楽屋の謎ルールから知られざる“住人”たちの証言まで…劇場をもっと楽しむためのネルソンズ“裏”∞ホールツアー!

東京「渋谷」からお笑いのトレンドを発信する劇場、ヨシモト∞ホール。テレビ・ラジオ・ネットなどで活躍する芸人の“素顔”を垣間見ることは劇場の大きな醍醐味ですが、やはり知りたいのはそのウラ側。そこで今回は、ふだんはなかなか見ることができない劇場の“舞台裏”を案内してもらうべく、∞ホールのリーダーを務めるネルソンズの青山フォール勝ちと、メンバーの岸健之助、和田まんじゅうの3人に「∞ホールツアー」を依頼しました!

出典: FANY マガジン
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ロビーには人気芸人の看板がズラリ!

オズワルド、蛙亭、ZAZY、男性ブランコ、ゆにばーす……∞ホール所属芸人の最高位「レギュラー組」の芸人は全部で23組。劇場に入ってすぐのロビーには、そのレギュラー組芸人たちの看板が飾られています。

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「僕ら、いっつも(飾られるのが)端っこなんですよ!」と不満を言うのは青山。確かにネルソンズの看板は奥のほうに。一緒に案内してくれる西尾彰記支配人から「隅々まで見てほしい、という思いで配置したんです」とフォローが入ると、和田は「確かにいちばん人気がある大自然がいちばん奥、人気のない空気階段(3月末で∞ホール所属を卒業)やオズワルドは、玄関入って真正面に飾られていますもんね」とジョーク。笑いを生みつつも、「フォトスポットにもなるので、ぜひ一緒に撮ってほしいです」と紹介してくれました。

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廊下には賞レース決勝進出者らのポスターが!

芸人たちが出入りする楽屋入り口の廊下には『M-1グランプリ』『キングオブコント』『R-1グランプリ』『女芸人No.1決定戦 THE W』など、賞レース決勝進出者をお祝いする記念ポスターが掲示されています。

このほか、テレビ番組内でのお笑いの大会やバラエティーの企画で好成績を残した芸人も掲示されていますが、「ここに貼り出される基準は、(吉本の)社員がそのテレビを見ているか、見ていないか、ということですね」と青山。和田も「たぶん、こんなにも(ポスターが)貼られている劇場はほかにないと思います。みんな敵なのに、賞レースが近くなると、アドバイスや意見を言い合います。そりゃ面白くなるよなって思います」と教えてくれました。

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いよいよ楽屋に潜入!

楽屋は、入口すぐにある「大広間」、机が並んでいる「小部屋」、会議室型の「大楽屋」の3部屋に分かれています。

【大広間】
数カ月に1回模様替えされ、2022年3月現在は、写真の形がベストとのこと。

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先輩・後輩関係なく休む場所のため、「ソファーは権力を持っている兄さん芸人が座る場所」と和田。特にコンセントとテーブルがある場所が人気スポットなのだとか。

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和田が「ここにいる芸人(大広間)と、大楽屋にいる芸人には違いがあるんですよ。大広間は勢いタイプの芸人、会議室にいる芸人は大喜利が強いセンス系芸人」と紹介すると、楽屋に居合わせた芸人たちが爆笑!

ダンビラムーチョ(大原優一、原田フニャオ)の大原が「ここってパワー系だったんだ!」と驚くと、和田は「大広間でパソコン開いているヤツはいない。会議室に行くメンバーは、ここを通って大楽屋に行くんですけど、みんなちょっと嫌な顔して通っています」。

・大広間にある「王の椅子」
この椅子に主に座るのは、デニス(植野行雄、松下宣夫)の植野と、ゆにばーす(はら、川瀬名人)の川瀬の2人なのだとか。青山は「特に川瀬が座っているのをよく見ますね。あいつは常にM-1チャンピオンを意識しているんだと思います」。

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・大広間に設置された移動式ゴミ箱
楽屋で長らく問題になっていたのが、ジュースやコーヒーの飲み残し・空き缶問題。その問題を解決するべく、スタッフがキャスター付きの飲み残しボックスを製作してくれたとのこと。青山が「革命です!」と言うように、一気にゴミ問題も解決したそうです。

