“結成20周年”トットが全国ツアー&オンラインサロンスタート! 「M-1、年齢…変化に悩んでいたときの相席スタート山添の言葉がうれしかった」

今年、芸歴20周年を迎えるトット(桑原雅人、多田智佑)が5月の名古屋を皮切りに、全国7カ所で「トット20周年全国ツアー『PROCEED』」を開催します。さらにこの2月にはオンラインサロン「トットマネジメント部」をスタートさせ、サロン内「Totto SHOP」ではオリジナルグッズも発売。アグレッシブに活動を広げていく2人に、『M-1グランプリ』後のこと、そして今後の活動について話を聞きました!

出典: FANY マガジン
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「応援してくれるファンがまだこんなにいた!」

──2025年のトットは久しぶりの全国ツアー、オンラインサロンのスタートなど、大きな動きがたくさんありますね。

桑原 去年、すごく久しぶりに単独ライブをやったときに「待ってました」という感じで、すごく喜んでもらえたんですよね。応援してくれるファンがまだこんなにいたんだというのが嬉しかったので、ツアーをやってみようと思ったんです。

多田 もちろん全会場が楽しみですけど、特に初めて行く仙台や、毎週情報番組(岡山放送『ミルンへカモン!なんしょん?』)に出演していた岡山に久しぶりに行けるのも嬉しいですね。

桑原 久しぶりの方には、ぜひ僕らの変化を観てほしいです。今回のポスターでは歴代の衣装を着ているんですよ。こんなふうに、どんどん変わってきた姿を観てもらうのが楽しみです。

多田 芸歴20周年という節目でもあるので、メモリアル感もあります。ネタもかなり自由にやらせてもらえたらなと思います。

出典: FANY マガジン
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桑原 昨年まで、東京で重ねていた主催ライブは、全部M-1に向けた実験場みたいな感じで、ネタも全部M-1に向けたものになってました。でももうM-1が終わったので、改めていろんなことができるようになりました。だからツアーを通じて、各地でもっと僕らのことを知ってもらえたらいいなと思います。

GAG、Dr.ハインリッヒ、タモンズ、囲碁将棋…豪華ゲストも続々!

──ゲストも豪華ですね。

多田 福岡ではGAG、Dr.ハインリッヒの2組を呼んで同期の会をやらせてもらいます。ラストは東京で、東京に来てからできた新しい仲間と千秋楽を迎えられたらということでタモンズと囲碁将棋さんをお呼びして。

桑原 タモンズも囲碁将棋さんも、M-1が終わってから、自分たちで精力的に動いてきたお手本みたいな2組ですから。

多田 逆に初日はカナメストーン。吉本ではない事務所の東京の後輩がツアー初日のゲストになるってちょっと珍しいですよね。

──ここ数年、M-1に向けていろんな事務所の方とのツーマンライブなどを行ってきたことが、ツアーにも反映されているんですね。

桑原 そうですね。交友関係も、ネタの幅もめっちゃ広がりました。

出典: FANY マガジン
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多田 大阪におったときやったらこんなこと、絶対になかった。そういう意味でも、いまの僕らを観ていただける場所になると思いますね。

マネージャーとの交換日記を公開!?

──オンラインサロンはどんな経緯で始めることに?

桑原 僕ら、これまで応援してくれている方とのつながりというか、グループ感みたいなものが薄いコンビだったんですよ。どうしても照れがあって。でももう、いいかげん照れずにやっていこうじゃないかと。

YouTubeでは僕らが小競り合いしている動画にファンの方がコメントで「まあまあ」とか「いまのは多田が悪い」とか諌めてくれるようなノリがちょっとできてるんです。オンラインサロンを開設することで、そういったノリを共有して、ファンの方とより仲間になれたらなと思ってます。多田さんはいまだにようわかってないみたいですけど。

多田 そうなんですよ。コンテンツのひとつに僕とマネージャーとの交換日記があるんです。1年半くらいずっと書いてたものなんですけど、僕はまさかこれ、出すと思ってなくて。全部マネージャーにだけ伝えるつもりで書いてたんで、ちょっとモメたんです。

桑原 どこにも出さんのにマネージャーがタレントと交換日記やるわけないやろ(笑)。

多田 恥ずかしいからイヤやったんですけど、外に出すことで、自分では知らなかった面白い部分に気づくかもしれない。そう思って出すことにしました。

出典: FANY マガジン
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──では、多田さんの率直な本音が読めるわけですね。

