ノンスタ石田が思わず「生意気なくらいうまかった」…東大×吉本コラボで学生たちが漫才お披露目ライブ!

NON STYLE・石田明が講師を務めた「漫才ワークショップ」に参加した東大生コンビ6組が、9月11日(水)に東京・ヨシモト∞ドームⅠでお披露目ライブを開催しました。このライブは吉本興業と東京大学がコラボした「笑う東大、学ぶ吉本プロジェクト」の一環で、約1週間前に石田の手ほどきで初めて自分たちで漫才をつくった学生が、さらにステージ上でブラッシュアップしたネタを披露する「ライブ編」を実施するという、これまでとはひと味違う初めての試みです。果たして東大生たちの成長は……!?

出典: FANY マガジン
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3つの賞でモチベーションアップ!

9月2日(月)に開催されたワークショップには、東大の学部生・院生あわせて12人が参加。漫才の体験を通じてコミュニケーションに関する新しい知見を得てもらうことを目的に、まずはオリジナルの漫才づくりに挑戦しました。

それから約1週間、ついに本番のステージの日がやってきました。漫才づくりのワークショップに続いて、この日もMCを務めるシシガシラ(浜中英昌、脇田)の2人が、さっそく講師である石田と、スペシャルゲストとしてガクテンソク・奥田修二を呼び込みます。

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登場するなり、照明を受けて輝く脇田の頭をしげしげと眺めながら、「……ドーム映えしますねぇ!」と感心したように褒める石田にお客さんは爆笑。また、今回が初参加となる奥田は、相方であるよじょうが今回、呼ばれていない理由を聞かれると「(家が)遠いからです」と即答して、こちらも笑いを誘っていました。

今回は学生たちがネタを披露するだけではなく、観客がそれぞれのネタを10点満点で採点する「客票優勝者」と「石田賞」「奥田賞」が用意され、出場者のモチベーションもますます上がります!

石田&奥田が東大生たちの急成長を絶賛!

トップバッターを務めたのは、ライブ前は週に3回会って練習したという「ブルーハワイ」。大きな声で元気よく登場し、“旅行”をテーマにした漫才を繰り広げたブルーハワイに、石田は「前回はしゃべくり(漫才)やったけど、今回は同じネタをコント仕立てに変えてきて、『1週間でここまでうまくなるんや』って思った」と驚きの声を上げます。

出典: FANY マガジン
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続いての登場は「来歴マガジン」。白シャツに黒のパンツというおそろいの衣装で登場し、“ハリウッド映画を観ると欧米の生活に憧れる”というテーマから話を広げていく漫才に、「テーマ選びが二段階右折してて面白い」(奥田)、「並の若手よりオチがうまかった」(石田)と2人の評価も上々です。

出典: FANY マガジン
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3組目に登場したのは、「パイナップル丸呑み坊や」。破壊神の養成学校を設立することが夢だという不思議なテーマでどんどん進行していく漫才に、「パワーワードも多いし、ツッコミのバリエーションも豊富で見事。なんかもう……生意気でしたね(笑)。生意気なくらいうまかった」(石田)、「堂々としてて、出てきた瞬間から『あ〜、あっちの子がヘンなんやろうな』ってわかるのもいい」(奥田)と、2人とも大絶賛でした。

出典: FANY マガジン
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ガクテンソク・奥田「えらい達者に…!」

4組目は白シャツに黒のスーツで衣装を揃えた「しらかば」。会社の上司とのエレベータートーク(エレベーターに乗っている短い時間で、自分の言いたいことをわかりやすく伝える会話術)をテーマに、エレベーターでの一幕をさまざまなパターンで見せる漫才を披露すると、「テーマがいいですね〜」(奥田)、「前回のアドバイスを踏まえて修正してウケてたし、前より動きも激しくなって、格段によくなってた」(石田)と感心しきりです。

出典: FANY マガジン
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続いては「重大インシデント」。メガネショップの客と店員の軽妙なやりとりに、会場から常にクスクス笑いが起こります。奥田が「ボケに偏差値が見えてていいですね」と評すと、石田も「ネタ見せのときは全ボケ間違えて、ぜんぶ言い直してたけど、今回はよかったね」とニッコリ。

そして、トリを務めたのは「なべしん」。後ろ向きで登場して、漫才の締めの言葉としてよく使われる「もういいよ」から始まり、そこからすべてを逆に構成したテクニカルな漫才を披露するなべしんに、奥田が「ツッコミが心地いい。言ってほしいことを言ってくれるな、って。『えらい達者に……!』って思って見てました」と感心したように話すと、石田も「そうそう。ボケだけでも面白いこと言えてるのに、さらにツッコミまで面白かった」と同意します。前回と比べて、いちばん原型がなかったなべしんの漫才、聞けば前回と今回でネタの作成者を変えたんだそう。

出典: FANY マガジン
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同点で2組が優勝!

