今年の「上方漫才協会大賞」は賞レース2冠のダブルヒガシ! 「これからはM-1一直線!」

上方漫才協会が主催する『第九回上方漫才協会大賞』の発表イベントが、1月8日(月・祝)に大阪・なんばグランド花月(NGK)で開催されました。1年を通じて幅広く活躍した若手芸人に贈られる「大賞」、当日のネタバトルで決定する「新人賞」に加え、「話題賞」「劇場賞」「文芸部門賞」など今年も注目部門が目白押し。一般からの投票で選ばれる「舞台衣裳ベストコレクション」も激戦となるなか、栄えある大賞に輝いたのはダブルヒガシ(大東翔生、東良介)! 昨年、『ytv漫才新人賞』『ABCお笑い新人グランプリ』で2冠を達成して波に乗る2人が、ノミネートされた49組の頂点に立ちました。

出典: FANY マガジン
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「話題賞」の令和ロマン「この賞のためにM-1を獲った」

さや香・石井率いる“石井ダンサーズ”が圧巻のパフォーマンスで魅せたオープニングに続き、MCを務める『第一回上方漫才協会大賞』大賞受賞のアインシュタイン(稲田直樹、河井ゆずる)が舞台へ。

これまで2階席に座っていたノミネート芸人たちは、今年からなんばグランド花月地下にあるYES THEATERに移動し、中継レポーターは令和喜多みな実・河野良祐が担当します。挨拶に立った上方漫才協会・中田カウス会長は、アインシュタインとの軽快な掛け合いで笑わせつつ、「最後までゆっくり楽しんで帰って」と客席に呼びかけました。

まずは、メディアを中心に活躍し、上方漫才の発展に貢献した芸人に贈られる「話題賞」の発表。受賞したのは令和ロマン(髙比良くるま、松井ケムリ)です。結成5年目にして『M-1グランプリ2023』チャンピオンとなり、霜降り明星が持つM-1最年少優勝記録を塗り替えたことでも話題を呼びました。これまで「上方漫才協会大賞」新人賞で何度も敗れてきた2人は、「話題賞を獲るためにM-1を獲ったといっても過言ではない」とテンションが上がります。

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劇場を支え続けた芸人に贈られるのが「劇場賞」。こちらは『THE SECOND』での優勝も記憶に新しいギャロップ(林健、毛利大亮)が受賞しました。「(芸歴)20年以上の芸人にしか出せない味や呼吸を今日も見せていただいた」とカウス会長に絶賛され、毛利は「漫才、作ります!」と決意を新たに。すると林が「作るの僕なんです」とすぐさまツッコみ、笑いを誘っていました。

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芸歴8年目以下の芸人を対象とする「新人賞」には、東西の劇場で行われたネタバトルの成績をもとに、フースーヤ(田中ショータイム、谷口理)、タイムキーパー(まついあきら、ひでき)、ぐろう(家村涼太、高松巧)、エバース(佐々木隆史、町田和樹)、ナイチンゲールダンス(中野なかるてぃん、ヤス)、金魚番長(箕輪智征、古市勇介)がノミネート。舞台では、それぞれの持ち味全開でネタをぶつけ合い、いずれ劣らぬ爆笑を巻き起こしました。

審査の結果、新人賞に選ばれたのはタイムキーパー! ひできは“石井ダンサーズ”仕込みのダンスで喜びを表現したあと、「これを機に皆さん、観に来てくださったらと思います」とアピールしました。

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中田カウス、ダブルヒガシの実力に太鼓判!

まだまだ賞の発表は続きます。ネタの台本や表現方法の視点で特に優れている芸人に贈られる「文芸部門賞」に選ばれたのは、侍スライス(加藤、門田)、ネイビーズアフロ(みながわ、はじり)、バッテリィズ(エース、寺家)、kento fukaya、シシガシラ(浜中英昌、脇田)の5組(ネイビーズアフロは都合により欠席)。また、今回はこれまで3回にわたって同賞を受賞したツートライブ(周平魂、たかのり)に「文芸部門名誉賞」も授与されました。

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装いも新たに帰ってきた「舞台衣裳ベストコレクション」は、芸人の“顔”ともいえる舞台衣裳に与えられる賞。今回は、よしもと漫才劇場、神保町よしもと漫才劇場、ヨシモト∞ホール、よしもと福岡ダイワファンドラップ劇場で、Web投票によって1位に選ばれた芸人が受賞します。

