新喜劇・佐藤太一郎、主演映画の過酷すぎる減量で“変態性”開花!? 『ありがとうモンスター』1週間限定上映

吉本新喜劇の佐藤太一郎が主演した映画『ありがとうモンスター』が、3月8日(金)から14日(木)まで大阪・なんばパークスシネマで上映されています。初日には舞台挨拶が行われ、佐藤のほかW主演を務めた大衆演劇「都劇若丸団」の座長・都若丸や、かなた狼監督らが登壇。作品の見どころや撮影のウラ話などを明かしました。

出典: FANY マガジン
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苦労したキスシーンの「ウラ話」

この映画は、吉本新喜劇で活躍する佐藤と、関西を中心に活動する「都若丸劇団」の都を主役に据え、かなた監督が脚本を当て書きしたもの。制作費をクラウドファンディングで集め、2人の「役者として新たなチャレンジをしたい」という思いが詰まった作品です。

登場人物は無気力な男、虫太郎(佐藤太一郎)と、口先だけの屁理屈で虫太郎を支配しているジョニー松風(都若丸)。小劇団の団員である2人は、才能もなければ努力もせず、アルバイトをしながら無為な日々を過ごしています。ある日、ジョニーが起こしたトラブルに巻き込まれてしまう虫太郎。閉塞した日常に翻弄されるまま、状況は破滅的な方向へと向かっていき……。

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佐藤は、病的なほど痩せた姿でスクリーンに登場。能動的なアクションをまったく起こさない虫太郎の日常から非日常、そしてまた日常へと戻っていく姿を見事に演じ切りました。

上映後、舞台に佐藤と都、かなた監督のほか、出演者が登場。挨拶に立った佐藤は、「いつもなんばグランド花月の挨拶ははっちゃけるんですけど、どっちモードでいったらいいかわからない」と笑顔を見せながら、作品を赤ん坊にたとえて「お腹のなかに3年くらいいた状態。ようやく世に出せた」と話しました。

都は会場の客席を見て、「すごくいいイス、自分の劇場のイスがこれだったら7割は寝るだろうな」と話してしっかりと笑いを取ります。

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かなた監督は、「たくさんの方にご支援いただいて今日という日を迎えることができました」と感謝。撮影が始まったのはコロナ禍の2021年だったため、現場でもカメラが回っていないときはずっとマスクをしていたそうです。かなた監督は、その大変さを振り返りつつ、編集作業中に出演者が誰も1回も会いに来てくれなかったとボヤいて笑いを誘いました。

一方、苦労した場面を聞かれた佐藤と都は、「まさにこのシーン!」とスクリーンに映し出された2人のキスシーンを挙げます。そして、「キスシーンに憧れがあったけど、こんなんじゃない!」と口を揃えました。監督によれば、このシーンは、20テイクは撮影したバラバラのカットをつないでいるため、よく見ると汗の量とかが違っているとか……。

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「自分じゃなくなっていく感じがうれしい」

ほかにも脇を固めた出演者たちの役作りのエピソードや、試写で佐藤が号泣していたことが明かされ、客席からの質問に答えるコーナーもありました。

減量について聞かれた佐藤は、64、5キロから48キロまで体重を落としたことを明かします。

「自分を超えたかったので、監督に48キロまで落とせるかと聞かれたときにもノーの選択肢はなかった」という佐藤は、3カ月かけて体重を落としましたが、55キロからはなかなか減らず、元ボクシング世界王者の長谷川穂積さんからアドバイスを受けたとのこと。

最後のほうは1日にゼリー飲料1つだけで過ごしたそうで、「肌ツヤや顔色を悪くしたかったので、最後は水分もアルコールだけ」と過酷な舞台裏を明かしました。

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さらに、役作りのために家を離れて撮影現場で寝泊まりし、ほかの仕事も休んで撮影に入る半月ほど前からは電気もつけずに1人で過ごしたというウラ話も披露。

「自分でも変態やなと思ったのが、自分じゃなくなっていく感じがうれしかった。減量というより虫太郎に近づいてる感じがして。監督に撮影前日くらいに『芝居せんでいい、虫太郎になってるから』と言われたのが、いちばんうれしかった」

佐藤がこう振り返ると、会場から拍手が起こりました。

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都は最後に、「舞台しか知らない人間が出させていただいて、こんな立派な劇場で人生特大の思い出になりました。機会があればまたチャレンジさせていただきたい」と挨拶。

佐藤は、今回の上演期間中、11日(月)と14日(木)に舞台挨拶があることを報告したうえで、「みなさんの口コミがいちばんの宣伝ですので、ぜひこの感想をSNSでつぶやいていただいたら」と呼びかけました。

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