『さんまのまんま』で注目の結成3年目「ぺ」って!? 「井上真央さんも僕らのネタに圧倒されていましたね…」

正月恒例の特別番組『さんまのまんま 40周年も笑顔のまんまSP』(フジテレビ系、1月2日放送)の名物企画といえば、今田耕司の「おすすめ芸人コーナー」。今年は、大阪・よしもと漫才劇場(マンゲキ)を拠点に活動する結成3年目のぺ(カク、カタヤマヨシオ)が登場。インパクトのあるスペースポリスのネタや、特技のサンバも披露をして、女優・井上真央さんに見事にハマって「井上真央賞」に輝きました。大緊張したという番組収録の様子や“お笑い怪獣”明石家さんまと対面した感想など、ここからスターダムを駆け上るかもしれない2人に、いろいろな話を聞いてきました。

出典: FANY マガジン
左からカク、カタヤマヨシオ 出典: FANY マガジン

思い出したように「すごかったな、あれ…」

――今田さんがおすすめ芸人に2人を選んだ要因はなんだったんでしょう?

カク きかっけは、マンゲキで9月に開催された「大阪芸人掘り出しライブ12~今田耕司さん、大阪にはまだまだおもしろい芸人がいます!~」です。今田さんは大御所とは思えないほどの腰の低さで、めっちゃ優しくて。しかも、僕のお父さんも「コウジ」っていうんですけど、雰囲気や服装なども今田さんにすごく似ていて。

だから、カタヤマはライブ中、今田さんのことを僕のお父さんやと思って話かけていたんで、ふだんめっちゃボケる感じでもないのに、そのときはすごくボケることができて。それが、ぜったい要因です。

カタヤマ 何も緊張しなかったですね。

カク もう今田さんのこと、僕らのお父さんやと思っています。

出典: FANY マガジン
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――初めて会った明石家さんまさんはどうでしたか?

カク しょうもないことをしても、めっちゃ笑ってくれたので優しいんだって思いました。

――収録現場ではネタもしっかりウケてたんですか?

カク&カタヤマ ……うーん。

カク スペースポリスのネタをしたんですが、みんな驚きで「わぁぁ」って感じでした。スベったという感じはないんですが……。

カタヤマ 僕らのネタに圧倒されていましたね。井上真央さんなんて、ひとつも笑ってなかったもんな。

カク 笑ってなかったけど、「おもしろくないから笑わないのじゃなくて、圧倒されて笑えませんでした」と言われました。勢いがスゴすぎたみたいで。そのおかげで、「井上真央賞」にも選んでもらえました。平場ではサンバを踊りまして。

カタヤマ 僕が大学時代に社交ダンスをやっていたので、それを披露して。正直、披露できるレベルではないんですが、勢いだけで。そのときも井上真央さんは笑ってなかったんですけど、僕らの出番が終わって、2組ぐらい経ったときに、思い出したように「すごかったな、あれ……」って言ってくれて。

カク 4組の芸人が出ていたんですが、3組目くらいでまた僕らのことを思い出してくれて、ノープランであそこまでやるのすごいなと思ってくれたらしく、度胸がすごいというので選ばれました。

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――番組きっかけで活躍の場が広がるかもしれないですね。ぺ、というコンビ名もインパクトがありますし。

カク コンビ名は一文字の名前がいいなと思っていたので。

カタヤマ 僕はトイレットロールとかを案で出していましたね。

カク 出してた! コイツ、センスねぇなーと思っていましたね。トイレットロールの何がいいねん。

――ちなみに、ぺというコンビ名のいいところは?

カク 覚えてもらいやすいというのはありますね。でも、エゴサーチがまったくできないという難点もありますね。まぁ、でも僕らが売れたときに、イヤなコメントを見なくて済むというプラス面もありますね。

大事なときにやるネタ

――2024年はほかにテレビ出演もありましたが、振り返ってみてどうですか?

