吉本新喜劇の大人気キャラクター“茂造”がアドリブ全開で暴れまわる公演『茂造セレクト』が、4月26日(金)から5月6日(月)まで京都・よしもと祇園花月で行われています。茂造を演じる辻本茂雄とおなじみの新喜劇メンバーに加え、ゲストも出演。“茂造ワールド”全開で、笑いあり感動ありのステージとなった初日公演の様子をレポートします。
序盤からおなじみのギャグ連発!
2009年のスタート以来、今年で14回目を迎える『茂造の夜芝居』シリーズは、祇園花月のゴールデンウィーク恒例の公演になりました。今回は、過去の公演で好評だった芝居のエッセンスを取り入れた約2時間半のスペシャル・ステージです。
出演は茂造(辻本茂雄)、安尾信乃助、高井俊彦、平山昌雄、清水啓之、レイチェル、瀧見信行、玉置洋行、永田良輔、生瀬行人、たかおみゆき、五十嵐サキ、湯澤花梨といった新喜劇メンバーに加え、村崎真彩(サンミュージックブレーン)、要冷蔵、あいはらたかし、手島英治(劇団往来)、入木将志、純歌(ザ・ブロードキャストショウ)、井路端健一といった面々。
第1幕は、ラーメン屋台を舞台に、辻本演じるアルバイトの三吉が、恋人の花梨(湯澤)との結婚を許してもらうため、恋人の親やラーメン店店主、地上げ屋などを巻き込んでドタバタを繰り広げます。
序盤からテンポのいいやりとりと、おなじみのギャグの連発で舞台は大盛り上がり。辻本が平山を追い込むやりとり、安尾や滝見のボケ、清水の巻きザッパなど、鉄板ネタが次々と飛び出します。辻本のフリに応えようと懸命に奮闘する出演者たちの姿に会場は大爆笑。長台詞のシーンでは自然に拍手も起きるなど、ステージと客席が一体になりました。
畳みかけるようなアドリブも!
第2幕は一転して、SFのような雰囲気でスタート。ストーリーは第1幕から引き継がれ、辻本のエキセントリックな登場シーンには会場から大きな拍手が起こります。高井とのコンビネーションを連発し、会場を盛り上げていく辻本。大仕掛けのネタや畳み掛けるようなアドリブで、第1幕を超える爆笑を生み出します。
後半に進むにつれ、ぐいぐいと引き込んでいくストーリー展開となり、感動のシーンもしっかり織りまぜつつ、もちろん笑いもたっぷり。いくつもの因果、人間模様が絡み合った芝居は、衝撃のラストまであっという間でした。最後は出演者全員がステージへ登場し、「笑っていこう」を歌い大団円です。
全員で会場にお辞儀をしたあと、辻本は「ありがとうございました!」と感謝しつつ「2時間半で終わるはずが2時間50分かかってしまった」と反省(?)します。続く抽選コーナーでは、サイン入りポスターや出演者全員の写真などの当選者が発表されるたびに客席から拍手が起きました。
そして、茂造デザインのTシャツやポーチといったキャラクターグッズの紹介や、平山の単独公演や辻本新喜劇の開催の告知も。最後に辻本は客席に向かって「感謝しかありません、本当に本当に本当にありがとうございます!」と挨拶し、若手座員の一発ギャグで初日公演を締めくくりました。