今回で19回目を迎える『M-1グランプリ』。8月の予選スタートに先立って、6月27日(火)に東京・ヨシモト∞ホールで開催発表会見が開かれました。前回王者のウエストランドに加えて、ファイナリストのロングコートダディ、ヨネダ2000、オズワルド、キュウ、ダイヤモンドの5組、さらには今年の決勝進出が期待されるビスケットブラザーズ、ななまがり、ママタルト、シンクロニシティの4組が出席し、さっそく舌戦を繰り広げました。
今回の大会は、この日から出場エントリーがスタート。1回戦は8月1日(火)に始まります。また今回から予選ルールが一部変更され、前回まで準決勝進出組に与えられていた1回戦免除のシード権が、準々決勝進出組に拡大されます。これによって、100組超が2回戦からの出場になります。さらに、これまでの特別賞「ナイスアマチュア賞」「ベストアマチュア賞」に加えて、新たにキッズ漫才師や地方漫才師などを表彰する賞が新設されます。
「全員、ひき肉にしてやんよぉ!」
この日のMCを務めたのは、麒麟・川島明と斎藤真美ABCテレビアナウンサー。さっそく昨年のファイナリスト5組が登場し、今回の大会に向けた抱負を語りました。
「今年は獲る気満々です」といきなり優勝宣言をしたのは、ロングコートダディ・堂前透。相方の兎は「昨年に比べて、今年は晴れやかな大会になりそう。フレッシュというか、またひとつ時代が変わるんじゃないかな」と予言します。
ヨネダ2000・誠は「昨年より出場する組数も増えてくると思うので、そいつら全員……ひき肉にしてやんよぉ!」と、本人から譲り受けたというスーパーマラドーナ・武智の名言を叫ぶと、川島から「それ、すごいコンピュータウイルス入り込んでるよ」とツッコまれていました。
オズワルドは、伊藤俊介が「6月27日現在、ネタなんてありゃしないんですよ」と昨年と同じようにぼやくと、ウエストランド・井口浩之から「誰も信じてないんだよ!」と鋭いヤジが。一方、畠中悠はなぜか、「トレードマークの八重歯を抜きました」と報告。体重が7キロやせて、最近はフェイシャルエステにも通っているそうで、「きれいになってやる!」と別の方向へ気合を入れていました。
前回、初めて決勝へ進んだダイヤモンド・野澤輸出は「昨年、決勝前に骨折してボルトが足に入ったまま決勝出たんですけど、先日、ボルトを抜きまして」と、足に入っていたボルトを披露。小野竜輔は「僕らは昨年、重りをつけたままやっていたんで、今年はスピードがあると思う」とさらなる進化を約束しました。
2冠狙うビスブラ、ラストイヤーのななまがり…
さらに、今年の決勝進出が期待される4組が登場。まだ誰も成しとげたことのない『キングオブコント』との2冠を狙うビスケットブラザーズ・原田泰雅は、「昨年、M-1でもビスケットブラザーズが決勝に行きそうだと言われていたとき、(SNSで)『イヤやねんけど』とつぶやかれたので、今年は1年間、漫才師として、ヒーローとして挑みたい」と真摯に意気込みを語ります。
今回の大会がラストイヤー(出場資格は結成15年以内)のななまがりは、丸メガネをかけた森下直人が「パラレルワールドから来ました、(M-1司会の)上戸彩です!」と自己紹介すると、そのままパラレルワールドネタで場を盛り上げます。
出身の大阪芸大落研からは、ミルクボーイ(2019年のM-1王者)や空気階段(2021年のキングオブコント王者)の鈴木もぐら、オダウエダ(2021年のTHE W王者)の植田紫帆と、次々とチャンピオンが生まれているだけに、初瀬悠太は「僕らも続けたらいいなと。頑張ります!」と力を込めました。
昨年初めて準決勝に進出し、今年4月に会社員を辞めて吉本入りしたシンクロニシティ。よしおかは「昨年の敗者復活戦でトップバッターだったので、今年は決勝に行ってトップバッターを引きたいです。絶対にトップを引きます!」と力強くコメント。さらに「優勝しなかったら吉本を退社します」と言い出して、相方・西野諒太郎を慌てさせていました。
最後に、兎が代表して「M-1グランプリ2023、今年も誰が優勝するかはわかりませんが、みんな一言一言にパワーを込めて……思いで戦え! 開幕!」と宣言。
微妙な空気になりそうなところ、堂前がすっと前へ出て、「マジでこいつとならどこまでも行ける気がしますわ!」と相方の肩へ手をかけると、川島もこう太鼓判を押しました。
「堂前が吠えました! ロングコートダディ、一歩リードと言ったところでしょうか。今年も面白いです、M-1グランプリ!」