ガクテンソク奥田の初エッセイ集は“しゃべりすぎ”!? 銀シャリ橋本は「でも、ちょっとエモかったりもします」

ガクテンソク・奥田修二による初エッセイ集『何者かになりたくて』(ヨシモトブックス)が、2月14日(金)に発売されました。発売翌日には東京・芳林堂書店高田馬場店で、銀シャリ・橋本直をゲストに迎えてトークショー&サイン会を開催。会場に詰め掛けたファンたちを前に、この本に込めた思いなどについて熱く語りました。

出典: FANY マガジン
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「何者か」になりたかった“あのころ”

本書は、「笑って泣ける」「映画を観ているような臨場感」と話題になった奥田のnoteの連載を書籍化したもの。2021年から執筆した記事を加筆・修正、さらに書き下ろし&語り下ろしを収録した読み応えたっぷりの1冊です。

イベント前の囲み取材で奥田は、本のタイトルについて、編集者からの提案だったと語りました。

「『THE SECOND~漫才トーナメント~2024』で優勝したときに『何者かにはなれましたが、漫才はやめません』と言ったんですけど、そこから『何者』というキーワードを持ってきてくださったんだと思います。読んだあと、“奥田ってずっと何者かになりたかったんだな”という印象を持ってくださったのかもしれないですね」

出典: FANY マガジン
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そして、本の内容についてこう紹介します。

「まだ大阪で暮らしているときに書いていた日記的な部分があったり、本当に何にもない1日を無理やり文章化しているだけの日もあったり、上京したときのことや、40歳のリアルな生活も書かれています。あとは、『M-1グランプリ』に挑戦していた15年のなかで、心で思っていて口にしない“脳内でしゃべっている言葉”みたいなものも書かれていますね」

赤裸々な思いがまとめられていることもあって、知り合いにはあまり読まれたくないそう。そんななかでも、読んでほしい人にピース・又吉直樹の名前を挙げ、「又吉さんの楽屋にそっと置いてみて、たまに覗いて(本の)角度が変わっていたら、“ちょっと読んだかも!”と思える。そういったイタズラはしてみたいかなと思います」と記者を笑わせました。

「“大人になった奥田さん”って感じ」

そして、奥田とかつてルームシェアをしていた先輩芸人の銀シャリ・橋本を迎えたトークショーがスタート。すでに本を読んだという橋本は、奥田が迷って壁にぶつかっている時期の日記について、のちに『THE SECOND2024』で優勝することを知っているからこそ「いま、読み返すとめっちゃオモロい」と断言します。

この本について“言葉数が異常に多い”と語る奥田に、橋本は「ちょっとうるさかったです。僕がうるさいって言うんですから、相当うるさいってことですからね」と笑わせつつ、こう続けました。

「でも、ちょっとエモかったりもします。感慨深いというか……。読んだ感想としては、あまり取り繕ってない感じがしましたね。弱いところも見せてくれる“大人になった奥田さん”って感じ」

出典: FANY マガジン
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そんななか、橋本が「次回作は“奥田執事”の本を」とアドバイスする一幕も。“奥田執事”とは、バラエティ番組『有吉の壁』(日本テレビ系)に奥田が出演した際、くじ引きによって組んだ、ぱーてぃーちゃん・金子きょんちぃとのユニットで披露したキャラです。

これがSNSでバズり、ショートドラマ化もされました。そんなこともあってか、“奥田執事”の小説化を希望する橋本に、奥田は「第1章『くじ引き』、第2章『小道具部屋』の2ページで終わります!」とあっさり却下していました。

「そもそも自分に期待をしていない」

その後は、お客さんからの質問コーナーも。「反省したときや落ち込んだときの切り替え方」について問われた奥田は、「そもそも自分に期待をしていない」と言い切ります。

「うまくいかないことが普通で、うまくいったのが奇跡なんで。もともと『これぐらいできるだろう』の想定がないんですよ。(スタートから)『できない』になっている」

出典: FANY マガジン
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明石家さんまも似たような話をしていたそうですが、奥田は「さんま師匠は自力で(その境地に)たどり着いたからスゴい。僕はいろんな本を読んでこうなっていますから」と言いながら、こう解説しました。

「自分に対して頑張れよとは思いますけど、期待はしてないです。めっちゃ弱い時代の阪神(タイガース)を応援してる関西人やと思ってください。1回優勝したけど『じゃあ今年も』みたいなことは思ってない。暗黒の万年最下位時代も応援していたみたいな感じ」

その後、行われたサイン会は大盛況で、用意された500冊が完売。予約が殺到して“6部制”でサインすることが明かされると、橋本から「『ジョジョ』やん!」とツッコミが入っていました。

書籍概要

『何者かになりたくて』
著者:奥田修二
発売日:2025年2月14日(金)
造本:四六判ソフトカバー/224ページ
定価:1650円(税込)
発行:ヨシモトブックス
発売:ワニブックス

【書籍構成】
1章 四十路独身・奥田修二
2章 上京漫才師・奥田修二
3章 何者かになりたくて
・THE SECOND2023日記
・上京日記
・THE SECOND2024日記
4章 何者かになれなくても

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