すべてのネタ披露が終わったところで、いよいよ各賞の発表です。奥田賞は「なべしん」、石田賞は「パイナップル丸呑み坊や」、そして客票優勝者はなんと、「なべしん」と「パイナップル丸呑み坊や」がどちらも337点と同点で、2組とも優勝となるドラマチックな結果に!

出典: FANY マガジン
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ライブ終了後、初の試みとなったライブ編について石田は「なによりも、自分たちがつくった“正解がないもの”に点数をつけられるというのは、いい経験になったんじゃないかなと思います。僕も勉強になったし、すごく相乗効果のあるイベントやな」と振り返ります。

奥田も「今回、舞台でお客さんとコミュニケーションを取るというだいぶ“奥のほう”のコミュニケーションをやったと思うので、今後、“手前”のコミュニケーションが楽になると思う」と、今後の人生に活かされる経験になったのではと話します。

シシガシラの2人も「1週間でめちゃめちゃ変わってたので、ここまで成長できたんだとびっくり」(浜中)、「この1週間、お客さんの気持ちを想像したんだなと感じる成長を遂げていたと思います」(脇田)と、東大生の漫才の急成長ぶりに驚きを見せていました。

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スベることで人間に厚みが出る!?

一方、同点優勝を果たした「なべしん」と「パイナップル丸呑み坊や」の2組は、お披露目ライブをこう振り返ります。

「ふだん、内輪ノリで面白いと思ってたんですけど、そうじゃないお客さんを笑わせることの難しさを感じました」(パイナップル丸呑み坊や・小河潤生さん)

「芸人の方がよく言われている“ウケたときの快感”を、少しだけかもしれないけど感じることができました」(パイナップル丸呑み坊や・角田阿聖さん)

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「お互い探り探りでネタをつくる過程が楽しかったです。いい経験になりました」(なべしん・滿留直政さん)

「僕はふだん、あまり人前に立つようなタイプではなくて、今回、勇気を出して応募してみたんですけど、人間的にも成長できたかなと思います」(なべしん・生沢啓勝さん)

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今後、お笑い芸人になりたいと思うかという質問には、「いま4年生で就職先も決まっている状況なんですけど、M-1にもエントリーしてたりするので、もう少し考え直したいなという気持ちはあります」と明かす小河さん。すると相方の角田さんも「僕はまだ就活してなくて、相方に『就職を蹴ってくれ』ってお願いしてるので、またやりたいです」と意欲を見せます。

すると、なべしんの滿留さんが「僕は4年生の相方と同い年なんですけど、浪人して留年もしてるからまだ2年生で、時間があるので、芸人もありかなと思っている」と発言すると、石田から「逆にないやろ! 時間(笑)」とツッコまれ、笑いを誘っていました。

出典: FANY マガジン
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最後に石田が学生たちにエールを送ります。

「この先、仕事をしていくなかでプレゼンすることもあると思うんですけど、プレゼンはあとから結果が出るけど、漫才は瞬間で結果が出続ける。こんなにすぐ結果が出ることってそうないと思う。重ねていくことで、もっと快感も得られると思うし、逆にもっと緊張もすると思う。今日は『これぞライブ』というものが学べたと思います」

そして、「あと、スベることも大事。スベることで人間に厚みが出るんです!」と持論を主張し、笑いとともにイベントは幕を下ろしました。

【笑う東大、学ぶ吉本プロジェクト】
東京大学の学生たちが新たな文化や価値観に触れることで、新しいアイデアや発想を生み出す力を身につけることを目的にした取り組みで、2021年3月にスタート。これまでも芸人と学生がコラボした、さまざまな企画が実施されてきました。

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