本格始動『少女歌劇団ミモザーヌ』の4人が語る「基礎練習の日々」と「恋バナ」

ついに本格始動となった『少女歌劇団ミモザーヌ』。11月15日(日)に大阪・なんばのYES THEATERで行われたお披露目ショーを終えたばかりの1期生の3人、きくたまこと(19歳)、すずきみあいムェンドワ(15歳)、いわむらゆきね(15歳)と、2期生のみやはらにこ(12歳)に、初舞台の感想や12月30日(水)に行われるオンライン配信の本公演『Begin~始まりの歌~』への意気込みなどを聞きました。

出典: FANY マガジン

少女歌劇団ミモザーヌは、『サクラ大戦シリーズ』をはじめとするアニメやゲームを手掛けたことで知られるマルチクリエイター・広井王子氏が総合演出を担う吉本興業の「少女歌劇団プロジェクト」から生まれたグループ。12歳から19歳の少女たちで結成され、14人の1期生と9人の2期生の計23人が在籍しています。

プロジェクトの概要発表から約2年。1期生はオーディションから1年半の、2期生はコロナ禍の影響を受けながらも約半年のレッスン期間を経て、この日、ついに初舞台の日を迎えました。

1年半の地道な練習の成果

――まずは初めてのレビュー(ショー)を終えた感想を教えてください。

きくたまこと(1期生=以下、まこと) 1年半、ずっと地道な練習をやってきたなかで、いつ世の人に見てもらえるんやろうという不安もたくさんありました。そして今年は新型コロナウイルスというもっと大きな不安が出てきて、本当に悩んで、悩んで、という感じでしたが、やっと仲間たちとスタートラインに立ててホッとしています。

――まことさんは、すずきみあいムェンドアさんと一緒にトークコーナーのMCもしていましたね。

まこと はい、MCを任されたのが2週間前だったのですが、トークの練習をしたことがなくて……。2期生も入ってきたので、私たち1期生が仕切っていかなくては、とすごく不安でしたが、楽しくできてよかったなと思います。

出典: FANY マガジン

すずきみあいムェンドア(1期生=以下、みあい) 私も、ステージはむっちゃ楽しかったけど、始まる前にむっちゃ緊張してしまって……。4回ぐらい泣いちゃって、化粧直しをしてもらっては泣いて、また化粧直しをしてもらっては泣いての繰り返しだったんです。これはさすがにダメだなと思っていたら、年下の子が笑わせてくれて緊張感がほぐれました。それでショーが終わったら、今度はその子が泣いていて(笑)。

特に1期生は1年半も一緒にやってきたから、こんな最高なメンバーと初めてのお披露目ができたことがとても嬉しいなと思いました。だから今日は、「めちゃ楽しかった」のと、「嬉しかった」のと、「緊張した」のと3つです!

――そんなに緊張していたんですか。

みあい 劇場に来たときはあんまり緊張してなかったんですが、開演前のブザーが鳴ったときには「心臓が出る!!」と思うくらい緊張しました。みんなも、急にスンってなって(笑)。それまではちょっとおしゃべりをしていましたが、一気に空気が変わりました。

いわむらゆきね(1期生=以下、ゆきね) そのとき、みんなの表情に“プロ感”があって、私もすごく気合いが入りました。

私は、今日は本当に楽しすぎて、一瞬で終わってしまいましたね。1年半でやってきたことは、楽しいこともあったけど、すごく大変なこともあって。ショーをしながら、思い出がたくさん頭に浮かんできて、感極まって舞台の上でウルウルっとしたのですが、本当に舞台にいる時間がすごく幸せで、ずっとここにいたいと思いました。12月30日(水)の本公演はもっと長い時間、ショーができるので、すごく楽しみです。

出典: FANY マガジン

みやはらにこ(2期生=以下、にこ) 私は2期生で、1期生と違って今年の4月に加入して、今日まで半年ぐらいしか経っていません。加入した時には新型コロナが流行ってしまっていたので、ずっとリモートでレッスンをしていただいて。発表まであまり時間がなくて、1期生みたいに基礎練習をいっぱいはできなかったんですけど、2期生だけの楽曲を作ってくださって、そのことがすごく嬉しかった。だから、今日は1期生に負けないぐらい頑張ろうと思いました。

――今日のショーで歌った『扉の向こうへ』で、にこさんはアクロバットも披露しましたね。

にこ はい、バック転・バック宙のところはちょっと緊張しましたが、最後のバック転の連続では緊張がほぐれて、思いっきり飛べました! 加入してすぐに自分たちの楽曲を作ってもらえると思わなかったし、歌とダンスだけじゃなくて、自分の特技のアクロバットを観てもらうことができたので、すごく嬉しかったです。

出典: FANY マガジン

「ガラスの心臓」からメンタルの成長

――1期生はお披露目まで1年半という期間がありましたが、どんな日々でしたか?

