全国の科学好き中学生が競う「科学の甲子園」優勝は香川県代表チーム! 「友情の力で優勝できた」

全国の中学生が都道府県対抗で科学に関する知識や技能を競う「第11回科学の甲子園ジュニア全国大会」が12月8日(金)から10日(日)の3日間、兵庫県姫路市にある「姫路市文化コンベンションセンター アクリエひめじ」で開催されました。大会2日目に行われた筆記&実技競技の結果、総合優勝に輝いたのは香川県代表チーム! 各都道府県の予選に総計2万6369人もの生徒がエントリーした大会の頂点に立ちました。

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この大会は、全国の中学生が、科学と実生活・実社会との結びつきに気づくことで、科学を学ぶことの意義や楽しさを実感できる場を提供しようと、2013年に創設されました。予選となる都道府県大会から始まり、全国大会では各都道府県から選出された6人が1チームとなって計277人の中学生たちが、理科や数学などの複数分野にまたがる知識を活用しながら、さまざまな課題に挑戦しました。

ネイビーズアフロのペットは「ミドリムシ」!?

大会は、1日目に開会式、2日目に筆記&実技競技、3日目に表彰式という日程で開かれました。2日目の競技がすべて終わったあとに開かれたフェアウェルパーティーでは、神戸大学出身の芸人・ネイビーズアフロ(みながわ、はじり)が登場! 「ペットにミドリムシを飼っていて、エサをあげるとべん毛を振って喜んでくれる」など、理科ネタがふんだんに取り入れられた特別漫才を披露して、会場を爆笑の渦に包み込みました。

このほか、ご当地○×クイズ大会や交流タイムが設けられ、熱戦を終えた選手たちは、リラックスした楽しいひと時を過ごすことができました。

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難問の実技競技で涙するチームも

競技は、筆記と実技がありました。筆記競技は6人1チームで、示された情報を使いながら、理科や数学の知識を駆使して課題に挑戦します。また実技競技は3人1チームで「実験」「工作」の2つに分かれ、ものづくりの能力やコミュニケーション能力を使って課題を解決する力を競い合います。

実技競技1(実験)は「この葉何の葉、どこから来たの?」というテーマで、さまざまな樹木の葉を観察し、樹木の種類を見極める力を測る課題。チームで力を合わせ、実寸大画像をもとに樹木の和名を調べたり、苗木の枝を採取したりする姿が見られました。

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実技競技2(工作)のテーマは「プロペラマシン・バイアスロン」。電気で動く、プロペラを動力としたマシンを最大3台製作し、障害物が設置された複雑なコース上で、何回のチャレンジでゴールエリアに到達できるかを競いました。マシンが動かないトラブルに見舞われてメンバーが泣き出すチームもありましたが、全員で力を合わせて乗り切りました。

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3校混合チームで「集まれる時間が少なかった」

こうして、筆記と実技の計900点満点で総合順位を競い合った結果、優勝に輝いたのは香川県代表チーム!

じつは香川県代表チームは、異なる3つの学校からなる混合チームで、キャプテンを務めた香川大学教育学部附属高松中学校2年の黒田奈々華さんは、優勝の喜びをこう語ります。

「学校がバラバラなので、みんなで集まれる時間がほかのチームよりも少なかったと思います。だから、個人で練習し、過去問を解くなど準備をしました。優勝できてうれしいけれど、まだ信じられない!」

ほかのメンバーも、「6人の友情の力で優勝できた」「実技で上手くいかなくて焦ったときも仲間が励ましてくれた」と笑顔で語りました。

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選手たちのがんばりを近くで見ていた小浦節子・審査委員長も、香川県代表チームにエールを送り、「日本の未来は明るいと思わせてくれる大会だった」と振り返りました。

筆記・実技それぞれの競技別と総合成績の順位は以下の通りです。また、大会の様子は「科学の甲子園・科学の甲子園ジュニア」公式YouTubeチャンネルで配信されています。


「科学の甲子園・科学の甲子園ジュニア」公式YouTubeチャンネルはこちらから。

【第11回科学の甲子園ジュニア全国大会 総合成績】

1位(文部科学大臣賞/トヨタ賞):香川県
2位(科学技術振興機構理事長賞/日本理科教育振興協会賞):宮崎県
3位(兵庫県教育長賞/ひょうご科学技術協会賞):愛媛県
4位(姫路市長賞/エムス・テック賞):富山県
5位(日本科学協会賞):群馬県
6位:愛知県
7位:高知県
8位:鳥取県
9位:栃木県
10位:島根県

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【競技別表彰】
<筆記競技>

1位(UBE三菱セメント賞):香川県
2位(内田洋行賞):千葉県
3位:愛知県
4位:岡山県
5位:東京都・富山県

<実技競技1>
1位(東芝賞):徳島県
2位(学研賞):京都府
3位:三重県
4位:茨城県
5位:岡山県

<実技競技2>
1位(SHIMADZU賞):島根県
2位(ケニス賞):宮崎県
3位:香川県
4位:群馬県
5位:富山県・鳥取県・高知県

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【企業特別賞】
女子生徒応援賞(帝人賞):高知県
フレッシュマン応援賞(ナリカ賞):栃木県
実験スキル賞(テクノプロ賞):和歌山県
工作デザイン賞(スカパーJSAT賞):愛媛県

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