大麻などの薬物の乱用防止を広く呼びかける「NOと言える勇気を!令和7年度 麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動 東京大会」(厚生労働省・東京都等主催)が、11月24日(月・振替休日)に東京都庁第一本庁舎の大会議場で開催されました。この日は、MCとしておいでやす小田、ゲストとして、ダンスボーカルグループ・OCTPATHの海帆と四谷真佑のほか、とにかく明るい安村、鬼越トマホーク(良ちゃん、金ちゃん)、天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)が登場。高校生と一緒にコントなどを通して、“薬物乱用の危険性”をわかりやすく伝えました。

「違法薬物にはどんなものがあるか知ってますか?」
イベントでは、解説に公益財団法人 麻薬・覚せい剤乱用防止センター(dapc)総務部長の河邉正和氏を迎え、「NOと言える勇気!応援隊」による薬物乱用防止セミナーが開催されました。
「応援隊」として登場したのは、安村、鬼越トマホーク、天才ピアニスト、OCTPATHの海帆と四谷、そして薬物乱用防止高校生会議参加校である東京都立上野高校の生徒たちです。さっそく芸人たちが「応援隊隊長のとにかく明るい安村です」(安村)、「キャプテンの天才ピアニストです」(ますみ)、「総裁の鬼越トマホークです」(良ちゃん)などと自己紹介を始めると、MCの小田が「誰がいちばん偉いかわからへんやん!」と大声でツッコんでいました。
ここから薬物乱用がどんなに危険なものか、鬼越、天才ピアニスト、安村がそれぞれチームに分かれ、順を追って知識を深めていきます。
最初は鬼越チームの「薬物乱用ってなぜダメなの!? 知識編」から。金ちゃんが「みなさん、違法薬物にはどんなものがあるか知ってますか?」と会場に問いかけると、手を挙げた来場者のところへ良ちゃんが向かいます。ゆっくりと歩いていくその姿を見て、思わず小田から「怖いって!」とツッコミも!?

会場と一緒に考えていく内容で、来場者の「覚醒剤!」という答えに、都立上野高校の生徒が笑顔で「正解です!」。このやりとりに小田が「そんな楽しそうに言わんでも(笑)」とツッコみ、笑いに包まれる一幕もありました。
鬼越チームから「身体にも心にも大きな悪影響がある」と薬物乱用がダメな理由を説明。最後に全員で「覚醒剤・麻薬は1回使用しただけでも乱用!」と声を合わせました。
高校生役なのにお母さんにしか見えない!?
続いては、天才ピアニストのチームが登場。テーマは「なんで薬物乱用してしまうの!? きっかけ編」です。大麻は、若者の検挙者が急増していて、昨年6,342人いた検挙者のうち、約7割にあたる4,600人が若年層でした。
薬物に手を出す主なきっかけを、コント形式で3つ紹介。ますみが都立上野高校の生徒に「大麻って興味ない? ネットで調べたら、実は体に悪くないらしいよ。だからやってみいひん?」と誘う場面を演じます。

「お母さんが勧めてるということやね」という小田に、ますみは「同級生です!」と反論。相方の竹内が「見る側の工夫が必要です」と冷静なフォローを入れて笑いを誘いました。
その後も天才ピアニストは、OCTPATH・海帆や高校生と一緒に、「好奇心・興味本位」「SNSで誘われる」「その場の雰囲気に流されてしまう」といった薬物使用のきっかけを紹介。
河邉氏は「実際、好奇心や誘惑、生きづらさなどのストレスなどがきっかけとなることが多い。いまの情報化社会ではいろんな情報が手に入るけど、いいかげんな情報に惑わされないように気をつけないと」と警鐘を鳴らしました。
「ストレス溜まってるんならアレ、試さない?」
最後は安村のチームによる「ことわる勇気をもとう! 対策編」です。友人や知人からの誘いにどう対応すればいいか、パーティー会場を舞台としたコント形式で紹介します。
とあるパーティー会場で偶然、出会った先輩(安村、四谷)と後輩たち(高校生)。受験でストレスが溜まっているという後輩たちに、安村が「ストレス溜まってるんならアレ、試さない?」と話します。高校生たちは断固として拒絶し、最終的には「逃げろ〜!」と一斉に逃げ出しました。

「このようにはっきり、きっぱり断ることが大事で、断りにくいときは“その場から逃げる”ということも勇気です」と四谷が説明すると、河邉氏もこうアドバイスしました。
「最初からそういう場所に行かないことも大事。実際には断りづらいこともあると思いますが、日ごろからいろんな仲間を作ることを意識すると、危険に直面したときに仲間から勇気をもらえると思いますし、これが本当の“応援隊”ではないかなと思います」
最後に出演者全員が再び登場。薬物乱用未然防止活動キャンペーンキャラクターの「ダメ。ゼッタイ。」君と「ダメ。くま」君に加え、警視庁のシンボルマスコット・ピーポくんも登場し、全員で大会宣言を行いました。

イベントでは、主催者を代表して上野賢一郎厚生労働大臣と東京都の山田忠輝保健医療局長の挨拶も。公務のため出席できなかった上野大臣の挨拶を、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課の小園英俊課⻑が代読しました。また、薬物乱用防止に貢献した個人や団体に、「厚生労働大臣感謝状」をはじめとした各種表彰状の贈呈が行われました。
さらに、都立上野高校の代表生徒13人がオリジナル劇を披露。オーバードーズに苦しむ友だちをみんなで助けようとするストーリーは、最後に全員で歌う感動的なシーンで観客の心に訴えかけました。
天才ピアニスト・ますみは断れずに“3日連続パスタ”
イベント終了後、出演者たちがこの日の感想を語りました。天才ピアニストの2人は、それぞれこうコメントしました。
「やっている我々もすごく勉強になったし、身をもって体感できました」(竹内)
「いままで思い描いていた薬物にかかわりのある人って、こういう(と鬼越の2人を指差し)見た目の人という印象があったけど、いまはもう姿の見えないSNSからも誘われてしまうんだなと気づきました」(ますみ)
これを聞いた良ちゃんが「(イベントで)一緒にやった高校生がすごくいい高校生で、『NON STYLEさんより鬼越のほうが好き』って言ってくれて……」と続けると、相方の金ちゃんが「一切言ってなかったです、そんなことは」と訂正し、笑いを誘いました。

そんな金ちゃんは、こう話します。
「いままではオレオレ詐欺グループの犯人役とか、悪役で呼ばれることが多かったんで、今回、ヒーロー側で呼ばれて嬉しかった。でも、悪役ばかりかというとそうでもなくて、僕ら去年だけでも1日警察署長を5回もやらせてもらってるんですよ。逆に面白がっていただいているというか」
良ちゃんも「僕ら見た目はこんなんですけど、飲む・打つ・買うとか全然やらないんです。やるのは暴飲暴食ぐらい」と明かしました。
一方、「断る勇気を発揮した経験」を聞かれた安村は、「FUJIWARAの藤本(敏史)さんに食事に誘っていただくんですけど、ノー! とキッパリ断ってます」と話し、その理由を「藤本さんが最近、ギャルとばっかり飲んでるから話が合わなくて、あんまり楽しくなくなっちゃって……」とぶっちゃけました。

天才ピアニスト・ますみは「いまダイエットしてるんですけど、たまたま一昨日も、昨日もパスタを食べる機会がありまして。今日はもうさすがに節制しようと心に決めてたんですが、先ほど安村さんと鬼越さんにランチ誘っていただきまして、パスタを食べに行く羽目になりました」と、“断る勇気”を発揮できなかったエピソードで笑いを誘いました。
