4月から満を持して東京進出するヘンダーソンの単独ライブ『變道楽―HENDOURAKU―』が、2月25日(日)に大阪・なんばグランド花月(NGK)で開催されました。2人にとって、夢のひとつだった笑いの殿堂での初単独ライブは、前売りチケット完売で立ち見も出る大入り! 見取り図、金属バットら同期芸人たちも集結する盛りだくさんの内容で、予定の90分を大幅にオーバーして盛り上がりました。
満員の客席を前に思わず「マジすか」
2023年に結成15周年を迎えたヘンダーソン(子安裕樹、中村フー)は、2021年、2023年に『M-1グランプリ』準決勝進出。そのM-1を卒業して、いま初挑戦中の『THE SECOND〜漫才トーナメント〜2024』でも3月23、24日開催のノックアウトステージに駒を進めるなど、勢いに乗っています。
そんな2人にとって、かねて夢だったなんばグランド花月(NGK)での初単独ライブ。オープニングVTRに続いて舞台に登場した子安、中村を万雷の拍手が迎えると、2人は「すげえな」「マジすか」と、しばし言葉を失います。
中村は「泣きそうです」と言うや否や本当に泣き出してしまい、「ありがとうございます」と、絞り出すように感謝の言葉を口にしました。客席から今度は励ましの拍手が送られ、感動に包まれるなか、1本目の漫才が始まりました。
漫才の冒頭では、2016年にリリースして自身のYouTubeチャンネルで400万回以上再生されるヒットコンテンツになっている『石焼き芋のうた』について、中村が「単独(ライブ)で歌うことを目標にしていた」と宣言し、ロングバージョンで披露する場面も。その後はカラオケを題材に、いまやすっかりおなじみとなった、2人の噛み合わないやりとりで大いに笑わせます。
その後も、中村の話を子安が次々と脱線させていくネタや、占いを題材に子安がサイコパスぶりを発揮するネタなど、さすがの爆笑漫才を連発。『オールザッツ漫才2021』の「フットカットバトル」でも登場した子安扮するピン芸人キャラ“フィジカル伊藤”が降臨するネタや、異文化コミュニケーションが驚愕の結末にいたるネタと、ひねりの効いたコントでも観客を喜ばせました。
涙で手紙朗読の後輩に子安も感激
ネタとネタの間をつなぐブリッジVTRは、それぞれが自分の理想とする上京送別会をセルフプロデュースするという趣向。子安は人望のある先輩であることを証明すべく、後輩にいきなりLINEし、駆けつけてくれたメンバーに胴上げしてもらいたいと主張。滝音・秋定遼太郎、ドーナツ・ピーナツのピーナツ、ダブルアート・真べぇらを次々と呼び出しますが、なかなか来てくれる後輩はいなくて……。
そんななか、まず来てくれたのはマイスイートメモリーズのトランスフォーム福田。呼ばれていない相方・花谷豊とともに現れ、「子安が用意した」子安宛の手紙を読み上げるうち、涙を流すという“エモい”展開に。その後も豪快キャプテン・山下ギャンブルゴリラをはじめ、たまたま同じ建物に居合わせた大先輩のヘッドライト(和田友徳、町田星児)や後輩たちも総動員し、なんとか悲願の胴上げを実現しました。
一方の中村は、「みんなでベロベロになって送別会をしたい」と、ツートライブ・たかのり、令和喜多みな実・河野良祐、フースーヤ・田中ショータイムを招集。3人にドッキリをしかけられたり、話を振られてもいまひとつ盛り上げられなかったり……“イジられ兄さん”らしいゆる〜いトークで、愛されキャラっぷりを見せていました。
コンビ揃って「ケチ」認定
後半は、にぎやかなゲームコーナーに突入! ヘンダーソンのNGK初単独をお祝いしようと、NSC(吉本総合芸能学院)大阪29期の同期芸人たちが舞台に勢揃いすると、観客から大歓声が上がります。
見取り図(盛山晋太郎、リリー)、金属バット(小林圭輔、友保隼平)、デルマパンゲ(迫田篤、広木英介)、吉田たち(こうへい、ゆうへい)、メンバー(山口提樹、潮圭太)の5組に加え、26期の先輩であるアインシュタイン・河井ゆずるもMCとして参戦。豪華な顔ぶれが中村チーム、子安チームに分かれて激突すると、会場のテンションはますますヒートアップします。
ゲームは29期にちなんで、「29」をからめたものばかり。観客がスマホを使ってリアルタイム投票を行う「29-1グランプリ」では、出演メンバーの中で「2人きりで旅行に行きたくないのは?」「いちばんケチなのは?」といったランキングの1位を大予想。いずれの質問も「子安」と予想したメンバーが多く、子安本人は呆然とします。
結果を見てみると、旅行に行きたくない部門では迫田や友保の後塵を拝したものの、ケチ部門ではダントツで首位に輝いた子安。中村も上位につけたことで「ヘンダーソンはコンビ揃ってケチ」認定を受けていました。
29期の懐かし写真を見て、コンビ名を当てる「アタック29」も白熱! すでに解散したコンビやかつて中村が組んでいたコンビ、若き日の見取り図など、秘蔵写真が続々。途中で「お客さん、楽しいかなあ」と不安ももらしつつ、最終的には爆笑につぐ爆笑を巻き起こしていました。
芸人ゼロの綱引きに「どこが単独ライブやねん」
この後も、29期とはまったく関係のない野球にまつわるクイズや、ひらめく瞬間の「アハ体験」をリアルに演じて当て合う「29秒リアルアハ体験」など、おもしろゲームに全力投球していきます。
ラストを飾った「2.9秒綱引き」は、メンバーが客席に降りて「赤いものを身につけた人」「デニムを履いている人」など条件に合った人を助っ人としてスカウトし、2.9秒の綱引きを行うというもの。老若男女さまざまな助っ人が舞台に送り込まれ、そのなかには見学に来ていた後輩芸人、20世紀・しげの姿も!?
気づけばいつしか芸人ではなく、オール助っ人チーム同士の対決に。小林の「これ、どこが単独ライブやねん」というひと言に一同、爆笑となりました。
終演予定時刻を20分以上オーバーしたエンディングでは、中村が「いろんな同期、そしてゆずるさんにもご協力いただいての初単独ライブ、みなさん楽しんでいただけましたでしょうか」と呼びかけると、客席からはひときわ大きな拍手が沸き起こっていました。
なお、4月12日(金)には『ヘンダーソン ルミネtheよしもと初単独ライブ「上京事變」』が開催されます。
公演概要
ヘンダーソン ルミネtheよしもと初単独ライブ「上京事變」
日時:4月12日(金)開場19:00/開演19:30/終演21:00 ※配信あり
料金:前売 3,000円/当日 3,500円/配信 2,000円
出演:ヘンダーソン
一般発売:3月13日(水)10:00~
チケット販売:FANYチケット(会場)、FANY Online Ticket(配信)
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