蛙亭、Everybodyは“ちょっと先の芸人”!? 『ちょもろー』イベントが描く近未来

ポップカルチャーとテクノロジーの未来が体験できる大型イベント『ちょっと先のおもしろい未来 -CHANGE TOMORROW-』が、7月3日(土)と4日(日)の2日間、東京・竹芝エリアの複合施設、東京ポートシティ竹芝とウォーターズ竹芝で開催されました。イベントでは、人気芸人たちも参加した特別企画が盛りだくさん。文字通り、“ちょっと先”をたっぷり感じることができるイベントとなりました。

出典: FANY マガジン

イベントが行われた竹芝エリアは、大規模な再開発が進み、いま急速に日本を代表するデジタル・テクノロジーの集積地に生まれ変わりつつあります。今回のイベントは、東京ポートシティ竹芝を拠点にする一般社団法人「CiP(Contents innovation Program)協議会」や吉本興業が参加して、“ちょっと先のおもしろい未来(チェンジ・トゥモロウ=ちょもろー)”を体験しよう、というもの。

eスポーツやアニメ、お笑い、音楽などのポップカルチャーや、スマートモビリティをはじめとしたライフスタイルを変える最先端テクノロジーを、エリア内のさまざまなステージで紹介しました。

そこで今回は、蛙亭やおばたのお兄さんらが出席した「出発式」や、タケト、Everybody、そいつどいつらが出演した「ちょもろー!ちょっと先のおもしろい未来のライブ」、さらには未来をリアルに体験できる展示ブースなど、見どころいっぱいだったイベントの模様をレポートします!

出典: FANY マガジン

みんなで創るイベント「ちょもろー」

初日のイベントスタート前に行われた「ちょっと先のおもしろい未来へタイムスリップ!ちょもろー出発式」には、実行委員長で慶應義塾大学教授の石戸奈々子氏、“ちょもらー”兼CiP協議会理事長の中村伊知哉氏、さらに“ちょっと先のおもしろい芸人”代表として、SNSやテレビで人気のおばたのお兄さん、Everybody(タクトOK!!、かわなみchoy?)、蛙亭(イワクラ、中野周平)、シャルロットが出席。「ちょもろー」について思い思いに語りました。

まず、挨拶に立った石戸氏は、イベントの目指すところについてこう語ります。

「街に先端技術を導入しても、それだけでは、人はその場所に魅力を感じません。ロボットやAIが人間の労働を代替してくれて、空いた時間に一人ひとりがクリエイティビティを発揮し、自分のやりたいことや夢を実現できる……。そんな場所が人を惹きつけるのではないでしょうか。ここ竹芝は、いまからみんなで創る街です。そして“ちょもろー”は、いまから、これから、みんなで創るイベントです。みんなの思いや夢を織り込みたいと思っています」

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中村氏は「ちょもろー!」と勢いよく呼びかけながら、こう述べました。

「東京オリンピック・パラリンピック直前で、あえてリアルにこだわりました。コロナ後のハイブリッドに向けて、ここからリズムを叩き出していきたい。今日を始まりに、10月10日のデジタルの日、2025年の大阪万博につないでいきます。どうぞよろしくお願いします。ちょもろー!」

蛙亭イワクラの発想に驚愕

俳優・小栗旬の格好で登場したのはおばた。まずは小栗出演のハリウッド映画がイベント前日に公開されたことを引き合いに、「本日は、映画『ゴジラvsコング』完成披露試写会にご来場いただき、ありがとうございます」と挨拶して会場を笑わせます。

そんなおばたは、2016年ごろから“ちょっと未来”のために、まだ馴染みの薄かったSNSでネタ動画をアップしていたといいます。初めは周囲からの反対もあったものの、やり続けたことで現在、Instagramのフォロワー数は75万人に。「SNSはこれからも伸びていく未来。楽しみです」と話します。

出典: FANY マガジン

蛙亭の2人は、“ちょっと先の面白い芸人”を自負しているようで、「こんなこと言うのもあれですけど、いまのうちに好きになっていただけたら、未来、もっと面白くなっているはず」とイワクラ。一方、中野は「小学4年生のころからパソコンオタクで、ネットがないと生きていけなかった。この時代は最高ですね!」とデジタルネイティブをアピールします。

今後、実現してほしい未来について聞かれると、イワクラは「みんなが上を見上げたとき私たちのネタが見られるように、空に映像が流れたら世界中の人が同じ映像を見られる、みたいな」と回答。そんな彼女の発想に、一同は感心していました。

出席者のなかで「いちばん最先端なことをしている」と語ったのは、リズムネタ「クリティカルヒット」のSNS総再生回数が7億回を突破したEverybody。タクトは「僕らがやっているのは、漫才でもない、コントでもない、そう、フェイス!」と、2人で“キメ顔”をして会場の笑いを誘います。

じつは「クリティカルヒット」は3年前にできたネタとのことで、「3年前からちょっと未来を見据えていたのかも……。もしかすると、いま作るネタは、3年後にハネる?」と“分析”していました。

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シャルロットは、腹のぜい肉を使って絵文字を再現するというネタをTikTokで投稿していたところ、海外で大バズりし、TikTokフォロワー数はいまや120万人。特にインドネシアで人気だそうですが、会場の出席者には知られていなかった様子。それで、「“ちょっと先”というより、僕だけだいぶ先ちゃいます……?」と心配そうに語ると、まわりから笑われていました。

このほか出発式では、会場に設営された5Gを使ったブースや、身体拡張ロボット「スケルトニクス」などのコンテンツが紹介されました。

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テクノロジーと笑いが融合すると…!?