カタヤマ 初めて全国ネットに出してもらって。『ネタパレ』(フジテレビ系)で僕らのネタを見た方が『有吉の壁』(日本テレビ系)に呼んでくださって。

カク キャラではなく、意外とネタを見てもらえているんだと思いました。でも、テレビで披露しているスペースポリスのネタって、NSC(吉本総合芸能学院)に通っていた最後らへんに作ったやつで、ずっとやっていますね。

カタヤマ 内容がひとつもブラッシュアップされていないんです。ふつうはちょっと変えていったりすると思うんですけど。

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カタ 3年経つんですが、ひとつも変わらず、パフォーマンスだけ上がっている感じで。先輩とかにも、また同じネタをしていると言われるのですが、意外と劇場ではやっていなくて、テレビやキングオブコントの予選など、大事なときにやるネタですね。

――ふだんのネタ作りは、どんなふうにしているんですか?

カク 気持ちは6対4で作りたいんですが、実際は10対0ですね。富山出身のカタヤマは東京の大学に行っていたのに、漫才がやりたくて大阪に来たんです。NSCのとき、彼が書いた漫才の台本を見せてもらったら、マヂカルラブリーさんが『M-1グランプリ』で優勝したフレンチレストランのネタをほぼパクったやるを持って来て。で、「もうネタは書かなくていいよ」と。

カタヤマ で、僕は「ありがとう、ラクになったわ」って言って……。2~3週間かけてネタを書いてみたんですけど、こんなに思いつかないものかとしんどくなって。

カク ふつう、自分で漫才のネタを書いてみて「イケる」と思ったら大阪に来ると思うんですけどね。気持ちが先走りしちゃったんでしょうね。 

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劇場で認められている感じが全然しない

――NSC卒業後の芸人人生は、わりと順調な感じですか?

カク 順調とは言われるんですが、劇場内のバトルで負けたりして、バーンと落とされることもあります。いい具合にムチを打たれている感じで、もっと上手くいけばいいのにと思うこともありますね。

劇場でお客さんや作家さんに評価してもらうには、自分たちがやりたいことと違うことをしないといけないのかと悩むこともあって、それはイヤですね。

カタヤマ 僕らのネタは台本に起こすと、緻密なネタではないのでね。

カク 0か100なので、ウケなかったら劇場のバトルで最下位にもなりますし。

カタヤマ だから劇場内での手ごたえは、まだないかもしれないですね。認められている感がまだないです。

――将来の目標などはありますか?

カク 僕は悩んでいるところで……。タレント的な芸人になるのか、賞レースで結果を出すことを目指すのか。結局はネタかな、というところに落ち着いているんですが。どうしたらいいんでしょうねぇ?

カタヤマ 僕は、『FNS歌謡祭』で歌を歌えるぐらいの人気者になりたいです。そのためには、タレント性もネタの強さも必要かなと思うので。僕は性格的にすぐ満足してしまうタイプなので、NSC卒業したぐらいにはもうこの目標を決めました。じゃないと、芸能人に会えた!って、そんな小さいところで満足してしまいそうなので。

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――2025年はいい幕開けになったと思いますが、この1年はどんな年にしたいですか?

カタヤマ 僕は「ヨシオのスタイルを見つけよう」ですね。コンビとしては、ネタをがんばるのが目標。相方が書いたネタで、僕は最高のパフォーマンスをする。でも、ネタでなく、平場だとまず僕が注目されるかなと思うのですが、僕はおもしろいと言われる自分の見た目を、まだ受け入れられてなくて。いままでは、ふつうの大学生みたいと思っていたし、芸人のみんなに顔を注目されても、どう笑いを取ればいいのかまだまだわからへん。

カク いまの見た目になってもう3年くらい経つけど、まだ受け入れてない?

カタヤマ ない。でも、顔に関してコメントするような打席がバンバン来るので、2025年はまず自分の見た目を受け入れることにする。

カク 僕は、自分がやりたいことを諦めないでいようと。僕はけっこう気にしいで、まわりの目や評価を気にして、やりたいことはこっちなのに、相手に寄せることもあるので、それをやめます。ネタも、NSC時代に自分がおもしろいと思ったものをずっとやり続けているので、まわりを気にしていないときのほうが評価してもらっている気もするし。

先輩におもしろいと思われたいという気持ちも1回なくして、2025年は自分がおもしろいことをしようと思います!

出典: FANY マガジン
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