“ブギの女王”笠置シヅ子が乗り移ったかのような熱演と熱唱! 『SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE』東京公演が開幕

“ブギの女王”と呼ばれた歌手・笠置シヅ子の一生を、歌と芝居と生バンドで描く舞台『SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE〜ハイヒールとつけまつげ〜』が、8月1日(金)から東京・IMMシアターで上演されています(8月11日まで)。大阪での初演から6年を経て、大きくパワーアップして戻ってきた、この舞台。開幕前日に、主演の神野美伽、共演の九条ジョー、鈴木杏樹らが作品への熱い思いや手ごたえを語りました。

出典: FANY マガジン
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「この作品が持っている“役割”があるのでは」

2019年11月に大阪で上演され、その後、東京での公演も計画されながらも、コロナ禍で実現がかなわなかった本作。強烈な歌唱力とキャラクターで激動の時代を駆け抜けたシヅ子の一生を、日本ポップス界の父・服部良一の音楽に乗せ、歌と芝居と生バンドで描きます。

ようやく東京で上演の運びとなり、神野は「人生の中でもう一度、取り組んでみたいと6年間、思い続けてきました」と感無量の様子。NHK連続テレビ小説「ブギウギ」の放送(2023年10月~2024年3月)で、笠置シヅ子に再び注目が集まってからの再演、というタイミングでもあります。

「多くの方が笠置シヅ子さんを知ってくださったあと、もう一度、この作品に取り組むというのは、とても意味のあることのように思います。このお話のなかで“使命”という言葉が何回も出てくるんですけど、やはりこの作品が持っている“役割”というものがあるんじゃないかなと、6年前には感じなかったことを感じながらやっています」

出典: FANY マガジン
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物語は、昭和23年(1948年)の有楽町の日劇のステージから始まります。人気絶頂の笠置シヅ子が、ステージで「ブギウギ時代」「ジャングル・ブギ」などをパフォーマンスすると、そのエネルギッシュな歌唱で、観客は一気に物語の世界に引き込まれます。そこから、歌の合間にシヅ子が語る身の上話、というかたちでストーリーは展開していきます。

宝塚音楽学校の受験失敗、松竹入団、上京、服部良一との出会い、そして最愛の人・吉本穎右との幸せな日々と別れ――神野は、まるでシヅ子が乗り移ったかのような熱演と熱唱で観客を魅了します。

出典: FANY マガジン
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「この夏、この座組で、全力でやれたら」

この日の囲み取材には、神野のほか、演出を手掛ける白井晃、音楽監督の小原孝、主演の神野美伽、共演の福本雄樹、九条ジョー、加藤虎ノ介、鈴木杏樹が参加しました。

 シヅ子を慕う“妹分”のお雪を演じる鈴木は、「笠置シヅ子さんのお墓参りに神野さんと一緒に行って、『応援してください』ってお願いしてきました。今回、きっと見ていただけていると思うので、心を込めてお芝居させていただけたら」とコメント。

一方、シヅ子を見出す服部良一役を演じる加藤は、今回が初参加。「白井さんの演出が楽しくて、いい意味でたくさん火をつけていただいて。この夏、この座組で、全力でやれたら」と意気込みを語ります。

シヅ子の恋人・吉本穎右と弟・八郎を演じる福本雄樹も、「笠置シヅ子さんのパワフルな曲に負けないように、神野さんを中心にみんなで盛り上げて楽しい舞台になれば」と力を込めました。

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また、シヅ子のマネージャー役の九条ジョーは、「もう本当に老若男女全員が楽しめる、大好きな、炊き込みご飯のような舞台になったなと思います。ミュージシャン、俳優さん、芸人、いろんなアベンジャーズが集まって一つのものを作り出すという、本当に素晴らしい舞台になっていますので、よろしくお願いいたします!」と元気に語りました。

そんな出演者たちについて、演出の白井が「面白い方々が多くて、いろんな意味で楽しんでおります。演出をつけていて、わかってくれているのか、いないのか、よくわからない(笑)。1回、いいところにいったと思ったら、次の日にまたもとに戻ったり…」と冗談まじりに語ると、一同は顔を見合わせながら爆笑! 座組の雰囲気の良さを伺わせました。