みあい 私は、少女歌劇団ミモザーヌに加入する前は堺少女歌劇団にいて、バレエの基礎や腹式での歌のレッスンを受けていましたが、人数が多いぶん、自分だけを見てもらう時間が少なく、あまり質問もできませんでした。でも、ミモザーヌに入ってからは、しっかりと質問できる場を作ってもらえて、先生もできていないところを教えてくださったので、自分でも成長できたと思いますし、家族やまわりの人からも「成長したね」と言われることが多くなりました。

お披露目までは長かったのですが、基礎を練習する時間がたくさんあったから、今日があるのかなと思います。もうちょっと早い時期だったら、まだみんなのダンスなども揃っていなかっただろうなと思います。

――お披露目ショー後の挨拶で、広井王子さんがみあいさんをステージに呼んだとき、『アメイジング・グレイス』を披露しましたね。みあいさんは「ガラスの心臓」とも紹介されていましたが、この1年半でメンタル面の成長も感じますか?

みあい はい、実は、初めのころはヒップホップのダンスができなくて。合宿では選抜があって、ダンスのレベルでクラスが分かれました。そういうとき、私はこれまでの習い事では「できる側」にいたから、自分が「できない側」になったときにつらかったです。先生からのアドバイスも怒られていると思ったりしました。そのとき、広井さんが「それは褒め言葉と思いなさい」とおっしゃってくださって。その一言で「自分が悪いところを直せば、もっと上手くなる」と思いました。

出典: FANY マガジン

あと、自分を隠さないこと。みんなの前で自分を出していったら、広井さんとも自分から話せるようになったり、メンバーの前でも猫をかぶらなくなったり(笑)、2期生が来てもすぐに自分を出せるようになりました。そういうことも広井さんに教えてもらいました。いまもまだ弱い部分がありますが、ちょっとずつ強くなっているかなと思います。

――どういうところで猫をかぶっていたんですか?

みあい 最初のオーディション合宿とか、1人でポツンと座って、作り笑いを浮かべるような感じでした。実際はもっとしゃべるんです(笑)。誰とでもおしゃべりして、みんなと話したいと思うタイプなんです。あのときは、オーディションやし……と思って、おとなしくしていました。

でも、猫はかぶらないほうがいいと思います。楽しくないじゃないですか。自分じゃないから。私のことを知ってもらえて、好きになってもらえたら最高な人生なので、猫はかぶらないのがいいと思います!(笑)

出典: FANY マガジン

ゆきね 私は小さいころからダンスをやっていて、少女歌劇団ミモザーヌに入る前は少しアイドル活動的なことをやっていたので、ライブとかで曲を披露していました。加入してからは本当に基礎、基礎、基礎の連続だったので、正直つらいなと思うこともたくさんあったし、楽しくないなって……。やっぱり、曲をやっていたほうが楽しいじゃないですか。

だから「本当にこれが何になるのかな」と思うこともあったのですが、いまとなっては基礎をやっていてよかったと思うし、入る前より集中するようになったねとまわりの人からも言われます。この1年半という期間は私の成長にとってすごくいい時間だったなと思います。

――アイドル時代と比べて自分の成長を感じますか?

ゆきね 歌もぜんぜん腹式呼吸ができていなくて、ずっと喉で歌っていましたし、ダンスも基礎ができていないから見よう見まねでやっていました。ミモザーヌのレッスンでは、ジャズやヒップホップのダンスとか、リズムからしっかり教えてもらったので、自分でもグンと上がったんじゃないかなと思います。

それと、私はアクロバットが本当にできなくて、最初はブリッジとかもできない状態でした。まわりのみんなはバック転とか側転ができるので、できないことが本当に恥ずかしかったし、すごく嫌で。そこから、家で泣きながらお母さんと壁倒立の練習をひたすらしました。そこで「やったらできる」ということを学べたし、練習の大切さも学べました。

出典: FANY マガジン

妹だらけですごく楽しい

――まことさんは、グループのリーダーの役割です。

まこと 私は小さいころにミュージカルなどに出させてもらっていて、そのときは子役だったので自分より年上の方ばかりで、なんでも任せていました。でも少女歌劇団ミモザーヌに入って、最年長になって。いままで人をまとめたことがない私が「リーダー」にと、広井さんに急に言われて。「まとめるって何?」って、みんな年齢もバラバラやし、個性もそれぞれ違うから、どうしようとすごく悩んでいたのですが、みんなが「まこちゃん、まこちゃん」と慕ってくれて、おのずと自分も成長しないとあかんなと思いましたし、そういう面で成長できたというか、まわりのことを見る大切さも学べたかなと思います。

