「国際アートカルチャー都市」を目指す豊島区(東京都)が、吉本興業とタイアップして区内各所でSDGs関連のイベントを開催しています。区では11月1日を「としま文化の日」と定め、7日までの1週間を「としま文化推進期間」としています。その関連イベントの第1弾として11月2日(火)、池袋西口公園野外劇場「GLOBAL RING(グローバルリングシアター)」でスポーツミュージカル『energy~笑う筋肉~』が行われ、アスリートたちによる筋肉のパフォーマンスが披露されました。
感動的な人間パフォーマンス
ステージはのっけから見たことのない「光景」と聴いたことのない「音」、そして感じたことのない「熱気=energy」に包まれます。肉体を極限まで鍛え上げたアスリートたちが表現者となり、アクロバットなダンスやさまざまなパフォーマンスを繰り広げます。
体を叩き、大地を踏み鳴らす「ボディースラップ&アースタップ」、逆立ちで行う「だるまさんがころんだ」、1列に並んだ人の頭上を支えなしで歩く「歩行上頭」にフラフープを使いながらの縄跳びなど、ユニークな演目が目白押し。ノンバーバル(セリフなし)でありながら、言葉以上の感動を観る人に与えてくれました。
最初は、ただただ驚くばかりなのが、やがてバク転やバク宙が当たり前のことのように思えてきます。いずれも人間を超越したパフォーマンスなのに、なんだか自分もやってみたい気がしてくるのが不思議な感覚の公演です。
人間技とは思えない跳び箱
圧巻はラストの跳び箱です。まずは、複数の出演者による連続ジャンプに始まり、台を手で支えることなく、しかも体が台と平行な状態で飛び越えるジャンプはまるでマジックショーのようでした。跳び箱の上にたくさんの人が乗って、さらにその上をジャンプするなど、常人では考えられない技の数々にすっかり圧倒されてしまいました。
1回の公演は約30分。ノンストップで次々と「技」が展開され、息をつく間もなく終わってしまいました。
この「スポーツミュージカル」という新ジャンルは、2001年に演出家の中村龍史さんによって確立された日本オリジナルのエンターテインメントです。「人は人に感動する」という中村さんが創り上げた演目は、派手な衣装や機械仕掛けはいっさいありません。その精神は、2020年に中村さんがこの世を去ったあとも『energy』として継承されています。
ワークショップの体操でポカポカに
アスリートによる公演が始まる前には、観客も一緒に参加できるワークショップ『energy健康リズム体操』が実施されました。SDGs((持続可能な開発目標))のひとつ「サスティナブルな健康寿命の延伸」を目指すという意味が込められ、参加者全員で体操をします。この時期の野外公演でも、この体操のおかげで体がポカポカになりました。
「としま文化推進期間」は、ほかにも楽しみなイベントが盛りだくさんです。西口公園隣の東京芸術劇場では、植田圭輔と石田明(NON STYLE)が主演を務める舞台『トキワ荘のアオハル』(3日、4日)のほか、桂文枝、オール阪神・巨人のレジェンドから、霜降り明星や空気階段といった人気芸人まで出演する『東京グランド花月』(5日~7日)が行われます。
『トキワ荘のアオハル』公式サイトはこちらから。
『東京グランド花月』公式サイトはこちらから。