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アフタートーク付き公演も

ステージで繰り広げられる 「ラッパと娘」「センチメンタル・ダイナ」「東京ブギウギ」などパワフルなパフォーマンスの数々は、生バンドのダイナミックな演奏も相まって、見ていると思わず一緒に体を揺らしてしまうような楽しさに満ちあふれています。一方で、弟・八郎への思いを歌う「大空の弟」のシーンは、神野の魂の歌声に八郎が読み上げる戦地からの手紙が合わさり、思わず涙を誘われます。

最後は「買い物ブギー」「銀座カンカン娘」と、劇中には登場しなかった楽曲をライブ形式で披露。観客も一緒に手拍子でノリノリに! そしてアンコールでは「ラッパと娘」を披露し、心地よい一体感に包まれました。

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音楽監督を務める小原は、「役者とミュージシャンとセットと、すべてが一体化していて、われわれも劇の中に入り込むような気持ちになれる作品で、すごく画期的」と、この音楽劇の楽しさをアピール。

また、服部良一の眠っていた名曲「大空の弟」についても触れ、「(朝ドラの)『ブギウギ』にも登場しましたが、そのときはテレビサイズで放送されていました。今回はフルサイズでお聴かせしますし、(ストーリーのなかでも)すごく重要なポイントになっているので、ぜひ聴いていただけたら嬉しいです」と力を込めました。

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今回は、アフタートーク付きの公演も実施されています。演出の白井、鈴木、九条らに加え、國村隼、キムラ緑子、藤井隆といった豪華メンバーが登場。服部良一の孫にあたる作曲家の服部隆之も参加予定で、白井は「良一先生の書かれた曲をこういうかたちで舞台にしているというのを隆之さんに見ていただいて、どういう印象を持たれるかが楽しみだなと思います」と語りました。

【アフタートーク付き公演】
8月4日:白井晃×服部隆之
8月5日:國村隼×キムラ緑子
8月7日:鈴木杏樹×藤井隆
8月9日:福本雄樹×九条ジョー×加藤虎ノ介

公演概要

舞台『SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE』~ハイヒールとつけまつげ~
脚本:マキノノゾミ
演出:白井晃 
音楽監督:小原孝
企画・プロデュース:尾中美紀子/オフィス100%
キャスト:神野美伽
加藤虎ノ介 福本雄樹 九条ジョー 鈴木杏樹
バンド:
小原孝(音楽監督/Piano)
ASA-CHANG(Drums)
竹中俊二(Guitar)
小松悠人(Trumpet)※8月01日~07日出演
河原真彩(Trumpet)※8月08日~11日出演
宮崎佳彦(Saxophone)
西村健司(Trombone)
劇場:IMM THEATER 
(東京都文京区後楽1-3-53 東京ドームシティ内)
チケット料金:
<前売>
一般:9,800円(税込)
U-25:6,800円(税込)
ペア:18,600円(税込)
<当日>
同金:9,800円(税込)

オフィシャルホームページ:https://sizukoboogie.yoshimoto.co.jp/ 

公演日程:
8月04日(月)⑤開場 18:00/開演 18:30★
8月05日(火)⑥開場 12:30/開演 13:00 ⑦開場 17:30/開演 18:00★
8月06日(水)⑧開場 15:30/開演 16:00
8月07日(木)⑨開場 12:30/開演 13:00 ⑩開場 17:30/開演 18:00★
8月08日(金)⑪開場 15:30/開演 16:00
8月09日(土)⑫開場 12:30/開演 13:00 ⑬開場 17:30/開演 18:00★
8月10日(日)⑭開場 12:30/開演 13:00
8月11日(月)⑮開場 12:30/開演 13:00
※開場は開演の30分前
※公演時間は約130分を予定
★・・・アフタートーク付き
(公演によって出演者・内容は異なります)

FANYチケット:https://yoshimoto.funity.jp/kglist/?kw=QUEEN+OF+BOOGIE

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