――まわりは年下の「少女」ばかりです。

まこと 私は弟が2人いて長女なんですが、妹がずっとほしかったので、いま妹だらけですごく楽しいです。ただ、友だちのなかでも自分から場を仕切るほうではなくて、みんなの話を聞くのが好きなタイプだったので、さっきも生配信を観てくれた友だちから「まこってあんなに仕切るタイプやった?」って連絡が来たりして(笑)。そのとき、自分もちゃんと変われたんやな、と実感しました。ただ、みあいやゆきねもそうですが、年下の子もすごくしっかりしているので、リーダーであることをしんどいと感じたことはあまりありません。

出典: FANY マガジン

――2期生のにこさんは、加入してしばらくリモートレッスンがメインだったと思います。

にこ リモートレッスンも初めてで最初はわからないことだらけだったんですけど、徐々に慣れてきて。対面レッスンだったら、みんなで歌ったり踊ったりするんですけど、リモートは一人ひとりが歌ったり、振りを見せていく感じだったので、プレッシャーがかかることもありました。でも、そんな時でもしっかり頑張るということを学べたので、すごくよかったです。

――どういうところにプレッシャーを感じましたか?

にこ 私もミュージカルをやっていたのですが、そのときは1人で歌う場面があっても、みんなもコーラスで歌うことが多かったんです。でもミモザーヌでは、1人で歌う場面では自分で頑張るしかないから、そういうところに緊張しました。

出典: FANY マガジン

帰りの電車で妄想「恋バナ」

――皆さんは、どんな感じでお互いにコミュニケーションを取っているんですか?

ゆきね 電車で一緒に帰ることが多いんですけど、そういう時に学校の話をしたり、妄想の“恋バナ”をしてます(笑)。

みあい 全員、妄想してます。妄想で始まり、妄想で終わります。現実を見ている人はあんまりいないです(笑)。でも、それが楽しいです!

――妄想ガールズトークで盛り上がるんですね(笑)。では、最後に12月30日(水)に行われる第1回の本公演に向けて、意気込みをお願いします。

まこと 私はいま19歳なんですが、ミモザーヌは「20歳まで」という活動期間が決まっているので、このメンバーとできる限りのことを出していきたいな思います。あと、「少女歌劇団はこういう存在になってほしいな」という思いがあって。20歳までの時間って、すごく大切な時期やと思うんです。戻ることはできないし、大人になって年を重ねることはできても、若くなることはできないじゃないですか。だから、若い子たちが「こういう女性であってほしい」と言われるような、みんながそんな代表的な女の子になったらいいなと思っています。

出典: FANY マガジン

――それは、どういう女性像ですか。

まこと 心が広いというか……。オーディションのときから「和を大切にする」というコンセプトがあって、日本特有の文化の柔らかい雰囲気とか、そういうものを持った女性たちが出てきたらいいなと思っています。

みあい これから12月の本公演のためのレッスンがあるんですが、「本公演を観てよかった」と思われるくらい本気でやりたいし、やります! あと、12月の本公演を観た方がたくさん、次の3期生のオーディションを受けてくれたらめっちゃ嬉しいです。

ゆきね 12月の本公演では、今回の曲とはまたガラッと違う、面白い曲がたくさんあります。また、今回は全員で歌う曲だけに出ていた子も、それぞれ目立つ楽曲があります。みんなのいいところをたくさん出して、すごく素敵なショーにできたらいいなと思います。今回のお披露目でやっと「0」を作れたと思うので、12月の本公演では「0」が「1」になるように頑張りたいと思います。

にこ 次の本公演では新しい曲がいっぱいあって、出番も増えると思うので、肺活量とかをもっと鍛えて、楽曲の完成度もみんなでもっと高めて頑張りたいと思います!

出典: FANY マガジン

インタビュー出演メンバー

きくたまこと
生年月日: 2001年10月11日(19歳)
出身地: 大阪府

すずきみあいムェンドワ
生年月日: 2005年5月17日(15歳)
出身地 : 大阪府

いわむらゆきね
生年月日: 2005年11月27日(15歳)
出身地 :大阪府

みやはらにこ
生年月日: 2008年8月12日(12歳)
出身地:大阪府

公演概要

第1回公演『Begin~始まりの歌~』  
日時:12月30日(水) 配信開始16:00 配信終了17:30
チケット:配信2,000円
※見逃し視聴は2021年1月6日(水)16:00まで

少女歌劇団ミモザーヌの公式サイトはこちらから。