芸人ライターの芸歴7年目、ザ・シーツの瀬尾です。
今回は、9月27日に行われた10時間にも及ぶ生配信のお笑いフェス『わちゃフェス』の裏側を、神保町よしもと漫才劇場所属芸人として、当日の裏側がどのようなものだったかをお伝えしたいと思います。
なお、以下敬称を省略させていただきます。
令和ロマンのコウテイ!完成度の高さに一同驚愕
『わちゃフェス』は各劇場のネタブロックやコーナーや様々な企画が目白押しの、10時間にも及ぶお笑いフェスです。
ネタブロックでは、目玉の一つとして各劇場の芸人が他劇場のネタを完コピする「わちゃフェス完コピネタ」というものがありました。
神保町では令和ロマンが、コウテイのネタを完コピすることに!
普段は正統派の漫才で神保町の看板を背負っている彼らが、ある意味では全く芸風の異なるコウテイのネタをコピーするということで、注目が集まっていました。
始まってみると、令和ロマンの二人がコウテイさながらの赤い学ランに身を包んだ姿に会場は大盛り上がり!
そしていざネタとなるとまさに完全コピーと言えるほどの完成度に一同驚愕!
二人が本当にコウテイに見えてきて、これには流石の一言です!
ネタを終えてくるまは「コウテイさんの漫才を演じるのは本当に難しかった。何よりコウテイさんのネタにおいて声が高いということが大事。なのに俺たちはどっちも声が低すぎる」と謙虚に語り、けむりは「俺が下田さんを演じるんですよ、そりゃ難しいですよ。でも結構うまくできた気がします」と語ってくれました。
ネタに歌に踊りに…これぞまさに「フェス」
『わちゃフェス』では3劇場対抗でのカラオケバトルなどもありました。
中でも会場を盛り上げたのは、キングオブコントでも準決勝進出を果たしたオフローズの3人!
彼らが披露したのは少年隊の『仮面舞踏会』。
どうなるものかと皆が心配そうに見守っていると、普段おとなしい印象の彼らからは想像もつかないほどのキレのあるダンスとアイドル性、そして明賀のバク転というアクロバットまで飛び出し大盛り上がり!
この日のMVPだ、とみんな口を揃えていうほどの完成度でしたが、それもそのはず。彼らは公演前からずっと練習していたのです。
その真面目さがこの日の盛り上げにつながったのだと思います。
話を聞いてみると「めちゃくちゃ緊張しましたが、楽しく踊れました。正直キングオブコントの準決勝よりも反響があります!」と笑顔で語ってくれました。
そしてグランドフィナーレは…!
今回わちゃフェスでは、10時間通しての様々な企画も行われていました。
そのうちの一つ、「10時間大喜利」は10時間かけて究極の答えを出すというもの。
神保町は「大喜利レジェンド」として名を馳せている赤嶺総理が考えることに。
お題は「わちゃフェスでボツになったコーナーとは?」
普段は大喜利を得意とする赤嶺総理も10時間で一答という難しさに頭を悩ませ「順番が不安、他の2人がどういう答えを出してくるかにもよってくる」と純粋に答えだけでないところまで思考を巡らしていました。
最後に赤嶺総理が出した答えは「メロンパンにチョコペンで理想の街を描こう」という流石の一答でした。
終えてみて話を聞いてみると「まだ終わっていないよ。この先もふと思い出して、一生答えを探し続けると思う」という飽くなき大喜利への執着心のようなものを感じさせる言葉を頂きました。
ちなみに、ボツの答えも面白いのでぜひ見てください。
そして最後の企画はオリジナルソング対決。
神保町は僭越ながら私ザ・シーツ瀬尾がリーダーとして楽曲を制作させていただきました。
他にメンバーは令和ロマン・松井、サンタモニカ(マイム、高橋)、金魚番長・古市、みっかめ・西城。
視聴者の皆さんから頂いた歌詞も盛り込み、今の素直な芸人としての葛藤や楽しさなんかを伝えることができればと曲を作りました。
どうにか皆を最後にびっくりさせたいな、と思い、歌詞の中に『神保町よしもと漫才劇場』と縦読みで読めるような仕掛けを入れさせていただきました。
我々神保町に続き漫才劇場、無限大によるオリジナルソングの演奏が披露され大盛況の中10時間位も及ぶ『わちゃフェス』は幕を閉じたのでした。
残念ながら対決には負けてしまいましたが、またどこかで披露できればとバンドメンバー一同、鼻息を荒くしております。
最後に公演を終えてみての感想をぼる塾の3人に聞いてみたところ、きりやは「楽しかったです!」と無邪気に、田辺は「若い頃、学生時代の文化祭を思い出すわ」としみじみと、あんりは「こんなにたくさんの芸人さんと絡むことなんて中々ないことだから嬉しいし楽しかったです!」と締め括ってくれました。