『チュウニズム』再演にロコディ兎、ジョックロックら“中二”芸人総出演! 主催mossanの涙に祇園・木﨑も「泣きそう」!?【マンゲキ10周年Premium Live第3弾】

大阪・よしもと漫才劇場(マンゲキ)は10周年を記念して、昨年12月から毎月、過去に好評を博した企画ライブを復活する『マンゲキ10周年Premium Live』を開催しています。第3弾はmossanが主催する名物企画のリバイバル版である『チュウニズム第七幕 Re:birth 〜永久(エターナ)ル、大人達〜』! 2月27日(木)に開催された公演では、自他ともに認める“中二病”芸人たちがマンゲキに再び集まり、独特の世界観に酔いしれて満席のお客さんを喜ばせました。

出典: FANY マガジン
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“中二病”のmossanが生み出したコアなイベント

『チュウニズム』はmossanがジュリエッタ・藤本聖として活動していたおよそ8年前に始めた、寸劇とコーナーで構成された不定期のユニットイベント。メンバーは大人になってもアニメやマンガ特有の世界観を漂わせていたり、強すぎるこだわりを持っていたりする、いわゆる“中二”イズムを色濃く持つ芸人たちです。

今回、開催された『チュウニズム第七幕 Re:birth 〜永久(エターナ)ル、大人達〜』は、2021年にマンゲキで開催された『チュウニズム第七幕〜再燃(リバイバ)る、大人達〜』の主要メンバーが再集結したリバイバル公演。『チュウニズム』の開催は、節目となる第十幕になんばグランド花月(NGK)で開催された2023年4月以来、約2年ぶりです。

出演はmossan、マルセイユ・津田康平、ロングコートダディ・兎、ビスケットブラザーズ・原田泰雅、九条ジョー、祇園・木﨑太郎、20世紀・木本悠斗、カベポスター・永見大吾、cacao・浦田スターク、若葉のころ・酒井孝太、動物チーム・かんざき、そしてシークレットゲストとしてジョックロック(福本ユウショウ、ゆうじろー)。初期メンバーのみならず新たな顔ぶれも加わって、さらにバージョンアップした公演を届けました。

出典: FANY マガジン
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長編寸劇と「中二」なコーナーで会場は歓喜

前半はおなじみの寸劇から始まりました。舞台は“能力者”がいる世界。とある街で女性ばかりを狙った連続殺人事件が発生し、ついに9人目の犠牲者が出てしまいます。

連続殺人犯が残したのは、顔を隠す紙袋だけ。手がかりがほとんどないだけに、“神の声を聞く能力”を持つジャンヌ・ダルク(mossan)は「犯人は私たちと同じ、“能力者”である可能性が高そうね」と予想。ここから、数々の“能力者”たちがそれぞれの持ち味を発揮して登場します。はたして、この中に連続殺人犯はいるのか……? 

出典: FANY マガジン
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芝居の中に、初演当時の懐かしいノリやそれぞれのメンバーのネタやギャグが細かく織り込まれていて、往年のファンにも、初めて観るお客さんにもたまらない内容に。サプライズゲストのジョックロックが登場したときは、お客さんから「わー!」と歓喜の声が。寸劇といいながら、30分以上に及ぶ長編となりました。

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後半はコーナー企画。MCはマルセイユ・津田が務めます。まずはトークで今回の『チュウニズム』再演に、当時を懐かしみながら語り合うメンバーたち。

mossanが「NGKで最後に(『チュウニズム』を)開催したのが2年前で、この公演自体は4年前のリバイバル版。前回から4年が経って、気づいたらピン芸人になって、小文字で『mossan』になっていました~!」と報告すると、お客さんは拍手しながら大笑いで応えます。

MCの津田が「構成作家も“中二”の方がやっていて……」と言うとおり、構成作家の1人は『チュウニズム』初期メンバーで当時は芸人だった清友が務めていて、コーナーのタイトルも“中二”イズムを感じさせるものばかり。

出典: FANY マガジン
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「ワードメタモルフォーゼ」は、お題のワードを中二っぽく変換し、回答者が意味を答えられたらポイントを進呈するというもの。「アビリティ人狼リバース」は、寸劇でそれぞれが演じた“能力者”の設定どおりのアビリティ(能力)を発揮できる人狼ゲームで、予想以上の混乱ぶり!? ほかにも流れる映像に中二っぽくアテレコをする「次回予告アテレコ」など、メンバーたちは思う存分、中二感をぶつけていました。

出典: FANY マガジン
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そしていよいよエンディング……。突然舞台は寸劇に戻り、まさかの展開が待ち受けていました。

「マンゲキ10周年にこんな形で絡ませてもらえるとは」

公演終了後、mossan、ビスケットブラザーズ・原田、ロングコートダディ・兎、九条ジョー、祇園・木﨑、カベポスター・永見、cacao・浦田スタークが囲み会見に参加しました。

出典: FANY マガジン
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主催のmossanは、まず『マンゲキ10周年Premium Live』に『チュウニズム』が選ばれたことを感慨深そうにこう語ります。

