“3児のパパ”ノンスタ石田が「絵本」に参入!? 『TSUTAYAえほん大賞』で語った読み聞かせ術

“50年後も読まれている作品を育てていきたい”という願いを込めた『第2回TSUTAYAえほん大賞』の受賞作品発表と授賞式が、10月29日(金)に東京・渋谷ガーデンタワーで開かれました。ゲストには3人の女児のパパとしてイクメン・オブ・ザイヤー2019に輝いたNON STYLEの石田明、MCには保育士など数々の育児関連の資格を持ち、パパ芸人としても活躍するタケトが登場。昨年の第1回大賞作『パンどろぼう』(KADOKAWA)は大ヒットとなっただけに、今回も期待値が上がります。

出典: FANY マガジン

『TSUTAYAえほん大賞』は、全国のTSUTAYA・蔦屋書店の児童書に関わる担当者が、この1年間で出版された作品のなかから、自分の子どもに読み継ぎたい・語り継いでいきたい絵本を選び、10位までを決めるというもの。“50年後も読み継がれていく先々のロングセラーへと育てていこう”という願いが込められた賞です。

今回もさまざまな作品が選ばれ、その表現の幅の広さとユニークさに石田も驚いた様子。パパ芸人たちの笑顔が印象的だった授賞式は、絵本のほっこりとした世界観さながらの和やかなものとなりました。

出典: FANY マガジン

“余白”をアレンジして読み聞かせ

MCタケトに呼び込まれて登場したゲストの石田。タケトから「ふだん、読み聞かせはしますか?」と聞かれると、「めちゃくちゃします。絵本の好きなところは“余白”があるところ。書き切っていない部分を、パパがどれだけ埋められるか。自分でアレンジできるところが好きです」と笑顔で話します。

「僕の読み聞かせはめちゃくちゃハード。本を置いて走りだしたり、余白を楽しく表現しすぎて、僕が読むと長くなってしまう」

そう苦笑いする石田のお気に入りの絵本は、『だるまさんが』『だるまさんの』『だるまさんと』のだるまさんシリーズ3部作(ブロンズ新社)。「一緒に体を動かしながら読んでいて、子どもからも定期的に『これ読んで』と言われる本です」と言います。

出典: FANY マガジン

さらに、ノミネート作品もすべて読んだという石田は、「漫才もそうですけど、絵本も何でもあり! いまはいろんな種類があって、レベルが上がっているんだなと驚かされたことがいっぱいありました」と興奮気味に語りました。

大賞はまさかの“あの作品”

いよいよ順位の発表! まずは10~2位までです。発表されるたびに「あ~、これは最近、怒りすぎているママにもいい」など、小さなコメントをはさむ石田。

3位の『100かいだてのいえ』では、石田が「これぞ余白まみれのえほん。僕が読み始めたら、いろんなところで脱線するからたぶん24時間ぐらいかかる(笑)。そのぐらい面白い本でした」と語ると、タケトから「お子さん、寝かしてあげてください」とツッコミが入り、会場の笑いを誘っていました。

出典: FANY マガジン

新人賞の発表&盾の授与の後は、いよいよ大賞の発表。なんと、1位には昨年の『パンどろぼう』のシリーズ2作目である『パンどろぼうVSにせパンどろぼう』が選ばれました!

この受賞は、作者の柴田ケイコさんご本人にとっても驚きだったようで、「昨年に続いて、パンどろぼうくんシリーズでいただけると思っていなかったので、受賞の知らせがあったとき、担当編集の方に再確認してしまいました」と明かします。そして、この本に込めた思いを、笑顔を交えて語りました。

「まぬけでドジで、一生懸命やるんだけど、なんか失敗しちゃう。そういうところは大人でも子どもでもあってもいいんじゃないか。何かひとつ熱きところがあれば、失敗しても素晴らしいこと。そんなパンどろぼうくんのキャラクターを大事にして、この2作目を書きました。これからもこのえほん大賞のコンセプトのように、長く読み継がれる本を作っていきたいです」

出典: FANY マガジン

なお、今回の大賞は書店員からの得票が圧倒的だったそうで、1作目を読んでいなかった石田も「めちゃくちゃテンポいいし、絵も楽しいし、本のなかで書かれているあの作戦がめちゃくちゃ面白かった!」と太鼓判を押していました。

「自分で受賞して盾を贈りたい」

たくさんの絵本に囲まれて刺激を受けた様子の石田は、最後にこう言いだします。

「キングコング・西野(亮廣)という友だちがいまして。あいつが絵本を描いているから『自分は、絵本は描かんとこ』と思ってたんですけど、僕も絵本を描きたくなりました! 絵本の楽しませ方がこんなに多岐に渡ってんのやと知れて、今回はすごくいい機会になりました」

タケトに「来年は受賞者のほうで登壇しているかもしれませんね」と言われると、「いや、来年もゲストとしても来て、賞も受賞して、自分から自分に盾を贈りたいと思う」と“大きな野望”を披露していました。

出典: FANY マガジン

今回のえほん大賞の受賞作は、10月30日(土)から全国の蔦屋書店に並びます。

【第2回TSUTAYAえほん大賞 受賞作品一覧】

1位『パンどろぼうVSにせパンどろぼう』(柴田ケイコ/KADOKAWA)
2位『たまごのはなし』(しおたにまみこ/ブロンズ新社) 
3位『もりの100かいだてのいえ』(いわいとしお/偕成社)
4位『二平方メートルの世界で』(前田海音/小学館)
5位『うごきません。』(大塚健太/パイインターナショナル)
6位『あなたのすてきなところはね』(玉置永吉/KADOKAWA)
7位『うちのねこ』(高橋和枝/アリス館)
8位『おじいちゃんのたびじたく』(ソ・ヨン/小峰書店)
9位『ぼくのがっこう』(鈴木のりたけ/PHP研究所)
10位『きみとぼくがつくるもの』(オリヴァー・ジェファーズ/ほるぷ出版)
新人賞『ぼくらのまちにおいでよ』(大桃洋祐/小学館)