人気芸人を多数輩出してきた大阪のよしもと漫才劇場(マンゲキ)の9周年と、森ノ宮よしもと漫才劇場の3周年を祝して、12月1日(金)によしもと漫才劇場で記者会見が開催されました。ビスケットブラザーズ、さや香、天才ピアニスト、ゆりやんレトリィバァら、マンゲキを引っ張る面々が出席したほか、東京のヨシモト∞ホール、神保町よしもと漫才劇場からもコットン、ナイチンゲールダンスら精鋭たちが集結! 劇場の記念日をにぎやかに盛り上げました。
まずはショートネタ披露!
MCは、令和喜多みな実・河野良祐とNMB48・平山真衣が担当。まずは、昨年末から今年にかけて賞レースで結果を出したマンゲキメンバーがショートネタを披露し、さすがの実力を見せつけました。
・ダブルヒガシ(大東翔生、東良介)=『第44回ABCお笑いグランプリ』『第12回ytv漫才新人賞決定戦』優勝
・スナフキンズ(松永ボディ、朝地良介)=『第53回NHK上方漫才コンテスト』優勝
・イノシカチョウ(関本、純吉、ムギ)=『オールザッツ漫才2022』優勝
・隣人(中村遊直、橋本市民球場)=『キングオブコント2023』ファイナリスト
・田津原理音=『R-1グランプリ2022』優勝
・吉田たち(こうへい、ゆうへい)=『第58回上方漫才大賞』奨励賞
・ビスケットブラザーズ(きん、原田泰雅)=『キングオブコント2022』優勝、『第八回上方漫才協会大賞』話題賞、『オールザッツ漫才ゴールデンSP 2023』優勝
・ハイツ友の会(清水香奈芽、西野)=『THE W 女芸人No.1決定戦2023』ファイナリスト
・ゆりやんレトリィバァ=『THE W 女芸人No.1決定戦2023』ファイナリスト
・カベポスター(永見大吾、浜田順平)=『第58回上方漫才大賞』新人賞、『M-1グランプリ2022』ファイナリスト
・さや香(新山、石井)=『M-1グランプリ2022』ファイナリスト
・天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)=『第八回上方漫才協会大賞』大賞、『令和5年度NHK新人お笑い大賞』『第12回関西演芸しゃべくり話芸大賞』優勝
新企画は「舞台衣装ベストコレクション」
イベントでは、よしもと漫才劇場9周年・森ノ宮よしもと漫才劇場3周年記念キャンペーン「マンゲキ39(サンキュー)キャンペーン2023 ~笑い納めはマンゲキで!~」や、12月31日(日)開催の「大晦日大祭典2023 マジでマンゲキ!フェスた君 エンジェルvsデビルで白黒つけようぜ!」、新企画「舞台衣装ベストコレクション〜あなたが選ぶトータルコーディネート賞〜」の投票募集など、楽しいイベントの告知もたっぷりと。詳しくは、よしもと漫才劇場ホームページやSNSで確認できます。
また、『第九回上方漫才協会大賞』の概要も発表されました。来年1月8日(月・祝)に大阪・なんばグランド花月で開催される授賞式では、大賞、新人賞、話題賞、文芸部門賞に加え、前出の「舞台衣装ベストコレクション」の結果発表も。東京・ヨシモト∞ホールと神保町よしもと漫才劇場のメンバーも対象となることから、今回も激戦必至です!
「スーパーで買う肉がブラジル産から国産に」
ここからは、先ほどネタを披露した全12組へのインタビューコーナーです。
関西の賞レース2冠を達成したダブルヒガシ・東は、「すごい年になりました。関西電気保安協会のCMで俳優デビュー、11月にはファーストアルバムもリリース。“マンゲキの星野源”として二足のわらじでやっていきたい」と充実ぶりをアピール。相方の大東は「ヤンキーに家がバレた」という残念エピソードで、人気上昇の実感を語りました。
スナフキンズ・松永は「NHK上方漫才コンテスト優勝の翌日、さっそく入った仕事が再現VTRの伊集院光さん役だった」、朝地は「(優勝を機に)見た目や髪型をオシャレにしていたが、(ビスケットブラザーズ)原田さんから“アカ抜けた”ではなく“アカ足した”と言われた」と、それぞれ笑いを交えて振り返ります。
イノシカチョウにとっては、純吉が急性膵炎で入院するというハプニングにも見舞われた1年に。オールザッツ漫才優勝後に酒を飲みすぎたことが原因だったようですが、ムギはなぜか「順風満帆でした」とキッパリ!?
