金魚番長の初単独ライブツアーが千秋楽へ! 「正直、今回のネタから今年のM-1ネタが出そう」

芸歴7年目ながら輝かしい実績を残してきた若手実力派漫才コンビの金魚番長(箕輪智征、古市勇介)が、単独ライブツアー「ぐちゃぐちゃ」を開催中です。名古屋・大阪・東京という3大都市をめぐるツアーは初めてということもあって、7月19日(土)に開催される東京・ルミネtheよしもとの千秋楽に向けて気合十分! そんな2人を直撃し、今回の単独ライブにかける意気込みや、気になるM-1グランプリの話などをたっぷり聞きました。芸人カメラマン・とものかつみが撮影した2人のさまざまな表情も注目です!

出典: FANY マガジン
撮影:とものかつみ

箕輪「内容はすごく詰まっていると思います」

――ライブタイトルの『ぐちゃぐちゃ』と、それに合わせたフライヤーのビジュアルがとても特徴的ですが、どんな意味や思いが込められているんですか。

古市 僕らと、いつも入ってくれている作家さんと、マネージャーとで、どうしようと話していたときに、箕輪が「古市、なんか“ぐちゃぐちゃ”じゃないか?」って言い出したんです。僕ら自体もいつもぐちゃぐちゃして、ちゃんとしていないしって、たしかそんな感じじゃなかったっけ?

箕輪 だったと思います(笑)。なんか、記憶が定かじゃなくて……。

古市 そんな流れで、『ぐちゃぐちゃ』ならいろいろ当てはまるしって。

箕輪 で、次の週には顔に色を塗られていました。

――どんなところが“ぐちゃぐちゃ”なんでしょう?

古市 新ネタとかもあまり考えずに、パパっと案を詰め込んだりするんですよ。たとえば、エバース(佐々木隆史、町田和樹)さんとかは、流れとかがちゃんとしているじゃないですか。あまりそういうのを気にせずやっちゃうので、そういうところですね。

出典: FANY マガジン
撮影:とものかつみ

箕輪 一応、僕はタイトル合わせで、いろんなタイプの漫才を入れるようにしています。

古市 あぁ、それ知らなかったです。

(一同笑)

箕輪 主は“漫才コント”ですけど、いろいろなものを入れるようにしました。でも、これは後付けです(笑)。

古市 『ぐちゃぐちゃ』なら、グッズも作りやすそうというのもあったので、結構すぐに決まりました。

――昨年は、M-1グランプリで準決勝に進出し、敗者復活戦でも活躍して、注目度が高まりました。M-1前と後で、変化はありましたか?

古市 たしかに、お客さんはいちばん増えました。

箕輪 先日(6月7日)の名古屋公演では男性のお客さんが多くて、M-1効果なのかなと思いました。

古市 カップルとか、夫婦とかね。

箕輪 もともとは“古市の顔ファン”の女性しかいなかったんですけど、そこが全部消えた感じはあります。

古市 いや、マジでもとからいなかったよ(笑)。でも、お客さんは入ってくれるようになりましたし、声をかけてもらうことも増えました。

出典: FANY マガジン
撮影:とものかつみ

――2019年にNSC(吉本総合芸能学院)東京を卒業したときから実力が評価されていました。M-1で結果が出るまでに、もどかしさなどを感じていましたか?

古市 そうですね。M-1以外(の賞レース)はわりと調子がよかったんですけど、M-1だけは準々決勝や3回戦止まりで……。だけど、焦ったりはなかったですね。「ちょっとミスっちゃったな」くらいの感じです。

落ちたときの理由がいつも明確だったんですよ。箕輪が(ネタを)飛ばしたとか、ネタ選びを間違えたとか。ウケたのに落ちたことはなくて、絶対落ちるだろうって思えるくらいスベって落ちるので、原因がハッキリしているから、焦りとかはないんです。