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【小部屋】
もともとは机が中央に配置されていて、打ち合わせ、ネタ作りをすることが多かったという小部屋。「使いづらい」ということから人気がなかったようで、和田曰く「ここを使っているのは、蛙亭(中野周平、イワクラ)のイワクラと、バンビーノ(石山タオル、藤田ユウキ)さんだけです」。

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実は先日、イワクラから青山に相談があり、彼女プロデュースで模様替え。一気に利便性が高まったのだとか。ここには、漫才師のスーツや、レギュラーメンバーにならないと与えられないロッカーも設置されていました。

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【大楽屋】
噂のセンス系芸人がいるという大楽屋へ。「ここからは大きい声出すと、中にいるみなさんが怒っちゃうんで」と岸。取材班が注意しつつ入ると、そこには、アイロンヘッド(ナポリ、辻井亮平)の辻井、やさしいズ(佐伯元輝、タイ)のタイ、男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)らの姿が。和田や岸の“悪ノリ”に「どんな紹介してんねん!」とクレームが飛び出しました。

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また、和田が「この楽屋は、芸歴13年の僕でも2回しか入ったことがありません。大広間のメンバーがここに来ることも滅多にない」と断言した際には、「そんなことない」とツッコミが入りました。

舞台袖にも熱いドラマが!

【舞台袖のモニター】
芸人たちが出番直前に準備する舞台袖。ここと楽屋までの動線にモニターが設置されていて、賞レース決勝直前ともなると、ネタを見学するメンバーが増えるそう。ネルソンズ曰く、「賞レース前に“あのコンビ・トリオは仕上がっている”という噂が都市伝説的に出回るのは、舞台袖で直接ネタを見た芸人たちが広めているから」。

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【舞台袖のカーテン】
和田と岸が「特にここを紹介したい!」と口を揃えたのは、舞台袖に備え付けられている目隠し用のカーテン。「ここからお客さんの数や、お客さんがあたたかいのか(笑っているか)表情を確認しています」と教えてくれました。

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劇場を支える作家・スタッフたち

作家・山田ナビスコさん】
“東京吉本芸人の父”として、長らく若手を支える作家。廊下で作業していることが多いらしく、「劇場入りするとき、廊下にいる山田さんを見かけたらテンション上がります」と岸。

ネルソンズの単独ライブには1年目からついていて、ネタは会議室ではなく、この廊下で作ることが多いのだとか。青山は「ここでの話合いがなかったら、いまのネルソンズはないですね」と感謝もひとしお。そんな山田さんに、ネルソンズのこと、そして∞ホールメンバーについて話を聞きました。

出典: FANY マガジン
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ーーネルソンズの印象は?

山田 面白いけど、話すと長くなりすぎる(笑)。

 13年以上のお付き合いですからね。

ーーいまのレギュラーメンバーの印象は?

山田 脂が乗っているメンバーが揃っていて、いいんじゃないですかね。芸歴10年前後の芸人がほとんどなので、面白いネタを考えられるキャリアにもなっています。漫才もコントも強い芸人が揃っているのは、この劇場しかないと思いますよ。

 山田さんのおかげで脂が乗っているんですよ!

山田 余計なこと言うのやめろ!(笑)

和田 社員の中には「あの人気芸人は俺が見つけた」とか言う人もいると思うんですけど、本当はぜんぶ山田さんのおかげですから!

ーー山田さんが思うホールの魅力はどのようなところでしょう?

山田 お笑いファンになればなるほど、ハマっていく劇場だと思います。ライブには、劇場の寄席、芸人発信の企画ライブ、作家や社員がつくるライブ……と、いろいろなバージョンがあるんですよ。芸人たちのネタはもちろん、ライブ自体にも個性があるので、何度か通ううちに“これは芸人さんが主催しているライブだ”とか、“これは作家さんのライブだ”とか、そうした特徴をつかめるようになると思います。そうなると、より楽しめるんじゃないかな。

【∞ホールスタッフ・井口さん】
∞ホール担当になって1年になるというスタッフ・井口さん。平日の午後に毎日開かれる日替わりネタとトークのライブ『渋谷よしもと 午後のお笑いライブ(シブゴゴ)』のトークテーマ考案や、「レギュラー組」をメインキャストとする劇場の本公演『ワラムゲ』の制作などを担当しています。そこで、ネルソンズもまじえて∞ホールの魅力について語ってもらいました!

