NSC(吉本総合芸能学院)の卒業ライブ『NSC大ライブTOKYO2022』の決勝戦が2月28日(月)に東京・銀座ブロッサムで開かれました。史上最大規模となった今回、優勝に輝いたのはミヤコジマ(井内大介、道古風杜)! 「芸歴詐称してるんじゃないかなって思うくらいうまかった」と審査員らを唸らせました。
大会には、この春卒業を迎えるNSC東京27期生約170組に加え、札幌・名古屋・福岡・沖縄エリア校の生徒が参加。決勝には、青いデルタ(1部審査員票1位)、ミヤコジマ(1部審査員票2位)、始刻天(1部審査員票3位)、ナンシャ(1部お客さま票)、カリン(2部審査員票1位)、アイランドアイランド(2部審査員票2位)、美月(2部審査員票3位)、らんぴょん(2部お客さま票)の8組が進出し、“いちばんオモロかった=チャンピオン”の称号を目指して白熱のネタバトルを繰り広げました。
成熟度の高いネタにライス・田所も感嘆!
MCをゆにばーす(はら、川瀬名人)、見届け人をNON STYLE・石田明が務めるなか、決勝に進んだ8組は渾身の2分ネタを順に披露していきます。
審査は、ライス・田所仁や放送作家の野々村友紀子さんらNSC講師陣に、劇場支配人やマネージャーなど吉本社員が加わった計7人によって行われ、3位にカリン、2位に青いデルタが選出。そして、チャンピオンに輝いたのはミヤコジマ! 川瀬に「学生芸人やってた?」と疑われるほどクオリティの高いしゃべくり漫才を見せ、優勝を果たしました。
田所も「芸歴詐称してるんじゃないかなって思うくらい、漫才がうまかったです」と2人の漫才に感心しきり。NSCで講師を務めている石田も、2人の実力に太鼓判を押しました。
「(在学中に)組み直した2人で。後付けやと思われるとイヤなんですけど、『センスある子いましたか?』って聞かれて、『この子らちゃう?』って言ったことはあります。勘のいい2人やし、納得の結果かなと思います」
諦められなかった芸人の道
ミヤコジマの井内と道古はともに大阪市都島区出身で、コンビ名もそれが由来。じつは2人とも過去にNSC大阪を退学しているため、東京校へは再入学となります。
井内は20代半ばにNSC大阪に39期生として入学しましたが、「まわりの人とも仲よくできず、誰からもおもしろいって言われずに辞めてしまった」とのこと。その後、アルバイトなどを経て、「もう1回がんばろう」と一念発起。NSC東京に再入学したといいます。
「僕は憎しみでお笑いをやってるタイプ。おもしろくないって言ってきたヤツを(この優勝で)見返してやったぞという気持ちはありますね」
そう言う井内に石田は「古いタイプの芸人やなぁ!」と大笑いしますが、井内は「(大阪で同期だった)39期生にガッツリと売れた人はまだいないので、そこもライバル視してます」と闘志むき出しに語りました。
一方、道古は38期生としてNSC大阪へ入学。退学の経緯を「大学1回生のときにダブルスクールで通ってたんですけど、一緒に(NSCに)入学した相方が3カ月くらいで辞めちゃって。組み直しながらやってたんですけど、結局、僕も辞めてしまいました」と説明。そして、NSC東京に再入学した理由を、「大学を卒業して社会人を2年くらいやったんですけど、諦められへんなと思った」と話しましった。
NSCに入って「僕らはおもしろくなったと思います」
漫才を究めたいという2人の目標は、M-1優勝。井内は「お笑い好きな人は(みんな自分たちのことを)知ってるというくらいにはすぐになりたい。そこが第1の目標です」と意気込みます。
「NSCに入ってよかったことは?」と聞かれると、道古は「相方と出会えたこと」ときっぱり。井内は「大阪と東京、2回行ったからこそわかるんですけど、いまのNSCにはめちゃくちゃすばらしい授業がたくさんあります。授業を受けておもしろくなるもんじゃないだろうと思われるかもしれないですけど、僕らは(この1年間で)おもしろくなったと思います」と答えました。
そんな2人に田所は、「漫才師は全員敵だと思ってるんですけど(笑)。(2人がプロとして)出てきたら、ライバルとしてやっていきたいので、ライブで一緒になったら負けないという気持ちでやりたいし、全力で来てほしいなと思ってます」とエール。石田は「さっき本人に言うたんですけど、一刻も早くヒゲを剃りなさい!」と講師らしく、井内に喝を入れていました。
優勝したミヤコジマには特典として、BSよしもとや吉本の各常設劇場への出演権が与えられ、3月8日(火)には、活動拠点となる東京・神保町よしもと漫才劇場で開催される『リクエストライブ!~ネタ&トーク~』に初出演する予定です。
公演概要
『リクエストライブ!~ネタ&トーク~』
日程:3月8日(火) 17:45開場 18:00開演
会場:神保町よしもと漫才劇場
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