いを語りました。
【中川勝就】
(サステナブルについて)ふだんから気を付けているつもりでも、実際に足を運んで、状況を目の当たりにすることで、「こうなっているんだ」と多くのことを肌で感じられました。それ(廃棄漁網)が服になり、現在の生活に落とし込まれていくことを、僕らのアーティスト活動を通して同世代の人々にも広めていけたらと思いました。
いいことをしながらカッコいい服が着られるなんて一石二鳥ですし、これからの地球のことを考えたら、もっと熱心に取り組んでいきたいと強く感じました。
【本田康祐】
“サステナブル”ってよく聞く言葉だと思うんですけど、じゃあ、若い人たちがどう参加すればいいのかというのは、わかりづらいと思います。こうして、廃棄漁網を衣装にし、いちばん大事にしているライブで着用することで、多くの方に“サステナブル”を見て、感じてもらうことが、僕たちの役目だと思っています。
今回、“サステナブル”に関する発信をDAIWAさんと一緒にできたことは光栄でしたし、この衣装を着てCASINOツアーもここまで楽しくできたので、皆さんにいい“サステナブル”が見せられたのではないかなと思います。
【佐野文哉】
山梨県出身なんですが、山梨県は海なし県なので、漁網とは無縁の幼少期を送っていました。ですので、こんな活用方法があるんだということは、今回の活動に参加しければ、知ることはできなかったと思います。衣装を考えてつくるアーティストは多いと思いますが、糸からつくるアーティストは数少ないと思うので、活動3年めにして、とても貴重な経験をさせてもらいました。
【浦野秀太】
数カ月前まで、廃棄漁網が与える影響について、ちゃんと考えたことがなくて、実感もなくて……。でも、DAIWAさんや北海道の漁港を訪れて、実際の漁網を見たり、いろいろな話を伺って、さまざま生物に廃棄漁網の影響が出ていることを知りました。今回、廃棄漁網から衣装をつくることで、ファンの方々に「(OWVが)こんなに環境問題に取り組んでいて、廃棄漁網がこういうカッコいい衣装に変わるんだ」ということを知ってもらって、お友だちにどんどん広めてもらえるといいなと思います。
年末にまたNHKホールに帰ってきたい
今回のファイナル公演は、OWV史上最大キャパとなるNHKホールが会場。公演を目前に控えた感想を聞かれると、本田は「全然、いつも通りです」と、まったくいつも通りではなさそうな表情で答え、メンバーに「アガってるな!」と笑いながらツッコまれました。
まじめな表情に戻った中川は、こう語ります。
「小さい進歩かもしれませんが、OWVとして成長できていると感じられるのはステージなので、それを噛みしめながら、自分としてはいつも通りで、キャパに関係なく楽しませられる空間をつくる気持ちで臨みます」
佐野は、「紅白歌合戦の会場という認識だったので、そこでパフォーマンスができるのは光栄です」と、伝統ある会場に立てる喜びをかみしめている様子。
浦野は、2階席や3階席からステージを客観的に眺めてみたといい、「広さを実感して、次はここに僕たちが立って踊るんだと思ったら、あとはOWV4人の爆発力を見せるだけだなと思っています」と語りました。
さらに、佐野の答えにあった「NHK紅白歌合戦」について、再びこのステージに返ってきたいという希望は?とツッコんだ質問が。4人が「うわーっ!」と体をよじらせると、最後はリーダーの本田が代表するかのように、力強く「立ちたいです!」と答えました。
「DAIWA×OWV 漁網アップサイクルプロジェクト」の動画は、OWVの公式 YouTubeチャンネルで配信中です。
「DAIWA×OWV 漁網アップサイクルプロジェクト」
#1 キックオフMTG
#4 ライブツアーCASINOで初披露の裏側を公開!(2023年4月上旬に公開予定!)
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