もしも第3次世界大戦が起こるとしたら、引き金は…『ガクテンソク奥田のGossip Times』vol.36

ガクテンソク奥田のGossip Times

国内外で噂されている、ニュース、芸能、オカルトなど、ウソかホントかわからない様々なゴシップを紹介。このコラムで是非『ゴシップ通』になってください。

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10月8日にイスラエルが「戦争状態に入った」と宣言しました。イスラエルは中東の国です。イスラエルが戦争になると、中東全体がピリつきます。そして、中東といえば『石油』ですよね? 日本では今、電気代やガソリン代が高いですよね? それもそのはずで、中東の原油の生産量は世界シェア32.8%もあるんです。1973年に、スーパーからトイレットペーパーが消えた『オイルショック』がありました。あれも、中東戦争がきっかけです。

出典: FANY マガジン
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しかも今はロシアも戦争をしています。ロシアも産油国で、世界シェアは11.9%。中東のシェア率と合わせると、世界シェア約45%です。そこが戦争をしているわけですから、エネルギーの大半を輸入に頼っている日本は、大ダメージを食らうに決まっているわけです。真剣に国産のエネルギーのことを考えていかないとヤバそうです。だって、戦争がいつ終わるかわからないわけですから。

さて、イスラエルはどこと戦争状態に入ったかというと、イスラエルの中にある『パレスチナ』という地域、その中にある『ガザ地区』という場所の実質的指導者である、イスラム系組織『ハマス』と戦争しています。で、ややこしいですが、イスラエルという国がある地域を『パレスチナ』と呼びます。

そもそも、その地域がパレスチナと呼ばれていて、パレスチナという地域の中からイスラエルという国ができたのですが、今はイスラエルの中にパレスチナという地域があるんです。

はい。えぐいくらいややこしいですよね。ただ、このややこしさこそが、この戦争の根本的なきっかけになっているといえます。というわけで今回のテーマは、『パレスチナ問題』です。

出典: FANY マガジン
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この問題を簡単に言うと、パレスチナという領地をめぐるユダヤ人とアラブ人の争いです。ただ、原因は2000年以上前に遡ります。

2000年以上前に、この地域にユダヤ人の王国(イスラエル王国)がありました。そこはめちゃくちゃいい場所だったので、常に色んな国に攻められてました。攻められながらも耐えていたのですが、ついに、当時イケイケだったローマ帝国に攻めこまれて滅亡します。住んでいたユダヤ人たちは追放されてヨーロッパ各地に散らばります。
800年ほど経ち、世界でイスラム教が盛り上がります。この土地にもその勢力が押し寄せて、ローマ帝国は撤退します。そしてそのまま、イスラム系のアラブ人、今でいうパレスチナ人が定住します。

散り散りになったユダヤ人はヨーロッパや中東、アフリカで暮らすことになります。ただ、特にヨーロッパでは差別や迫害に苦しむことになりました。ユダヤ教の国で新しい教えを広めたのがイエス・キリストです。彼はユダヤ教の聖職者たちと対立し、十字架にかけられてしまいました。そのため、ヨーロッパでキリスト教が広がると、ユダヤ人は

キリストを処刑した人たち

とみなされ、差別や迫害の対象になってしまいます。ユダヤ人側からしたら、

「元々俺らにも国があったけど、そこから追い出したん自分らやん! ほんで差別するってなんやねん!」

という気持ちだったと思います。そしてついに19世紀ごろ、

「こんなことやったら、昔あったあの場所にみんな戻って、もう一回ユダヤ人の国を作ろうや!」

という運動が起こります。これを『シオニズム運動』といいます。

ここで、話は変わるようで変わりませんが、ユダヤ人はそれぞれの土地で、普通の人がなかなか就かないような仕事に就かざるを得ませんでした。その代表例が金融業です。やがて金融業の需要が増すにつれ、その土地土地で富を握るようになります。また、昔から自分たちの宗教を守るのに熱心で、子どもの教育にも力を入れてきました。なので識字率が高く、知識階級の中でも影響力を持つようになります。

ユダヤ人はお金持ちで頭が良い

というイメージはここからきています。

さてさてシオニズム運動ですが、現実化してくるのは第1次世界大戦の時です。イギリスが

「あそこはユダヤ人の国にしたらええやん」

と約束しました。ユダヤ系の財閥、ロスチャイルドから資金援助を引き出そうという狙いです。ただイギリスは、当時パレスチナを含むアラブ地域を支配していたオスマン帝国を切り崩すため、アラブ人にも

「ここはアラブ人の国にしたらええやん」

と約束します。さらに盟友のフランスとは、

「あそこの土地は、俺らで山分けすることな」

と秘密の約束も結んでいました。歴史上、悪名高い「三枚舌外交」と呼ばれるものです。最終的にイギリスは、フランスとの約束を守る形で、その地域を山分けします。ユダヤ人は利用されるだけされて、国を作ることは叶いませんでした。ユダヤ人は「だまされた」と思いつつも、パレスチナの地に移り住む動きを強めていきます。

そして、建国の最後の決め手となったのが、ナチス・ドイツによるホロコーストです。600万人のユダヤ人が殺害されました。もう二度とユダヤ人が迫害されることはあってはならないと、悲願の国をつくる思いを強めていったのです。

ナチスの犠牲者になったユダヤ人への同情もありつつ、アメリカが国連を主導してしゃしゃり出てきて、勝手に領土を分断して2つの国にすると決定します。

ユダヤ人側はこれに納得したので「イスラエル」を建国しましたが、アラブ人側はこれを不服としました。
そして、第1次中東戦争が起こります。

この戦争は、アメリカが味方についたユダヤ人側(イスラエル)がアラブ人側(パレスチナ)に勝利しました。
しかし、それを見たアラブ諸国がアラブ人側(パレスチナ)に支援をし、また戦争が起きます。そんな戦争を繰り返していく中で、領土をめぐる戦いは、アメリカやイギリスへの恨みを産みだし、そして中東戦争は第3次、第4次と規模も範囲も大きくなりながら泥沼化していきました。
そして、今や第5次中東戦争の寸前と言われています。

とりあえずこんな感じです。だいぶ割愛して書いたので、気になった方は何かしらの単語をググっていただくだけでもっともっと詳しいページが出てくるので、そちらで補完してください。
パレスチナ問題というのは、信じられないくらいの時間をかけてこじれてしまっているので、今のモノサシで簡単に測って、簡単に解決しようとすると、もっと大変なことになってしまうこともあるかもしれません。とてもデリケートな問題です。

今までも、

もしも第3次世界大戦が起こるとしたら、引き金は中東かもしれない

と言われていました。各国が解決しようとしている中東での様々な問題ですが、その中でも『パレスチナ問題』を解決しなければ、本当の解決にはならないと言われています。逆に言えば、パレスチナ問題を解決できれば、世界大戦が起こる可能性もグッと下がると言っても過言ではないのです。

出典: FANY マガジン
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※あくまでも本連載は個人の見解です。

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