吉本興業所属の人気イラストレーター・すぐる画伯が、親子向けのワークショップ「AP WORKSHOP 2024 『親子で描く、ほのぼのイラスト教室』」を12月14日(土)に都内で開催しました。貸し会議室・レンタルスペースの「ミーティングスペースAP」が主催するイベントで、今回は9組22人の親子が参加。レクチャーを受ける子どもたちの表情は真剣そのもので、ワークショップが終わるころには、すぐる画伯をおびやかすほどの上達ぶりを見せました。
「僕もそんなに絵が得意じゃなかった」
まずは、すぐる画伯が自己紹介。実は芸人を目指して吉本興業に入ったこと、「君、絵がヘンだね」というひと言がイラストレーターへの道を開いたことなどを語りました。そしておイモがバイクをふかす「ふかしイモ」や、わざわざボーダー柄の服を着てしまう「ボーダーしまうま」といった代表作を紹介すると、会場からはクスクスと笑い声が漏れました。
さらにすぐる画伯は「恥ずかしいけど見せるね」と言いながら、イラストを描き始めたころの作品をスクリーンに写すと、その隣に、同じテーマを最近リメイクしたというイラストを並べます。せっかくお腹に袋があるのに、子どもをバギーに乗せてしまうというカンガルー親子を描いたイラストは、リメイク作品のほうが圧倒的にすぐる画伯らしい愛らしさがあり、子どもたちもその違いに驚きの表情を見せました。
すぐる画伯は、イラストにおける“コツ”の大切さを説くと、「僕もそんなに絵が得意じゃなかったんです。でも、かわいい絵はちょっとしたコツで描けるようになります」と参加者たちに呼びかけました。
「手足は短いほうがかわいい」
すぐる画伯のイラストはシンプルな点と線の組み合わせで、愛らしいキャラクターを描いていくのが特徴です。「手足は短いほうがかわいい」「まずは鼻と口を描いてから目の位置を決めると、かわいいバランスが定まる」などのコツを伝授しながら、実際に、それをスクリーンで実践すると、会場から「おぉ……」とどよめきが起こりました。
さらに「大前提として、絵に正解はありません」と、それぞれの個性を最大限に尊重しながら、それを少しずつ“アップデート”する具体的なコツを次々とレクチャーしていきます。
作品テーマは子どもたちからも募り、“猫”や“モルモット”などのかわいい動物や、どう猛な“ライオン”、描き方に迷う“恐竜”、実際には顔がない“花”まで、さまざまなイラストに挑戦。それぞれの特徴を捉えながら描くコツを伝授しました。
そのコツどおりに実践してみると、本当にかわいく上手に仕上がっていくから不思議。すぐる画伯は各テーブルを回り、まだ小さなお子さんも上手にイラストを描き上げているのを見て、「めっちゃ上手!」と目を丸くしました。
少し早いクリスマスプレゼントも!
こうして終始、和やかな雰囲気で行われたイラストワークショップは、予定時間をオーバーするほどの盛り上がりをみせて終了。最後は、すぐる画伯が各テーブルを回り、ちょっと早いクリスマスプレゼントにと用意した、オリジナルキャラクターのステッカーを子どもたち全員にプレゼント。さらに参加者たちの絵にサインを入れて、一緒に記念撮影をするなどサービスも盛りだくさんとなりました。
ワークショップ終了後は、手書きイラストを取り込んで動かすソフトを使って、参加者が描いたキャラクターが命を吹き込まれたように、会場のスクリーンで自由に動きまわる様子を楽しみました。
参加者した子どもたちは、「かわいいイラストが本当に描けるようになってうれしかった」「教えてもらいながら描くのが楽しかった」と笑顔。
お父さん、お母さんからも「(すぐる画伯の)話が上手でわかりやすかった」「真面目な絵画教室とは違って、かわいいイラストを教えてもらえるのがよかった」といった感想が上がりました。
イベントを終えたすぐる画伯は、楽しそうにこう語っていました。
「めっちゃ楽しかったです! みんな、すぐる画伯の絵になっていったのが面白かったし、喜んでくれているのが伝わってきたので嬉しかったですね。動物の知識とかだと、僕を越えてくる子もいるので勉強になりました。親御さんたちから『子どもと波長が合いますね』と言われることもあって、僕もお子さんたちとのワークショップはすごく楽しいので、ぜひまたやりたいですね」
次回のワークショップは、2025年1月11日11:30から書家・山内美鳳が講師を務める「親子で楽しむ書道アートの世界」がミーティングスペースAP渋谷道玄坂で開催されます。
詳しくはこちらから。
すぐる画伯も登場した「AP WORKSHOP」イベントページはこちらから。
【すぐる画伯】
1992年 神奈川県横浜市出身。
中央大学理工学部を卒業後、横浜市役所で1年間の公務員職を経てNSCへ入学(東京22期)。2年ほど芸人活動を経験した後、現在はイラストレーターとして書籍の装画や企業のパッケージ、キャラクターデザインやグッズ制作などを手掛けている。毎日Instagramに1コマ漫画を投稿しているほか、コロナ禍をきっかけに開催しているオンライン似顔絵イベントではのべ4000名以上が参加している。
著者に『1秒できゅんとする!ほのぼのザわーるど』(宝島社)、『1日1ページで癒される 366日、やぁねこといっしょ』(ヨシモトブックス)がある。