京都・よしもと祇園花月の14周年を祝う『祇園お笑い祭り!14th ANNIVERSARY~二夜連続 吉本新喜劇SP~』が7月12日(土)、13日(日)に開催されました。間寛平GM(ゼネラルマネージャー)を筆頭に、すっちー、吉田裕、辻本茂雄、川畑泰史らスター座員がそろい踏みとなった豪華公演は、大入り満員! エンディングトークでは、8月18日(月)に閉館することが決まった祇園花月の思い出もたっぷり語られました。

寛平とやなぎのレアな“乳首ドリル”に大爆笑
物語の舞台は、寛平じいさん(間寛平)がオーナーを務めるうどん屋。店を切り盛りする息子の裕(吉田裕)やバイトのすち子(すっちー)は、ある日、うどん屋の土地をめぐる汚職事件に巻き込まれます。市議会議員の辻本(辻本茂雄)を追う警察(西川忠志、小寺真理)の捜査に協力するうちに、次々と現れる潜入捜査官に翻弄され――。
冒頭、出前から帰ったすち子が登場して、アメを大盤振る舞い。さっそく、客席は大盛り上がりです。辻本議員がうどん屋に現れるシーンでは、寛平じいさんの飲み友だちで常連客のやなぎ浩二のミスに、辻本から「昨日も反省会したやろ!」と容赦なくダメ出しが……。寛平と常連客の平山昌雄を含むやりとりがエンドレスで繰り返され、寛平が「もう許してくれ!」と懇願する一幕もありました。

裕の彼女、響(咲方響)が実は辻本議員の娘だとわかるとひと悶着。すち子が実は潜入捜査官だったという展開で、裕を捜査協力させるために“乳首ドリル”が発動します。そこへ帰ってきた寛平とやなぎも参戦。なぜか乳首ドリルされることになったやなぎは、「ドリルせんのか~~い!」と弱々しく叫び、客席は大爆笑でした。
後半は、響のストーカーの野崎(野崎塁)や、建設業者の太田(太田芳伸)、浅香(浅香あき恵)、清水(清水啓之)に加え、市議会議員秘書の川畑(川畑泰史)など怪しい人物が次々と登場。ラストには辻本のアドリブも加速し、ステージは大爆笑のうちに幕となりました。

やなぎ浩二「あと15年ほど新喜劇におりたい」!?
エンディングトークで、寛平GMは「この劇場は8月18日で閉館となります。さみしいよね」としみじみ。座員からは、14年間のさまざまな思い出が語られました。
この劇場で、人気キャラ“茂造じいさん”シリーズの夜公演を続けてきた辻本は、「毎年、正月・お盆・ゴールデンウィークはずっとここにいました。芸人として育ててもらった劇場です」と振り返ります。
祇園花月の“座長週”でさまざまな挑戦をしてきた吉田は、ウケなかった苦い思い出を次々と披露。川畑と辻本から「1時間誰も笑わんこともあった」「よう座長になれたな」とツッコまれるシーンもありました。

清水は、茂造シリーズに急遽、代役で出演した日を振り返り、「40分前にセリフを覚えたばっかりだったのに、辻本さんが台本に関係ないことばかりして……」とアドリブに恨み節。辻本は「啓之のことを恩人だと思ってる」と清水のファインプレーに感謝しました。
京都出身の川畑は、「2011年に祇園花月ができたときはうれしかった」としみじみ。そして、「子どものころから憧れだった寛平さんと一緒に京都の舞台に立ったのは、実は今日が初めて」と感慨深げに語りました。
今年83歳のやなぎが、「もうしばらく新喜劇におりたいです。ほんの少し! あと15年ほどおりたいと思います!」と“生涯現役”をアピールすると、会場から大きな拍手が起こりました。

最後に寛平GMは、「新喜劇をこれからもかわいがってください」と挨拶。京都に新しい劇場ができることをみんなで願いながら、「これからも新喜劇を盛り上げていきますので、よろしくお願いします!」と締めくくりました。