キングオブコント決勝のネタを三谷幸喜に褒められた隣人・橋本は「来年こそは映画に」。中村も「チンパンジー役なら何でもできるので」と付け加えていました。
R-1優勝で生活がガラリと変わったという田津原は、「スーパーで買う鶏肉をブラジル産から国産にすることができました」。吉田たちは「顔を一緒にするように整形しました」と明かし、昨年よりさらに似ていることをアピール! ビスケットブラザーズは新衣装のセーラースーツに注目が集まりましたが、実は原田の衣装は、きんよりもかなり先に仕上がっていたため、実際に着るころには「太ってパツパツになっていた」と暴露されていました。
カベポスター・浜田がNMB48・平山にクレーム!?
ハイツ友の会は、『M-1グランプリ2022』準決勝進出からさまざまな仕事につながったそう。そのなかで田津原との交流が生まれ、西野は「(清水が)今日、田津原さんから初めてAirDropしてもらった」とナゾの告白、河野から「何の話や!」とツッコまれます。
お笑いはもちろんドラマに主演するなど幅広く活躍したゆりやんレトリィバァは、体を鍛えてボディービルの大会に出演したことが特に印象に残っている様子。上着を脱いでポージングしながら「絞れてないのに出るな、と叩かれた」と笑わせました。
カベポスター・浜田は、冒頭で平山が“推し芸人”としてダブルヒガシの名前を挙げたことにクレーム!? 自分たちも番組でNMB48と共演しているのに……と不満そうな浜田でしたが、ダブルヒガシとの差は「メンバーへの接し方」と指摘され、ショックを受けます。
昨年のM-1決勝でネタにした「佐賀県」から、多数のオファーが届いたことを明かしたのはさや香・新山。スケジュールの問題でいまだ現地には行けておらず、「来年こそ謝罪?に行きたい」と話します。一方の石井は、こちらもネタに登場した82歳の父親が、無事に運転免許を更新したと報告。まるで漫才の延長戦を見るようなやりとりで笑いを誘いました。
天才ピアニストは、NHK新人お笑い大賞で優勝したときのマンゲキ楽屋の様子がSNSにアップされたものの、「全員が(決勝の相手の)ジョックロック側だった」と嘆き節。「優勝してすぐヘコんだ」と複雑な心境を語る2人でした。
さらに東京からサプライズゲストとして、『キングオブコント2022』準優勝のコットン(西村真二、きょん)、『令和5年度NHK新人お笑い大賞』決勝進出のレインボー(ジャンボたかお、池田直人)、『ツギクル芸人グランプリ2023』優勝のナイチンゲールダンス(中野なかるてぃん、ヤス)、『UNDERS AWARD』『マイナビLaughter Night第9回チャンピオン大会』優勝の金魚番長(箕輪智征、古市勇介)が登場しました。
カウス会長が若手にエール「常にアップデートを」
最後は上方漫才協会の中田カウス会長が挨拶を。「型破りなのが漫才。型ができそうになると、若手がどんどんつぶして新しいものをつくっていく」と熱く語ると、世阿弥の言葉を引用しながら、「天才たちが集まるマンゲキを、今後ともどうぞよろしく」と呼びかけました。
さらに質疑応答で、若手芸人たちへのエールを求められたカウス会長は、「常にアップデートすること、それが大事。正統漫才なんてない。言ってはいけないことはあるが、それ以外は何をやってもいい、それが漫才のよさです」と力を込めます。また、来年の10周年には何か大きなイベントを考えているかとの質問には、「秘すれば花。楽しみにしといてください!」と語りました。