結成16年以上のベテラン芸人たちがトーナメント方式で激突するお笑い賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント~』。5月17日(土)に開催されたグランプリファイナル(決勝戦)で、結成18年目のツートライブ(周平魂、たかのり)が悲願の3代目王者に輝きました。直後の優勝会見で2人は、笑いを交えて王者までの道のりを振り返りました。

大会最高得点で1回戦を勝ち抜き!
「これまで毎月、単独ライブをやり続けて漫才のかたちは変わったし、いろんなチャレンジもしてきましたけど、最初から面白いと思ってる“馬鹿らしいこと”に焦点を絞って18年間、やり続けてきたことを評価してくれたのが嬉しかったです。(優勝できたのも)そこなんかな、って感じがします」
賞レースでなかなか結果が出ないまま苦節18年、『THE SECOND』3代目王者となったあとの優勝会見で周平魂は、しみじみとこう語りました。

この日の決勝戦はツートライブのほか、モンスターエンジン、マシンガンズ、はりけ~んず、囲碁将棋、吉田たち、金属バット、ザ・ぼんちの計8組が、トーナメントで熱い戦いを繰り広げました。
ツートライブは、トップバッターでモンエンと対戦。ここで過去のグランプリファイナルを通じて最高得点の295点(会場100人の観客審査員の採点)をたたき出し、278点のモンエンに勝利すると、準決勝のはりけ~んず戦では288点×275点で決勝へ。 “常連”の囲碁将棋との戦いとなった最終決戦は、287点×279点で4時間を超える激戦を制しました。
大会終了後の会見のMCは、初代王者のギャロップ(林健、毛利大亮)とフジテレビの小室瑛莉子アナウンサー。大勢の報道陣が待ち構えるなか、カメラのフラッシュを浴びながら会見場に登場したツートライブの2人は、「意味わからん!」といまだ状況が飲みこめない様子です。
「3試合とも点数が高かったら優勝なんです」と説明するギャロップ・林に、「それはわかっているんです!」とキレよく返していました。

大阪勢のエールで泣きそうになった
この日のグランプリファイナルでは、初戦のモンスターエンジン戦で大会最高得点をたたき出した際、たかのりが涙ぐむ場面がありました。周平魂自身も泣きそうになった瞬間があったそうで、そのときの気持ちをこう振り返ります。
「2本目(はりけ~んず戦)が終わって勝てたときに“2勝もできんねや!”と思っていたんですよ。そしたら、(敗戦した)モンスターエンジンさん、吉田たちさん、金属バットさんの大阪勢の方々が舞台袖に来てくれて……。その時点で泣きそうになりました」
そんな感動エピソードを語りながら、「“あとは楽しく漫才しよう!”と思ってやったら、なんのこっちゃあらへん、チャンピオンですわ!」と“ドヤ顔”になる周平魂に、毛利から「急にイキりブースト入れるなよ!」とツッコミが入りました。

結成18年、これまでいいネタができても賞レースでは結果が出ず、勝てない日々が続いたといいます。ノックアウトステージ(予選)で勝ったときに、思わず「俺らの漫才ってオモロイって思ってもらえるんですね」とこぼした真意について、たかのりがこう説明します。
「点数で評価されたときに、オレらの漫才って点数で(高い)評価してくれるんや、というところに感動して、その言葉が出ました」
一方、周平魂も今回の大会に向けた心構えをこう語りました。
「劇場の小さい場所でも、めちゃくちゃウケたのに順位は伸びず……とか、ずっとその人生やったんで、狭いところでは面白いと思ってもらえても、広いところで面白いと思ってもらえるのは難しいねんな、と腹くくりました。だから、テレビ見てる人の何人かが、毎月やってる単独ライブに来てくれたらええかな、という感覚はありましたね」

「イジられる芸風は変えない」
ツートライブはこの10年以上、劇場で毎月単独ライブを開催して腕を磨いてきました。今回の勝因について、たかのりは「M-1卒業するまでは(新ネタを)月に6、7本やって、いまは月3本やってるんですが、どういうウケ方になっても動じなくなりました。(優勝できたのは)運です。ラッキーですね」と分析しました。
最後に2人が描く「今後目指す芸人像」について、こう語りました。
「僕は甲本ヒロトさんが大好きなんですよ。中学のときから新譜が出たら買って、走って家に帰って聴いたほどです。前に、甲本さんの音楽を聴きながら街を歩いていたら、ネットで(サッカー選手の)三浦知良さんが55歳で海外サッカーチームに入ったというニュースが流れてきたんです。それを知ったときに、涙が流れたんですよ。そこで“オレは同じことをやり続けている人に心を動かされるんや”と思って。とりあえず自分が上手くいかなくても、このまま(たかのりと)2人でやり続けられたら、それでもうええわって感覚になったんですよね。なので、漫才は変わらずやり続けたいです」(周平魂)

「チャンピオンになりましたけど、僕ら芸風的にもイジられてナンボなんで、そこは消したくないです。だから後輩がイジろうが、先輩がイジろうが変わらず、それを返していくような面白いことができればいいなって思います」(たかのり)
今回の決勝メンバーを含めたライブツアー『THE SECOND ライブツアー2025~今、全盛期の漫才師達~』が、 6月7日(土)の大阪公演を皮切りに東京・福岡・北海道・石川の計5カ所で開催されます。
公演概要
THE SECOND ライブツアー2025~今、全盛期の漫才師達~
【大阪公演】
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
日時:6月7日(土)①12:00開場/13:00開演 ②15:00開場/16:00開演
出演者
①ザ・ぼんち、モンスターエンジン、囲碁将棋、ガクテンソク、タモンズ、ななまがり、吉田たち、ツートライブ、マシンガンズ、三拍子、ハンジロウ
②囲碁将棋、ガクテンソク、タナからイケダ、タモンズ、ななまがり、吉田たち、金属バット、祇園、マシンガンズ、三拍子、ハンジロウ
【東京公演】
会場:有楽町よみうりホール
日時:6月22日(日)①11:15開場/12:00開演 ②14:45開場/15:30開演
出演者
①はりけ~んず、ザ・パンチ、囲碁将棋、ガクテンソク、ラフ次元、金属バット、吉田たち、マシンガンズ、本田兄妹、アモーン、エル・カブキ
②はりけ~んず、囲碁将棋、ガクテンソク、ななまがり、金属バット、吉田たち、トット、マシンガンズ、ハンジロウ、チャーミング、ドドん
【福岡公演】
会場:よしもと福岡 大和証券劇場
日時:7月5日(土)①12:45開場/13:00開演 ②15:15開場/15:30開演 ③17:45開場/18:00開演
出演者:シャンプーハット、レイザーラモン、モンスターエンジン、囲碁将棋、ガクテンソク、金属バット、吉田たち、ツートライブ、マシンガンズ、三拍子
【札幌公演】
会場:札幌市教育文化会館 大ホール
日時:7月18日(金)17:45開場/18:30開演
出演者:囲碁将棋、ガクテンソク、ななまがり、タモンズ、金属バット、吉田たち、ヘンダーソン、ツートライブ、マシンガンズ、リニア
【石川公演】
会場:石川県小松市團十郎芸術劇場うらら 大ホール
日時:8月30日(土)①13:30開場/14:00開演 ②16:30開場/17:00開演
出演者:はりけ~んず、シャンプーハット、モンスターエンジン、囲碁将棋、ガクテンソク、タモンズ、金属バット、吉田たち、マシンガンズ、母心
<チケット情報>
チケット料金:前売 5,000円/当日 5,500円
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