“柔術芸人”ガリットチュウ福島が桜庭和志親子とガチ対戦! 「お笑いは相方に任せた」

柔道2段の“猛者”として知られるお笑いコンビ・ガリットチュウの 福島善成 が、7月13日(火)に後楽園ホールで開催された格闘技イベント『QUINTET FIGHT NIGHT7 in TOKYO』のエキシビションマッチに選手として出場。格闘家・桜庭和志親子と対戦しました。相方の熊谷茶も巻き込んだ“大乱戦”の様子をお届けします。

出典: FANY マガジン

「QUINTET」は、桜庭が立ち上げた新しいグラップリングイベント。パンチやキックなどではなく、“ひたすら寝技を競うだけ”というルールのもと、5人1チームで戦う競技です(8分1本勝負)。勝者は自分が負けるか引き分けるまで、相手チームの選手と闘っていく勝ち抜きシステム。今回は4団体がトーナメント形式で戦いました。

6カ月間「週6稽古」の成果は!?

福島は吉本芸人では負けなしの怪力でも知られていて、“雑誌破り”、“フライパン曲げ”、“パイナップル潰し”と数々の芸を披露してきました。QUINTETに魅せられてからは週6日、柔術道場に通う日々。43歳になっても、ファイターとして着実にレベルアップをしています。

今回、福島は勝敗のつかないエキシビジョンマッチに出場。試合時間5分以内は双方いずれかが「一本」を取っても、改めて中央から試合を再開するルールで行われました。

いよいよ入場。福島のおでこには、漫画『キン肉マン』の「肉」の代わりに「米」の文字を入れ、青パンツ姿のリアル“テリーマン”の姿で登場。会場の笑いを誘ったあとは、着替えて本気モードとなります。

出典: FANY マガジン

一方、福島の対戦相手は当日までシークレット。桜庭の登場曲に乗せて、「SAKUマシンマスク(桜庭の入場マスク)」姿の男たちが現れます。1人は審判、そして残りの2人が福島と戦う相手、桜庭と彼の長男・SAKU Jr.ペアであることが明かされると、会場は大きな拍手に包まれました。

出典: FANY マガジン

まずは、SAKU Jr.とファイト。大学まで柔道一筋の実力派SAKU Jr.のスピードに防戦一方かと思いきや、足をつかむなど善戦。しかし、すぐに裏十字や腕十字を決められ、連続で一本を取られてしまいます。

桜庭と交代するころには、福島もスタミナ切れ。「お前出ろ!」とセコンドについた相方の熊谷にタッチを要求します。すると、桜庭が福島に飛び乗って首絞め。その後も、スリーパーホールドやアキレス腱固めで一本を奪われました。

試合中には、結局、熊谷が出場させられる一幕も。2人で合計7つのタップ(「参った」の意思表示)をしたところで試合終了となりました。

出典: FANY マガジン

40過ぎのおじさんとは思えなかった

試合終了後の会見で、福島は、SAKU Jr.について「ウワサには聞いてたんですけど、めちゃめちゃ強いですね。初めて見たんですけど、桜庭さんよりデカくて、第一印象は“怖っ”でしたよ」と振り返ります。

一方、SAKUマシンマスク姿で会見に現れたSAKU Jr.は、福島についてこう語りました。

「40過ぎのおじさんとは思えなかったですね。作戦的には大外刈りでぶち投げてやろうと思ったんですけど、腰低いし、力強いし、柔道やっているだけあるなと思いました」

出典: FANY マガジン

熊谷に「今年はお笑いを任せた」と言うほど、柔術にのめり込んだという福島。きっかけは昨年、QUINTETの大会を観戦してからだと言います。

「柔道だとスピードが見えなくて、負けちゃうんですよ。寝技だったら何歳から始めてもいけると思って、道場に入りました」

体重は「30キロ超」減少

柔術を初めて半年で、体重は108キロから一時、75キロまで減少。柔術のスパーリングのみで痩せていったと言います。体がシャープになったことで、パワーが多少落ちたものの、その分、スピードでカバーしようと思っていたと告白します。

プランも組み立てていったが、思うようにいかなかったと苦笑いする福島。得意なポジションに持っていけず、「恥ずかしい話、緊張していました。くそっ。悔しい……」と、終始防御に徹してしまったことを反省しきりでした。

「お笑いと一緒で、単独ライブとか大事な日の前日って、“俺、面白くなっているのかな”って思うんですよ。今回も6カ月間ずっとトレーニングをして、前日に“俺、明日勝てるのかな”って弱気になる自分がいました。あと、十何年ぶりに緊張して一睡もできませんでしたね。どんな大型番組に出ても、ふつうに寝られるんですけど、昨日は本当に眠れなかった。今日も悔しくて寝られないっすね」

出典: FANY マガジン

セコンドだけでなく、試合に出ることになった熊谷は、桜庭について「技をかけられる前、襲われる感じがいちばん怖かったです。胸の骨ひじグリグリが、いちばん痛かった。(技じゃないためタップも認められず)めちゃくちゃ痛かったですし、赤っ恥ですよ!」と嘆きました。

そんな熊谷が「これを糧にして、リベンジしよう!」と鼓舞すると、福島は「今日でやめます」とあっさり切り捨て。会場に笑いが起こりました。

出典: FANY マガジン

もちろんこれは冗談で、福島は今後も柔術を続けていく予定。今後の構想について問われると、「QUINTETということで、福島軍を5人集めてリベンジしたい思いがあります」と意気込みます。最後に、自身を“神の子”ならぬ“神のおじさん”だという福島が、世のおじさんたちに伝えたいというメッセージを残してくれました。

「(福島の戦う姿を見て)ちょっとでも、“明日から俺も運動しようかな”って思ってくれたらうれしいです」