1980年代にアイドルとして活躍し、現在は現代アーティストに転身して活動するKAORUKOが、2月16日(月)~25日(水)まで東京・新宿で個展「KAORUKO exhibition『福をまねくものたち』を開催中です。初日のオープン直前には、KAORUKOのほか、5匹の愛猫と暮らすミキ・亜生、昨年まで保護猫の預かりボランティアをしていたというかけおち・青木マッチョという“猫好き”芸人2人が駆けつけて取材会に出席。KAORUKOが亜生の愛猫“助六”を描いた作品もお披露目され、亜生を大歓喜させました。

“縁起を担ぐ”という日本の風習が魅力
アイドル・新井薫子として活躍した経験を活かし、これまでは現代を生きる女性の、新しくポジティブなフェミニズムを数々の作品で表現してきたKAORUKOですが、今回、テーマに掲げたのは「福を招くものたち」です。
ギャラリーには、これまでKAORUKOがこだわってきた伝統的な着物の文様の引用や、ポジティブな作風はそのままに、“水の神”として崇められてきた龍(ドラゴン)や招き猫、狛犬など“縁起のよい”ものをモチーフにした新作がズラリ。眺めているだけでも、運気がぐんぐんと上向いてくるようです。

今回、「福を招くものたち」をテーマにした理由について、KAORUKOはこう語りました。「(新型コロナウィルスの)パンデミックに見舞われて、2020年に日本に帰国したのですが、そこで“縁起を担ぐ”という日本の風習がとてもステキだなと感じました」
亜生「賃貸やけど、住み続ける!」
ここで、KAORUKOが初となる“ペット”のオーダーメイド作品の受注販売に先駆け、亜生の愛猫“助六”を描いた作品がお披露目されました。ポップなカラーリングで描かれた「青海波」や「麻の葉」など縁起のいい文様をバックに、愛らしくこちらを見つめる一見、真っ黒な助六にも、よく見ると着物の模様があしらわれています。
作品上では行儀よく座っている助六ですが、KAORUKOのもとに送られてきた写真では、体を自由に伸ばし、目も瞑ってしまっていたそう。そのため、KAORUKOは、亜生がSNSにあげている写真も参考にしながら、作品を作り上げていったといいます。

亜生は「うちの助六にそっくり! とてつもなく縁起がよさそう」と大喜び。玄関に飾って運気を上げたいという亜生に、KAORUKOが「SNSにちらっと見えるおうちの雰囲気を想像して描かせてもらいました」と明かすと、マッチョは亜生に「絶対に引っ越さないでくださいね」と念押し。亜生も「賃貸やけど、住み続ける!」と断言して笑わせました。
ペットも“福をまねく”存在
その後の質疑応答では、KAORUKOが改めて今回の個展タイトル『福をまねくものたち』に込めた思いを語りました。
「着物の柄には縁起を担ぐ文様が使われていて、今回の作品に使用している『青海波』は波のように穏やかな幸せが続くっていう意味なんです。(日本には)そういったことをとても大事にする文化があるのに、それを反映した現代アートがないので、私が現代アートで表現して、皆さんの家に福を呼んでいただけたらと思っています」

ペットのオーダーメイド作品という企画もそんな思いから生まれたといい、「飼っている動物たちも福を呼んだり、(飼い主を)幸せにしてくれる存在ですし、いなくなってしまったあとも、絵を飾り続けることで幸せに感じてもらえたらと思いました」と胸の内を明かしました。
猫にだいぶ稼がせてもらった!?
実際にペットオーナーである亜生は、改めて作品を眺めながらこう語りました。
「黒猫のグッズとかも結構あるんですけど、やっぱりオーダーメイドだと忠実にうちの猫になるんですね。いままで『少し似ているから買おうかな』くらいの気持ちで買っていましたけど、やっぱりちょっとずつ違うんです。でも、これはまさしくうちの子なので嬉しいです!」

現在、一緒に暮らしている5匹の保護猫のなかで、いちばん最初に家にやってきた助六は特別な存在だといいます。
「助六を拾ってからアルバイトを辞められて、仕事がいろいろ舞い込んできたので、本当に今回の(個展の)コンセプトにピッタリなんです。この子のおかげでだいぶ稼がせてもらいましたし、猫仕事もいただきました。だいぶ招き猫です」
マッチョが亜生に苦言「ちょっとダサいです」
KAORUKOに自分の姿をアートにしてもらうとしたら、どんな瞬間がいいかという質問には、マッチョが「自分は賞レースなどでの活躍がないので、『ラヴィット』に出ている瞬間を描いてほしいです。そこから自分は変わったので、感謝を伝えたいですし、人生が変わる瞬間をKAORUKOさんに描いてほしいです」と回答。
さらにマッチョが「招きマッチョも」とポーズを披露すると、KAORUKOは「すごくいい! 描きたいです」とさっそくアーティスト目線でした。

亜生は、「漫才がウケてハケるときに、ネクタイをちょっと緩めて、こっち(袖の逆側)のお客さんを見るクセがあるんですよ。カッコつけてるんですけど(笑)、そこを描いてほしいです。僕、よくやるんですよ。“これはウケたぞ”っていうときに、『(ちょっと気だるそうに)どうもありがとうございましたー』って、“オレ、カッコええ”って思いながら……」。
そう言って、二枚目の表情で実演して見せると、マッチョがすかさず、「後輩からしたら、ちょっとダサいです」とピシャリ。亜生は「あまり言いたくなかった……」と恥ずかしそうでした。
【KAORUKO プロフィール】
アイドル歌手「新井薫子」として日本で活動後、1980年代末からアーティストに転身。2007年からニューヨークを拠点に活動。
アイドルの経験を活かし、現代を生きる女性を投影した新しい形のポジティブなフェミニズムを描く。明治、大正時代の着物の文様をコラージュすることにより日本文化を反映させた表現をコンセプトとする。
独自の技法の構成方法、作品の対象、コンセプトはニューヨークのファインアート界でも独特の存在感を持ち、多くのコレクターに強烈なインパクトを残す。
開催概要
KAORUKO exhibition 『福をまねくものたち』
会期:2月16日(月)~25日(水)
時間:10:00~20:30 ※23日(月・祝)は20:00まで
場所:京王百貨店新宿店1階正面入口イベントスペース(東京都新宿区西新宿1-1-4)
