『NHK上方漫才コンテスト』ネタ順抽選がボケ合戦に! 優勝したら「受信料をいまの2倍払っていきたい」

関西における若手芸人の登竜門『第54回NHK上方漫才コンテスト』が、今年も5月24日(金)に開催されます。これに先駆けて本戦出場者8組が発表され、5月15日(水)にブロック分け抽選会が行われました。

提供:NHK
提供:NHK

『NHK上方漫才コンテスト』は、1971年から始まった長い歴史を誇るお笑い賞レースで、古くはオール阪神・巨人、近年ではフットボールアワーやかまいたち、アインシュタインらが受賞してきました。出場資格は結成10年未満。“上方漫才”と銘打つ賞ながら、コントやピン芸まで広く門戸を開いており、昨年はよしもと漫才劇場を拠点に活動するスナフキンズがコントで優勝しています。

ネタ順抽選は全員ボケまくりのカオス状態!

今年の本戦に出場を決めたのは、ラビットラ(渡邊瞬、松本直也)、フースーヤ(田中ショータイム、谷口理)、たくろう(赤木裕、きむらバンド)、くわがた心、マーメイド(田村境祐、テクニック。)、THIS IS パン(岡下雅典、吉田結衣)、シモリュウ(シモタ、前田龍二)、清川雄司の8組です。

ネタ順を決める抽選は、誰一人としてふつうにクジを引かないカオス状態に。

50音順で1番手となった清川が、無言のまま猛スピードでAブロックの2番を引き当てると、周囲から「早い早い!」と総ツッコミが。続くくわがたはAブロックの1番を引いてしまい、会場は「よっしゃー!」という歓声に包まれます。

トップバッターになるかもしれない──そんな緊張感から解放された面々は、クジを引くたびボケまくり! THIS IS パン・岡下が上着を脱いで抽選箱に突っ込めば、マーメイドは仕込んでいた自作クジで「1等ハワイ当たりました!」と叫ぶなど、みんなやりたい放題です。

全組の抽選が終わり、組み合わせはAブロックがくわがた、清川、ラビットラ、フースーヤ、Bブロックがたくろう、THIS IS パン、マーメイド、シモリュウという順番に決定しました。

田中ショータイム、なぜか『桜』を熱唱

続いて、各組が本戦への意気込みや優勝したらやりたいことを語りました。

【くわがた心】
開口一番、「松竹芸能です!」と自己紹介して笑いを誘ったくわがた。「松竹芸能としても久しぶりの決勝進出ということで、すごく頑張りたい気持ちと、すごい吉本さんだなーってう気持ちでいっぱい」と孤軍奮闘をアピールし、「負けずに頑張りたいなと、心のそこーから! そこーから!  思います!」と宣言します。

本戦でやるのは「かわいらしさが存分に出たネタ」と自信をのぞかせたくわがた。優勝のあかつきには「NHKの朝ドラに出たい。ぜひヒロインでお願いします」とぶち上げました。

【清川雄司】
くじ引きを“超高速”で終えた清川は、抱負を聞かれても「頑張ります。よろしくお願いします」のみで終了。周囲から省エネぶりをイジられます。本戦のネタは「いちばん好きなネタを選んだ」、優勝したら「城崎温泉に行きたい」など、どこまでも無欲かつ淡白なコメントに、「シブすぎる」「急いでんの?」とさまざまなツッコミが飛び交っていました。

【ラビットラ】
渡邉は「われわれはラストイヤー。これが最後なので頑張っていきたい」と本戦への思いを語ります。一昨年、マンションを購入したそうで、「ローンを絶対に返したい」と切実な事情もチラリ。松本は「大人〜!」「リアルや〜!」と合いの手で盛り上げます。

本戦に照準を合わせてネタづくりに励んできたとのことで、だからこそ、「絶対に結果を出したい」「楽しくやれるように」と早くも本気モード。優勝を勝ち取り、「チャンピオンに恥じないネタをどんどんやっていく」と目標を掲げました。

【フースーヤ】
昨年同様、今年も抽選会から暴れ回ったフースーヤ。緊張のあまり、「言ったらいけないことを言いそう」と言い出した谷口は、「チンチン電車!」とギリギリセーフなひとことで笑わせます。ショータイムは河口恭吾『桜』を切々と歌い上げるボケで席巻、最後は「よろしくお願いしまーす!」と声を合わせました。

その後も2人はふざけまくりで、アニメ『ぜんまいざむらい』が大好きだという谷口は「それをもとに(本戦の)ネタを作った」と豪語。ショータイムは質問のたびに熱唱タイムに突入する一方で、優勝したら「メンズエステに行きたいです」と自分へのご褒美を明かしていました。

優勝したら「タバコを一括払いで買いたい」

【たくろう】
「NHKさんがすごく好きでよく見る」と“NHK愛”を表明したのは赤木。世界遺産にまつわる番組が好きで、「当日は僕らを世界遺産と思っていていただければ」と煙に巻く発言も。ちなみに赤木は、優勝の際には「受信料をいまの2倍払っていきたい」とNHKへの“恩返し”も誓っていました。

【THIS IS パン】
冒頭から、得意のモノマネでビートたけしになりきってみせた岡下。自分たちの芸歴がいちばん上だと思っていたようですが、「ぶっちぎりで、いちばんの方(ラビットラ)がいたのでやりやすい」と安心した表情も見せます。

その後もNHKの番組に絡めたおもしろコメントをひねり出そうとする岡下に、「最近、ずっと調子悪いんです」と冷静なツッコミを入れる吉田。「でも、今日のみんなの感じ見てたら、全然大丈夫そうなんで頑張ります」とクールに言い放ちます。

優勝したらやりたいことについては、「(Eテレのアニメ)『おじゃる丸』の主題歌を歌ってる北島三郎さんに王将でおごりたい」(岡下)、「(東京・渋谷の)ヨシモト∞ホールを東京のNHKさんにちょっとだけ近づける」(吉田)と答えました。

【マーメイド】
昨年は、本戦に出場したものの審査員から1票も獲得できず敗退した2人。ショックを受けて、何か変えないと、と思ったテクニック。は「サーフィンを始めた」そうで、田村は「お笑いも波に乗っていきたい」とキレイにまとめます。

昨年は、トップバッターで“猫砂(猫のトイレ用砂)でトイレをする”というネタを選んだことを反省してか、今年は「過度な下ネタや差別、誹謗中傷を入れないように細心の注意を払う」と誓った2人。テクニック。はおカネがなさすぎて「タバコをリボ払いで吸っている」惨状を明かし、優勝をつかんで「なんとか一括で買えるように」と夢を語っていました。

【シモリュウ】
「正直、ここしかない。ホンマにわれわれは弾みをつけないといけない。一生懸命、お互い死力を尽くして戦いましょう!」とライバルたちに宣戦布告したシモタ。前田はエンセン井上のモノマネなども交えつつ、「本番は本気でやります」と気合を入れました。

『第54回NHK上方漫才コンテスト』本戦の模様は、NHK総合(関西)で5月24日(金)19:30から生放送。司会はおなじみの千原兄弟(千原ジュニア、千原せいじ)と佐々木久美(日向坂46)、審査員にはトミーズ雅、ハイヒール・リンゴらに加え、新たにギャロップ・林健や漫画家の東村アキコ氏が加わります。

本戦の前日5月23日(木)23:00からは、「第54回NHK上方漫才コンテスト前夜祭」(NHK総合・関西)も放送されます。

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