多田 そうなんです。

桑原 僕ら、思ってることを発信するのが苦手なんです。でも、オンラインサロンというクローズな場所であれば、まだ言いやすい。だから、ファンの方との密なコミュニケーションがとれる場所にしていきたいですね。

すべてをM-1に向けて「やりきった」2024年

──少しさかのぼって、2024年までのおふたりについて聞かせてください。昨年はラストイヤーとなるM-1に向けて、精力的に動いていましたよね。

桑原 去年はネタも活動もすべてを『M-1グランプリ』に向けてました。長いネタや変わったネタがやりたくても、「いや、いまは(M-1用の)4分のネタをやろう」と思っていましたし、衣装も「M-1向きならこっちだろう」という基準で選んでいましたし。

多田 ラストイヤーだったので、優勝を目指しつつ、とにかく悔いのない1年になるように、と。

桑原 もともとは「2人でおもろいことをやっていられれば、それでいい」というのが、いちばん強かったんです。M-1にも出たいけど、そこはあまり発信しなくてもいいのかなと思ってたんですよ。でも東京に来たとき、もっと自分たちでアピールしていったほうがいいのかなと変化していった。そうしたら、まわりの人も自分たちを見る目を変えてくれたり、応援してくれたりするようになった感じはありますね。

出典: FANY マガジン
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多田 さっき言ったように2人とも恥ずかしがりなので、「あんまり言わんでもええんちゃう?」という感じやったんですよね。

桑原 だけど、いざ出し始めると、めっちゃ人間くさいというか、もうドキュメンタリーみたいな感じになっちゃって……。でも、僕らにとってはそれがよかったんかなと思います。

多田 もちろん準々決勝で終わったのは悔しくはありましたけど、終わったあとは清々しさもありました。「これで無理ならしゃあないな」くらいのものは、ちゃんと4分間の中でできたので、晴れやかな気持ちというか。

桑原 やりきった感というかね。

「33歳くらいから悩むと思うけど頑張れよ」

──ここ数年、M-1に向けてどんどんネタや活動を変化させていったおふたりですが、その過程で険悪になったことはありましたか?

桑原 めっちゃありました。小競り合いだけじゃなく、「こっからどうすんねん」というガチのケンカもありました。ネタを変えたことでウケなくなった時期もしんどかったし、大阪のときと違ってテレビの仕事がなくなった焦りもありましたし。でもその都度、まわりの人が間に入ってくれたんです。

多田 ライブでよく一緒になる大宮セブンのメンバーとかが助けてくれたんですよ。

桑原 うるとらブギーズさんだけは「ケンカの内容が高度すぎてわからん」と言ってましたけど(笑)。

多田 でも、その感じにも助けられました(笑)。

出典: FANY マガジン
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桑原 M-1向けの変化だけじゃなくて、僕らの年齢もありました。若い感じのテーマや昔のネタが、どんどんやれなくなっていったんですよね。32、3歳くらいまでは20代でつくったネタを続けられるんですけど、そこから38歳くらいまでって微妙に中途半端で、「おもろいけど、2人が熱込めてできへんな、無理してるな」みたいな感覚があったんです。

多田 年齢を重ねて心は年相応になっていっても、見た目が多少若く見えるのがネタのジャマになったりもして……。難しい年齢だなと思っていました。

桑原 そういうこともあってネタを変えていくと、お客さんが戸惑って、笑いが減ってくんですよ。でも、まわりの芸人さんは「おもろいな」と言ってくれて、確かに続けるうちにだんだんお客さんも笑ってくれるようになっていきました。

多田 あるとき、相席スタートの山添(寛)が「僕はクズ芸人として認識されるまで3年かかりました」って話してくれたんですよ。自分がどんなに面白いと思ったものでも、カタチになるまでは時間がかかると。「だから、いまはちょっと苦しいかもしれませんけど、トットさんがやっていること、僕は間違ってないと思うんですよね」と言ってくれたのがすごく嬉しかったですね。

桑原 GAGも同期ですけど、『キングオブコント』のファイナリストになったり、常に僕らの先を歩いている存在です。福井(俊太郎)が「タイミングは人によって違うけど、やり続けてる人は大丈夫、ぜったい成功し始めるから」という言葉をかけてくれました。

出典: FANY マガジン
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──大変だった時期に、まわりの言葉が支えになったんですね。