よしもと漫才劇場はヘンダーソン(子安裕樹、中村フー)、神保町よしもと漫才劇場はオフローズ(カンノコレクション、宮崎駿介、明賀愛貴)、ヨシモト∞ホールはそいつどいつ(市川刺身、松本竹馬)、よしもと福岡ダイワファンドラップ劇場はインクルージョン(米沢大志、坂下登哉)が1位に輝きました(オフローズ・明賀愛貴は都合により欠席)。

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そしていよいよ「大賞」の発表です。全49組から最終ノミネートに残ったのはヘンダーソン、さや香(新山、石井)、カベポスター(永見大吾、浜田順平)、ダブルヒガシ、コットン(西村真二、きょん)、男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)、マユリカ(阪本、中谷)、エルフ(荒川、はる)の9組(マユリカは都合により欠席)。

そして大賞に選ばれたのは……ダブルヒガシ! トロフィーを授与するカウス会長は「劇場でも爆笑に次ぐ爆笑。2冠獲得ですからねえ」とその実力に太鼓判。2人はトロフィーを高々と掲げます。

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また、特別賞にはジャルジャル(後藤淳平、福徳秀介)が選ばれました。カウス会長は、劇場で目にするうちにジャルジャルのコントにハマったそうで、「下ろすネタすべておもしろいし繊細。漫才のときはそう思わへんかったけど(『M-1グランプリ2010』で審査員として79点をつけたが)、今日は100点です! NGKのトリをとってください!」と絶賛。後藤と福徳は終始ボケ倒しで、ここでも“らしさ”を発揮!? 最後は2組がネタを披露して、会場を笑いの渦に巻き込みました。

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「楽しく漫才していたら結果がついてきた」

終演後の囲み会見にはカウス会長、大賞のダブルヒガシ、新人賞のタイムキーパーが出席し、興奮冷めやらぬなか、喜びを語りました。

2組の受賞について、カウス会長はこうコメントします。

「昨年のダブルヒガシは、新ネタに向き合う気持ちがいちばん強かったし、仕上がりもよかったと思う。タイムキーパーは1年目ぐらいのときは調子よくいっていたが、頭打ちを経験して消えていくのかなと思っていた。それが数カ月前によしもと漫才劇場へ観に行くと、今日も披露していたネタで爆笑をとっていた。ネタ運びもよかった」

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さらに、「今日の受賞者が次の時代を背負うという安心感みたいなものを与えてくれ、僕としても非常に嬉しい」と若手の成長ぶりに目を細める一方で、今後はネタを練り上げて、それぞれが十八番をつくっていかなければならないとハッパをかけることも忘れません。

「夢路いとし・喜味こいし師匠、中田ダイマル・ラケット師匠みたいに名作をつくり上げていくにはまだまだ時間がかかりますが、そこを目指して頑張ってほしい」とエールを送りました。

ダブルヒガシ・大東は「ほんまに最高のスタートダッシュ」と受賞を喜びつつ、こう宣言します。

「今年、僕らは11年目で関西の賞レースはほぼ出られなくなるので、『M-1』一直線。一個に集中できるんで、ほかの仕事も頑張りながら、最終目標は『M-1』で!」

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東も「ずっとほしいなと思っていた賞だったので、いただけて嬉しい。今年1年は賞レースもそうですけど、目の前のお客さんを笑顔にできるような漫才を心がけていきたい」と気合を入れ直します。

昨年、一気に勢いを増した感もある2人ですが、意識して変えた部分は特になく、「楽しく漫才していたら結果がついてきた」と東。大東は「ちょっとお客さんに愛されるようになったのかな」と分析しました。

タイムキーパー・まついは「(カウス会長の指摘のとおり)ほんま頭打ってて、そんななかの今日の光なんで、めちゃくちゃ嬉しいです。(発表で)『タイムキーパー!』と言われた瞬間の光は忘れない」と感激しきり。

同時にプレッシャーも感じている様子で、ひできは「せっかく賞を獲ったから、これからも頑張らないとなっていうのはめちゃくちゃ思います。いまのところ、まだ“ミニダブルヒガシ”みたいな見た目なんで、ダブルヒガシさんを超えられるように頑張りたい」と語りました。

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質疑応答で「ダブルヒガシがNGKのトリを目指すためには何が必要か?」と質問されたカウス会長は、「頭で作ったネタを頭で消化するんじゃなく、体でネタを覚えて体で表現する。それと、まわりを意識しない。ダブルヒガシはダブルヒガシの、タイムキーパーはタイムキーパーの漫才を磨いていくとことが、トリに繋がっていくと思います」。

大先輩から力強いアドバイスを受けた2組は、大きくうなずきながら、さらなる飛躍を心に誓っていました。

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