吉田ヒロ「54歳誕生日」にアート個展第2弾とインスタ毎日ギャグ公開に挑戦!

今年3月に開催して好評を博した吉本新喜劇・吉田ヒロのアート個展 の第2弾が、8月4日(水)から10日(火)まで近鉄百貨店上本町店(大阪市天王寺区)の8階アートギャラリーで開かれています。その名も『~吉本新喜劇~吉田ヒロ作品展』。今回は、開催初日に誕生日を迎えた吉田を会場で直撃し、オリジナリティあふれる作品について語ってもらいました。

出典: FANY マガジン

美術家・中島麦とトークも

吉本新喜劇の座長経験者であり、新喜劇屈指の“ギャガー”としても知られる吉田。54歳になるこの8月から1年間、自身のInstagramで毎日ギャグをアップする企画を展開中で、誕生日の8月4日(水)から始めるはずが、見切り発進で8月1日(日)から投稿スタートする、という意気込みようです。

一方、アートに関する活動も精力的。今年3月にLAUGH & PEACE ART GALLERY(大阪市中央区)で開かれた初個展では、自身の作品に加えて、コロナの自粛期間中にアート仲間4人と結成したユニット「チーム麦水」で創り上げた作品も展示。大好評だったことから、今回、2度目の個展開催となりました。

出典: FANY マガジン

さらに、今回の個展に先立って、大阪を拠点に活動する美術家・中島麦さんのアトリエを訪れたという吉田。アートに対する考え方や作風について語り合うなかで、アーティストとしての経験値が高い中島さんから大きな刺激を受けたといいます。現在、制作中の作品のなかには「麦さんにインスパイアされたものもあるよ」(吉田)とのことで、「麦さん本人にも、パクらせてな!とちゃんと言うといたもんね」と笑います。

出典: FANY マガジン

今回、ギャラリーに並ぶのは吉田の代表作およそ40点。ポップで可愛いものから前衛的なもの、肖像画に博物画、モチーフも人や動物、空想の産物とバラエティ豊か。絵画だけでなく、フィギュアや雑貨、インテリアもあって、実に多彩。ジャンルでひとくくりにできない自由な作風が、吉田ヒロ作品の魅力です。

そんな個性豊かな展示作の数々について、本人に聞きました。

お笑いとアートは「似ている」

――お誕生日、そして個展開催、おめでとうございます! さっそくですが、作品をいくつか紹介してください。

ありがとうございます。特に思い入れの強い作品って言うたら、これ(作品名『かし』)。シカのツノをテーブルの足にしてて。最初の作品なんです。シカを描くのに奈良に行って、好きなシカの写真撮って、それを見て描いたんですよ。その次に作ったんが、これ(『DEAR』)。今度は、粘土みたいなんで、自分でシカのツノを作りました。

出典: FANY マガジン

――同じシカでもタッチが違うんですね。

うん。シカも1匹1匹表情が違うからね。現地で気に入ったシカを選んで、写真に撮って帰りました。人が撮った写真を見て描くより、自分が気に入ったシカを描きたいもんね。
もともと似顔絵を描いてたから、肖像画は描きやすいんです。描きたくなるのは特長のある人。この辻本(茂雄)(『シゲ』)とか、自分の顔もめっちゃ描きやすい。女の人はね、デフォルメしたら嫌がるでしょう。だから描きづらいねんけど、新喜劇の末成(映薫)姉さんとか(島田)珠代は、特長際立たせてグチャグチャに崩して描いたら喜んでくれるから、うれしいです。
ほかにもこれとか。遠くで見たらなに描いてるかわからへんと思うけど。近づいてちょっと下から見たら、雨粒やねん。で、作品名が『きゃんで~』。

――あ! 「雨」と「飴」ですか!

そうそう。ボケてんねん(笑)。タイトル見て、ツッコんでください。(タイトルで)ボケてる作品いっぱいあるから。
あとはこれ(『俺の世界』)。舞台から見た俺の視界。公演が終わってお客さんが帰らはった直後に写真を撮って、描いたものです。俺からは客席はこんなふうに見えてるねん。
作品はバラバラに見えて、つながってる部分もあるんよ。これは(『妖精ピロ、ピロピロ菌、ピロ虫』)俺が作ったキャラクターやけど、あっちにもこっちにもいてるやろ。よぉく見たらいろんな作品にちょこっと出てくるから、チェックしてみてください。

出典: FANY マガジン

――かわいい雰囲気の作品からクールな作品まで、テイストもさまざまですね。作品のテーマは、頭のなかに降りてくる感じなのですか?

うん、ジャンルとか決めてない。そのとき描きたいものを描きます。タッチも色彩もバラバラ。あのロボット(『ロボの時代』)も、急に描きたくなって。なんでロボット描いたんやろ。自分でもわからへん。

――(笑)。お笑いとアートに共通点はあると思いますか。

似てますよ。どっちもアイデアが降りてきたり降りてこなかったり。アイデアがどんどん降ってくるときって、絵はどんどん描けるしギャグもばんばん思いつくけど。降ってこないときは、さっぱり。

――降りてこないときはどうしてるんですか?

ベロベロになるまでお酒飲んで酔っ払ってる。もうひたすら飲み続ける(笑)。

出典: FANY マガジン

――それは苦しいような、楽しいような……(笑)。最後に、読者にメッセージをお願いします!

僕の作品ちょっと高いから、おカネ持ち集まって〜!

個展概要

『~吉本新喜劇~吉田ヒロ作品展』
開催日時:8月4日(水)〜10日(火)10:00~19:00(最終日は16:00まで)
会場:近鉄百貨店 上本町店8階アートギャラリー
入場:無料

吉田ヒロのInstagramはこちらから。