次世代の高速通信ネットワーク「APN IOWN 1.0」(以下IOWN)を用いた「IOWN(アイオン)エンタメイベント」が、12月14日(木)に東京・Shibuya Sakura Stageで開かれました。IOWNの実力を実感するため集まったのは、とろサーモン・久保田かずのぶ、トレンディエンジェル・斎藤司、見取り図(盛山晋太郎、リリー)、鬼越トマホーク(坂井良多、金ちゃん)、ヨネダ2000(誠、愛)という芸人たち。通信のタイムラグがほとんどないというIOWNの実力を、離れた場所での漫才やゲーム、ラップバトルで体感しました。
離れた場所からじゃんけん勝負!
NTTグループが主導するIOWN構想は、光通信技術を使って従来よりも低遅延、大容量通信が可能なネットワーク・インフラを構築するものです。これが普及すると、バラバラの場所にいる演奏家によるコンサートの開催や、遠隔地でのスーパードクターによる手術、eスポーツでのわずかなタイムラグによる不具合防止などが可能になります。
東急不動産はこのIOWNを用いたまちづくりをNTTやNTTドコモとともに進めていて、今年11月に誕生した複合施設「Shibuya Sakura Stage」に、その技術を導入しました。この日は、12月13~15日に開かれた体験イベント「IOWN WEEK」の一環として行われた特別企画で、芸人たちが2カ所に分かれてさまざまなチャレンジを行いました。
Shibuya Sakura Stageのイベント会場に登場したのは、見取り図と鬼越、ヨネダ2000・誠の5人。一方、とろサーモン・久保田とトレンディエンジェル・斎藤、ヨネダ2000・愛の3人は会場から離れたビル「渋谷ソラスタ」からモニターで参加します。
最初のコーナー「からだじゃんけん大会」は、会場の鬼越・金ちゃんらと、離れた場所にいる愛が、じゃんけん勝負をします。
まずは通常の回線を使ってじゃんけんをしてみますが、愛がどうしてもワンテンポ遅れて、「後出しするな!」と全員から総ツッコミが入ります。それがIOWNの高速回線に切り替えると、明らかに遅延がなくなって、愛は大喜び。金ちゃんも「やっていてぜんぜん違いました。IOWNすげえ」と驚きの声を上げました。
鬼越・坂井「もう現場に行かなくていい」!?
続いては、世界初となるIOWNを活用した「フリースタイルラップバトル」! IOWNを使えば、離れた場所にいる人がズレずに同じビートに乗ることができるため、イベント会場の盛山と、離れた場所にいる久保田、斎藤がラップでバトルを繰り広げます。
さっそく3人が高いレベルのラップを披露! 距離を感じさせないバトルでIOWNの高性能ぶりを見せつけますが、肝心の会場は“アクの強い”ラップにいまいちビートに乗り切れず……。バトルを終えた盛山が「なにこの空気。ぜんぜん盛り上がってないやん!」と絶叫すると、すかさず相方のリリーが「スゴすぎて、ですよ」とフォローを入れて、会場から笑いが起こりました。
最後はヨネダ2000が遠隔で、昨年のM-1グランプリ決勝で見せたネタ「餅つき」を披露します。「どっこいしょー、どっこいしょー」というリズムに合わせて合いの手を入れるネタなのでタイムラグは絶対に許されません。
これが問題なく最後まで漫才をやり切って会場が盛り上がると、盛山は「ラップいらんかったやん。これが、いちばんわかりやすかった」と爆笑。鬼越・坂井も「もう現場に行かなくていいですね!」とIOWNの実力に目を丸くしました。
実際、イベント冒頭で「芸人は間が大事」と語っていた芸人たちは、タイムラグのないIOWNの可能性を肌で感じたようで、「ネタ合わせも遠隔でできるようになる」「オンライン営業もスムーズになる」と、お笑いへの活用方法が次々と飛び出していました。