箕輪 古市のドウランが白すぎたとかもありました。スネイプ先生(映画『ハリーポッター』シリーズのキャラクター)と漫才しているのかと思いました。

古市 こちらも、「そりゃ落ちるだろう」と思っていて落ちるので。

箕輪 「なるほどな」みたいな感じです(笑)。

出典: FANY マガジン
撮影:とものかつみ

――今回は注目度が高まったなかでの単独ツアーなので、目が肥えたお客さんが増えたのでは。

古市 僕は楽しみでしたね。頑張って準備したので、早くやりたかったです。オープニングや幕間のVTRも毎回ちゃんと作っているので、そういうのも見てほしい。名古屋ではネタのウケも結構よかったですね。

箕輪 3大都市でやるので、会場ごとにネタを変えたほうがいいのかなとか、めっちゃ考えています。みんな、どうしているんだろうって。でも、たしかに名古屋はめっちゃいい感じでできたので、内容はすごく詰まっていると思います。いままでの単独ライブのなかで、今回がいちばんいいかもしれないです。正直、今回の単独のネタから、今年のM-1にかけるネタが出そうな感じです。

古市 すごくあたたかかったですね。本当にあたたかくて、予定より20分くらい押しちゃいました。

面白かったら街中を駆け回ってほしい!?

――ネタ作りは箕輪さんが担当していますが、古市さんはできあがってきたネタをどう受け取っているんでしょう。

古市 (ネタを)もらったときに、箕輪的には笑ってほしいみたいなんですけど、僕は真剣に読んじゃうんです。表には出さないですけど、心の中ではいつも笑ってます。いいネタだなって思うけど、わざわざ言うこともないので。

箕輪 わざわざ言うことですよね。僕はほしいです。ネタを見て、面白かったら、街中を駆け回って「イヤッホ~イ!!」とかやってほしいです。

古市 言わない、言わないって。

箕輪 「エグい! エグい! エグい! イエェ~イ!!」って。

出典: FANY マガジン
撮影:とものかつみ

古市 たしかに、「何これ?」って思うようなネタは来たことがないです。これは申し訳ないって思うんですけど、コンビに向いているネタってあるじゃないですか。僕らの場合はあまり頭を使わないネタが向いているって、7年やってわかったんですけど、箕輪は結構いろんなネタを書いてくるんですよ。

僕らには向いていないけど、ほかのコンビがやったら面白いんだろうなっていうネタもあるので、そういう時はちょっともどかしいですね。M-1では、ちょっと難しめのネタをやってスベっちゃったんですけど、単独ライブのお客さんはみんな、僕らを知ってくれているから、いろんなネタができます。そういう良さはありますね。

――箕輪さんは、どんなふうにネタ作りをしているんですか?

箕輪 雑多というか、いろいろなネタをやりたくて、しゃべくり漫才ももちろんやりたいし、コント漫才も好きだし……。ずっと同じことをやるのが苦手なので、自分でこれをやりたいというのは決めず、「これ、いけそう」と思ったらメモをして、あとで見てどう展開するかを考えていきます。

――1人で黙々と?

箕輪 そういう時もありますし、同期にゼロカランのワキ(ユウタ)っていうめちゃめちゃストイックなヤツがいるんですけど、そいつが「劇場に泊まろう」って頻繁に誘ってくるんですよ。1週間のなかで彼女より会っているということも多いです(笑)。ワキと泊まり込んで、お互いに思い付いた設定を出し合ったりしています。

――その間、古市さんは……?

古市 えー……精いっぱい生きています。いや、考えたくないとかではなくて、最初は一緒に考えていたけど、時間をとっちゃうばかりで意味ないんです。だから、行かないですね。

箕輪 一緒に作っていたころは、何だったら古市が「何時にこのカフェ来て」とかやってくれていたんですよ。

古市 やる気はスゴいあるんです。

箕輪 それで、言われた通りにカフェに行くんですけど、(古市は)呼び出したくせに15分くらい何もしゃべらない。それで15分後に「え? 何する?」とか言ってくる。だから「じゃあ、もう1人でやるわ」って。でも、最後はちゃんと2人で仕上げます。僕はまとめるのが苦手なので、流れを整えたりを古市にやってもらっている感じですね。