多田 それはめちゃくちゃあります。

桑原 テンダラーさんはかなり以前から、「33歳くらいから悩むと思うけど頑張れよ」とずっと声をかけてくれていたんですよ。

多田 だから今回のツアーゲストもお願いしてみたら、二つ返事でオッケーしていただけました。寄席に出続けていると、先輩がたがすごく励ましてくれるんです。去年のM-1で準決勝に進めなかった次の日、NGK(なんばグランド花月)で村上ショージ師匠に「ダメでした」と報告したら、「いろんな仕事があるけども、結局、芸人は舞台に立ってお客さんを笑かすことが第1位や。それを続けるのは非常に難しいけども頑張りなさいよ」と言っていただいて。カッコええなと思いました。

『THE SECOND』向きかもしれない…

──2025年になってすぐ、『THE SECOND』のシーズンがスタートしました。

多田 M-1が終わって『THE SECOND』が始まるまで、「こんなスパン短いか!」とは思いましたね(笑)。

桑原 M-1敗退が決まった瞬間から囲碁将棋さんとかタモンズ、金属バットとかの『THE SECOND』メンバーが「ようこそ、さあやりましょうよ」という感じで、落ち込むヒマもない。それが逆によかったんかもしれません。

出典: FANY マガジン
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──『THE SECOND』に向けて切り替えはスムーズにいったんですか?

桑原 『THE SECOND』は、ふだん寄席でやっているようなネタをそのまま使える感じなので、切り替えるというより、M-1対策をやめて通常モードに戻る感覚です。

多田 僕ら寄席出番で、その場のアドリブとかをけっこうやるんですよ。すると「もう『THE SECOND』に向けて動いてるやん」とか、まわりから言われるんです。僕自身はそんなつもりないんですけど、そう言われるってことは、『THE SECOND』ってそういう遊びというか、はみ出た部分とかをよしとしてもらえるような大会なのかなって。

桑原 これまでならシンプルに「M-1に向いてない」で終わってたはず。でも、僕らはもしかしたら『THE SECOND』向きかもしれない。そこはポジティブに捉えて、頑張りたいと思います。

公演概要

トット20周年ツアー「PROCEED」

①愛知公演
日時:5月11日(日)15:30開場/16:00開演
会場:今池ガスホール
出演:トット
ゲスト:カナメストーン
※トットーク in 名古屋(18:00開場/18:30開演)

②宮城公演
日時:5月23日(金)18:00開場/18:30開演
会場:戦災復興記念館 記念ホール
出演:トット
ゲスト:ヘンダーソン

③大阪公演
日時:6月8日(日)15:30開場/16:00開演 
会場:心斎橋PARCO14F SPACE14
出演:トット
ゲスト:テンダラー
※トットーク in 大阪(18:00開場/18:30開演)

④福岡公演
日時:6月21日(土)19:45開場/20:00開演
会場:よしもと福岡 大和証券劇場
出演:トット
ゲスト:Dr. ハインリッヒ、GAG

⑤岡山公演
日時:7月19日(土)14:00開場/14:30開演
会場:KURUNHALL
出演:トット
ゲスト:藤崎マーケット

⑥広島公演
日時:7月20日(日)16:30開場/17:00開演
会場:エディオン紙屋町ホール
出演:トット
ゲスト:インディアンス

⑦東京公演
日時:7月26日(土)18:30開場/19:00開演
会場:ルミネtheよしもと
出演:トット
ゲスト:囲碁将棋、タモンズ

【チケット料金】
・全国ツアー「PROCEED」:前売 3,500円/当日 4,000円/配信 2,000円 ※東京のみ
・「トットーク」(※愛知・大阪のみ):前売 2,300円/当日 2,500円
・通し券(「PROCEED」+「トットーク」(愛知・大阪のみ):5,800円 ※FC先行でのみ通し券を販売

【チケット販売スケジュール】
〇FANYチケット先行
受付期間:3月8日(土)11:00~3月12日(水)11:00
※クレジットカード決済のみ
※申込枚数制限:お一人様2枚まで
〇一般発売
発売日時:3月22日(土)10:00

全国ツアー:FANYチケットはこちらから。
トットーク:FANYチケットはこちらから。

オンラインサロン概要

トットマネジメント部
会費:月額1,000円(税込)
▼会員コンテンツ一覧
・トットの日常・・・プライベートや舞台裏の様子などを公開
・トット会議・・・MG(※会員) と一緒に考える会議配信
・トットの日誌・・・月曜多田・水曜桑原が毎週更新
・多田のM-1ラストイヤー日記・・・M-1ラストイヤ―の心情を公開
・チケット先行情報・・・MG会員限定チケット先行
・TOTTO SHOP・・・ここでしか買えない会員限定グッズも販売

入会はこちらから。

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