イベント2日目には、次世代を担う若手芸人とスタートアップ企業が連携したお笑いライブ「ちょもろー!ちょっと先のおもしろい未来のライブ」が開催。

テクノロジーを取り入れた漫才やコント、企画コーナーなど、お笑いの“ちょっと先の未来”が体感できるこのライブには、タケト、Everybody、そいつどいつ(市川刺身、松本竹馬)、ネイチャーバーガー(三浦リョースケ、笹本はやて)、オフローズ(カンノコレクション、宮崎駿介、明賀愛貴)、令和ロマン(髙比良くるま、松井ケムリ)が出演しました。

ネタコーナーでは、3組のコンビが最新技術とコラボ。ネイチャーバーガーは、離れている家族と声やメッセージのやりとりができたり、予定をお知らせしてくれたりするコミュニケーションロボット「BOCCO emo」を使った漫才で笑わせます。

また令和ロマンは、現場データ収集プラットフォーム「Actcast」を題材にした漫才を、オフローズは、スマホに住み着き、電子世界の情報を摂取することで進化する美少女キャラクターが魅力のコミュニケーションアプリ「MEMES」(今夏リリース予定)をテーマにしたコントをそれぞれ披露しました。

出典: FANY マガジン

そのほかのコーナーも充実。CEO(最高経営責任者)の“すごい構想”を垣間見る企画「CEOに聞いてみた!」では、ケーブルを使わずに電力を送る無線給電技術を開発するベンチャー企業「ExH」の原川健一CEOをゲストに、芸人たちがさまざまな質問をぶつけて話を引き出します。

また「不審者大喜利」は、特別にお笑いモードを搭載した警備ロボット「SQ-2」を使ったゲーム。「SQ2」から投げかけられる質問に芸人たちが答えて、面白い芸人=不審者ではない、ことを証明します。ただ質問に答えればいいだけだと簡単に考えていた面々ですが、いざ大喜利をふられると困惑し、慌てていました。

排泄予測デバイス「DFree」を使ったゲームも。下腹部に装着すると排尿のタイミングを予測してくれるこのデバイスを出演者の1人が着け、誰が着けているのかを当てる「人狼」ならぬ「人膀ゲーム」が行われました。

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ちょっと先の未来をリアルに体験

イベントでは、さまざまな展示やワークショップも。ここでは、その一部を紹介します。

【バトロワゲーム体験会】(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)
大人気のNintendo Switch用の対戦アクションゲーム「Ninjala(ニンジャラ)」の体験ブースでは、ゲーム好きのよしもと芸人やプロゲーマーによるユニット、ゲー人ギルド(エリック・ニコラス、裏切りマンキーコングの風次とにしざわ学園、Japanese小池、ひろちん)と一緒にゲームを体験。子どもから大人まで楽しくゲームに没頭していました。

【poimo試乗体験】(City&tech委員会)
パーソナルモビリティとソフトロボティクスの技術を組み合わせた、必要なときに空気で膨らませて使う“風船構造”の新しい電動モビリティ、mercari R4Dの「poimo」の体験試乗会。箱型のpoimoやソファー型のpoimoなど、車でもバイクでもない新しい乗り物に来場者たちは感動していました。

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【壊して創る iU】(iU 情報経営イノベーション専門職大学)
“在学中の全員起業”という目標を打ち出す「情報経営イノベーション専門職大学(iU)」の学校紹介ブースでは、学生たちの成果物の展示に加え、中村伊知哉学長が掲げる「壊して創ろう」をキーワードにしたワークショップも実施されました。発泡スチロールやダンボールなどの素材と“壊す道具”が用意され、文字通り、壊して新しいものを創る――が体験できるコーナーとなりました。

【ワークショップコレクション】(CANVAS、ラフ&ピース マザーほか)
「未来のしごと・未来のまち」をテーマに、ちょもろーな未来について考えるさまざまなワークショップや展示が行われました。「ソフトバンク Chief Scientist室」のロボットと一緒に働く擬似体験会、「インフィールド」のVR体験のほか、「ロボットプロレス『できんのか!』」では人型ロボットによる大迫力のパフォーマンスが披露。さらに、新しい“学び”のプラットフォーム「ラフ&ピース マザー」では、バルーンアート教室や、紙芝居で英単語を学ぶ授業が開かれました。

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【KMDフォーラム】(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 )
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)のイノベーションを創造する活動「リアルプロジェクト」 の成果を、トークセッション、ワークショップ、インタラクティブデモなどのプログラムを通じて一般公開。メディアアートの表現、インターフェースなどのテクノロジー開発やインターネットのサイバーセキュリティ開発などの研究結果が紹介されました。

お笑いライブ「ちょもろー!ちょっと先のおもしろい未来のライブ」のアーカイブはこちらから。

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