出典: FANY マガジン
撮影:とものかつみ

古市「自分たちの弱点とかも早めに知れた」

――今回、最後の東京公演の会場はルミネtheよしもとです。この若さでルミネで単独をやれるのはスゴいことですね。

箕輪 大阪公演の会場であるマンゲキ(よしもと漫才劇場)も、東京の芸人はなかなか単独をやらせてもらえないって聞いたので、嬉しかったですね。(結成当初の)7年前まで、こんな会場で自分たちの単独ライブを開催できるなんて想像もしていませんでした。吉本の主戦場である2劇場でできるというのはめちゃくちゃ嬉しいです。

とくにルミネはUNDER5(UNDER5 AWARD=芸歴5年目以下の若手芸人が対象の賞レース。金魚番長は2023年に優勝)の決勝とかで思い入れのある劇場です。

古市 そういういい思い出がある場所ですし、そこを僕らだけで使えるっていうのは嬉しいですね。でも、名古屋の会場(メニコン シアターAoi)もいいところでした。新しすぎて、喫煙所がなかったことだけが……。

――同世代の若手芸人のなかでは先頭グループにいると思いますが、どう感じていますか。

古市 運が良かったっていう感じですね。NSCを首席で卒業(2019年のNSC東京の卒業ライブで優勝)して、その特典として、最初から先輩たちと同じバトルライブに出られたり、休むことなくずっとライブがあったんですよ。

箕輪 そこでめっちゃ負けた経験もして。

古市 それで「なんで負けたんだろう」っていうのをずっとやってきた。

出典: FANY マガジン
撮影:とものかつみ

――早い段階から強い先輩芸人たちと戦って、敗因の分析もできましたか。

箕輪 ナイチンゲールダンス(中野なかるてぃん、ヤス)、令和ロマン(松井ケムリ、髙比良くるま)、金魚番長という(NSC)首席3組 と先輩芸人3組が戦うライブとかあって、ランジャタイ(伊藤幸司、国崎和也)さん、錦鯉(長谷川雅紀、渡辺隆)さん、ニューヨーク(屋敷裕政、嶋佐和也)さんとか、すごいメンバーにめっちゃ負けるんですよ。ナイチンゲールダンスさん、令和ロマンさんはいい勝負をするんですけど、僕らは空気階段(水川かたまり、鈴木もぐら)さんに50対1とかで大敗して……。

古市 僕らのお客さんが4人来てたんですよ。

箕輪 そのうち3人が裏切って空気階段さんに票を入れた。めっちゃ悔しかったので、そういう経験値は積めましたね。

古市 自分たちの弱点とかも早めに知れたので、それは助かりました。

出典: FANY マガジン
撮影:とものかつみ

賞レースではやらないタイプのネタも

――ツアーは残すところ、7月19日(土)の東京公演のみですが、会場チケットは完売しています。配信チケットの購入を検討している人たちにメッセージはありますか?

古市 いや、「もう、どうすんの?」って感じですよ。

箕輪 買わずに?

古市 1500円ですからね。

箕輪 あ、1500円なんだ!? えーっ! 安い!

古市 だって、だいぶボリューミーですよ。ネタ7本やって、動画もめっちゃ撮ったし。日光まで撮りに行ったんですから。

箕輪 1500円じゃ、日光へ行けないですからね。

古市 賞レースではやらないタイプのネタもやります。

箕輪 ここだけのヤツね。で、(賞レースで)やるヤツもある。

古市 やるヤツもあるし、やらないヤツもある(笑)。結構盛りだくさんにしたので、買わないっていうのはよくわからないですね。

箕輪 空気階段さんのライブ(に行くの)をひとつやめて、こっちを買ってほしいです。

古市 なんで空気階段さんをそんなに……。

箕輪 やっぱり、まだ勝ちたいんで!

出典: FANY マガジン
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7月19日(土)に東京・ルミネtheよしもとで開催される「金魚番長単独ライブツアー『ぐちゃぐちゃ』in東京」の配信チケットはただいま発売中。見逃し配信は7月26日(土)23:59まで視聴が可能です(チケット販売は同日正午まで)。その期間の好きなタイミングでFANYIDメンバーは24時間/プレミアムメンバーは72時間、見逃し視聴をお楽しみいただけます。

FANYオンラインチケット(配信)https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/products/lumine-25071919

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