「いま私はマンゲキ所属の芸人ではないんですけれど、10周年にまさかこのような形で絡ませていただけるとは、本当に思ってもみなかったです。ただただ、『ありがたい』という気持ち。これだけ豪華なメンバーがまた集まってくれたので、本当に感謝しかない」

感謝の気持ちを一気にこう述べたあと、感極まったのか「実はちょっと……泣きそうなんですけど」とポツリとこぼすと、メンバーは「えぇ~!?」と驚きの声を上げます。「本当にありがたい。いまはちょっと……ボケられないです」と、改めて喜びを噛み締めていました。

そんなmossanの思いに共感したのか、コメントを求められた木﨑も「僕もちょっと泣きそう……」と切り出し、全員から「何の涙なん!」とツッコまれながら、こう続けます。

「だいぶと期間が開いたわりには、お客さんが当時のままの反応で。(舞台に)立って拍手があるのは、『チュウニズム』だけなんですよ。本当に温かいお客さんだという証拠だなと思います」

さらに寸劇パートについても、「忙しいメンバーがこれだけセリフが入っているのがすごい。みんながこれにかける情熱がすごい、いいライブだなと改めて思いました」と、しみじみと振り返りました。

出典: FANY マガジン
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兎は「呼んでいただいてうれしい」としながらも、「ライブ中で言うと、木﨑さんが“人気がある”というボケをしたとき、芸人から『どこがやねん!』『人気ないやろが!』と言われていたことに、時の流れを感じたというか(笑)、そんなことになってるんや、と。それがいま、ちょっと泣きそうです。あんなに人気者だったのに……」としみじみ。

これにはmossanも「『お待たせしました、木﨑です』って、人気者のテイでやってたもんね……」と続けると、木﨑は「時は流れるのよ。しょうがないのよ」と達観した様子で語りました。

ジョックロックに「めちゃくちゃ助けられた」と高評価

ほかのメンバーにとっても、いまでも印象深いライブだったようで、それぞれが熱い思いを語りました。

ビスケットブラザーズ・原田はこう振り返ります。

「僕は『チュウニズム』に出させてもらって、劇場で覚えてもらったというのが、かなりあります。4年前より有名になっているはずなんですけど、僕が登場したときのウケ方みたいなのが、当時とビタッと一緒でした(笑)。でも、こうして変わらずやれる場所があるんだという良さもある。“帰って来る場所”として、すごく楽しかったです」

『チュウニズム』初回からのメンバー、九条ジョーは寸劇で披露した演技に手応えを感じた様子です。

「去年4月から6月までの3カ月間、SUPER EIGHTの丸山(隆平)さんや勝地涼さんと一緒にガチのお芝居をやらせていただいていたので、それによって自分の演技力がアップした状態で、この舞台を締めることができたかな、と。やっぱり全員が芸人だと演技が締まらないんですけど、1人ちゃんとした俳優がいることによって……」

こう朗々と語りますが、ほかのメンバーから「ピン芸人」ならぬ「ピン俳優」と囃し立てられ、九条が「俳優ってみんな1人やから!」と言い返すなど、ワチャワチャの大騒ぎです。

出典: FANY マガジン
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気を取り直し、九条は「自分の中の根本の部分で演技力を培わせてもらったのがこの公演だったので、それを再演できてすごくうれしかったです」と語りました。

4年前に初めて『チュウニズム』に出演し、今回の再演にも出演したカベポスター・永見は、こう振り返りました。

「『チュウニズム』というライブの存在は知っていて、SNSでも盛り上がっているのを端から見ていた感じやったんですけど、4年前に初めて出演させていただきました。『こんな感じなんや!』というのと、あと『慣れないな』という感じもあって。空気感が、友だちの友だちの家に来たような、そういう感覚もありました。そういう当時の反省もあったので、今回もう一度、呼んでいただいたのはすごくうれしかったです。でも、4年前より反省点が多くてリベンジできず……。なので、また4年後に同じ台本で呼んでいただけたら」

これにmossanは、「よかったよ!?」とすかさずフォローの声をかけていました。

本編に出演するのは今回が初めてだったcacao・浦田スタークは、「今回、初めて『チュウニズム』に入れていただいたので、めちゃ緊張しました。すごいメンバーですし、すごく光栄だなという感じでした」と語りました。

また、シークレットゲストとして登場したジョックロックについて、mossanは高評価。

「ゆうじろーの、ちょっとクサい感じもそのまま寸劇のキャラにしたので、すごく合ってたかなと思いますし、今回のキャラにもめちゃハマったので、ジョックロックでよかったなと思います。めちゃめちゃ助けられました」と語りました。

原田も「M-1以降でジョックロックを初めてみたんですけど、もうこんなに受け入れられている空気なんやと思うと、M-1ってすごいなと思いました」と、イベント中の盛り上がりを振り返っていました。


マンゲキ10周年Premium Live第3弾『チュウニズム第七幕 Re:birth 〜永久(エターナ)ル、大人達〜』の模様は3月6日(木)23:59までオンラインで見逃し視聴ができます(チケット販売は同日正午まで)。その期間の好きなタイミングでFANYIDメンバーは24時間/プレミアムメンバーは72時間、見逃し視聴をお楽しみいただけます。

FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。

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