アーティストが観客の前で即興で絵を描きあげる「ライブペインティング」。そのイベント「画家 井口舞子とザ・プラン9 きょうくん&爆ノ介がライブペイントしている様子を浅越ゴエが実況してまなざしをあつめる会」が、3月22日(土)に大阪・ LAUGH & PEACE ART GALLERY OSAKAで開催されました。井口さんとザ・プラン9は昨年、同ギャラリーで開催された「ザ・プラン9presents『ザ・画廊9』」で共演した仲。“息ぴったり”のライブペインティングの模様をレポートします。

ビバルディの交響曲の調べに乗せて…
今回のイベントはそのタイトルどおり、現在、同ギャラリーで個展「まなざしをあつめる」を開催中(3月20日~31日)の画家・井口舞子さんと、ザ・プラン9のきょうくん、爆ノ介がライブペインティングを行い、その様子を浅越ゴエが実況するというものです。
開演時間の午後7時になって観客が来場すると、ギャラリー内に響き渡るビバルディの交響曲「春」の調べに乗せて、「ようこそお越しくださいました!」と浅越ゴエが登場! 自ら「浅!」「越!」「ゴエ!」のコールを仕掛けて会場の熱を上げていきます。

続いて、ライブペインターが登場。井口さんは「めっちゃ緊張してます」と言いながらも笑顔です。この日、爆ノ介は「山下完投」、きょうくんは「アートカメラマンの渡部陽一」として描画するとのこと。
なぜかプロレス技を描く爆ノ介
そして、いよいよライブペインティングがスタート! 今回、キャンバスとなるのは LAUGH & PEACE ART GALLERY OSAKAの入口付近の壁。観客全員、見やすいポジションに移動します。
まず筆を取ったのは井口さん。壁にブルーのアクリル絵の具を大胆に走らせて、たちまち鮮やかに染め上げていきます。そして「いったん代わります」と、爆ノ介ときょうくんにバトンタッチ。

その爆ノ介はピンク、きょうくんは黄色の絵の具でペインティング。爆ノ介はプロレスラーの“三角絞め”を描きますが、その様子を浅越は「井口さんが困っているかも知れない!」と熱く実況。
一方、きょうくんはギャラリー向かいの焼き肉店にインスパイアされ、脱走した牛を描きます。ここに井口さんがグリーンで描画。「みんなでワイワイしてる感じが出てきた」とワクワクした表情を見せました。

年齢を重ねると描きたくなるものがある!?
ライブペインティングが白熱するなか、爆ノ介が描いたプロレスラーに井口さんがメガネを加え、お客さんは「おぉ~!」と拍手喝采。爆ノ介が井口さんに「あんまりメガネかけて戦わへんねん!」とツッコむシーンもありました。
またギャラリーの前を偶然、通りかかった占い師・服部宝観さんが、浅越に呼び込まれて飛び入り参加。その宝観さんが描いたのは「宝」という一文字です。

これをきっかけに、爆ノ介が「いきますか?」と、観客のなかから品のあるご婦人を指名すると、彼女が描いたのは「ゴエ」という文字。2人が文字を描いた様子を浅越は「ある程度、年齢を重ねると“字”を描きたくなるんですね!?」と実況し、観客は大笑いです。

絵のタイトルは「征服者」!?
ライブペインティングもいよいよ終盤。背の高い爆ノ介は、空白が目立つ上部をペインティング。同時に井口さんが白を使って全体的に手を加えていくと、次第に井口さんの作風に変化していきます。
その様子に「白で変わるんやなぁ!」と驚きを隠せないきょうくん。浅越も「何か法則があるんでしょうか?」と、井口さんの技法に釘付けです。
ついに仕上がり直前、爆ノ介が描いたボディスラムの技をかけている人に井口さんが手を加えると、そこに浮かび上がったのは……浅越の姿! さらに、先ほどまでいなかった猫3匹が突如として浅越の胸元に姿を現して完成です。これには浅越も「猫、全然いなかったけど、いたんだ!」と驚きを隠せません。

これで、およそ1時間にわたるライブペインティングは終了!
せっかくなので、作品に名前を付けようと観客から案を募ると、「征服者」「メガネに囚われし者」などユニークなネーミングが続々と。この日のライブペイティングの感想を聞かれた井口さんは「まとめるのが大変だった」と笑いながら、「2人が入ったことで、すごく面白くなりました」と充実感にあふれた表情を見せました。
井口舞子個展「まなざしをあつめる」の詳細はこちらから。