出典: FANY マガジン
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ーーネルソンズは井口さんを「ホールに欠かせない人」と表現していますが、その理由は?

 笑顔が最高なんですよ。

和田 井口さんが芸人にライブの企画説明をしてくれるんですけど、その説明を聞いて嫌な思いをする芸人はいないです。

 本当にいいご家庭で育ったんだろうなっていうね。

青山 まだ劇場1年なのに、僕らみたいな10年以上の芸人を管理できるのは井口さんだけですね。

ーー井口さんが考えるホールのライブ『シブゴゴ』のトークテーマが、毎回奇抜だと話題になっています。

 「お風呂に入って歌うならこの曲」とかね(笑)。

青山 作家さんとか吉本に長くいる人では絶対に出ないテーマなんですよ。

 トークテーマを考えるとき、何を参考にしているんでしたっけ?

井口 『ごきげんよう』(フジテレビ系で放送されていた昼のトーク番組)です。

(一同爆笑)

青山 最初はこのテーマに戸惑いましたけど、もう慣れましたね。

ーートークテーマを考える上で気をつけていることは何ですか?

井口 『シブゴゴ』はお昼なので、お昼の時間帯に楽しんでもらえるようなお題を考えるようにしています。配信がないので、ここでしか観られないライブにできたらいいなと思っていて……。その間をすり抜けていたら、変なトークテーマが生まれてしまいました(笑)。

ーーホールのいいところ、魅力は?

井口 会場がすり鉢状になっていて、どんなところからでも楽しめるのが魅力だと思います。たとえば端から見たら、袖で準備している芸人さんが見られますし、最後列で見ても、前のお客様が邪魔になることなく、ネタを見ることができます。芸人さんと距離も近いので、よりお笑いを楽しめる劇場です。
ライブとしては、賞レースで活躍している方はもちろん、テレビでは見られないけれど、めちゃくちゃ面白い方もたくさんいます。そんな方々をまとめて観られるのは∞ホールならではだと思います。

出典: FANY マガジン
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「1年中、クオリティーの高いネタが楽しめる」

短い時間ながらも∞ホールのウラ側をたっぷり案内してくれたネルソンズ。最後に、彼らに∞ホールの魅力を聞いてみました。

「見てもらったとおり、賞レース常勝軍団の劇場だと思います。そんな芸人のネタを観られるのは∞ホールだけなので、ぜひ足を運んでいただきたいです。あと、1つのビルで3つの劇場(∞ホール、∞ドームステージⅠ、∞ドームステージⅡ)があるのもここだけ。毎日ライブをやっているので、それぞれの劇場をハシゴしてもらっても面白いと思います」(青山)

「賞レース常連メンバーもいますけど、それ以外のまだ知られていない面白い芸人たちもいっぱいいます。青田買いしに来ていただきたいです」(岸)

「基本的にほかの劇場は、舞台が目線より上にあると思いますが、∞ホールは舞台より客席が上にあるので、見下ろす形になります。なので、コロシアムを観に来ている感覚です。芸人たちの“お笑いコロシアム”を観に来てほしいです」(和田)

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なによりも、テレビとは違う“ネタの仕上がり具合”を見られるのは劇場の大きな魅力。1年を通した楽しみ方について、和田がこう付け加えました。

「夏は『キングオブコント』の予選があるのでコントが面白くなりますし、秋になると『M-1』や『THEW』の予選で漫才や女芸人のネタが、冬・春には『R-1』の予選があるので、ピン芸人が面白くなっていく。劇場に来ると1年中、クオリティーの高いネタが楽しめると思います」

ネルソンズおすすめのグッズはこれ!

最後に、改めて∞ホールロビーにあるグッズ売り場の紹介を。売り場では雑誌、ポスター、ステッカーなどなど、∞ホール芸人のキャラグッズをはじめとしたレアアイテムが販売中です。青山は「人気の商品となると、数時間で売れたりするんで、商品の入荷情報はショップの公式Twitterをチェックしてほしいです」とアドバイスしてくれました。

【和田おすすめ】
芸人ステッカー=コンビ220円(税込)、トリオ330円(税込)

出典: FANY マガジン
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「人気芸人はすぐに売れて在庫待ちになることがあるので、早めに買っていただきたいです。僕たちのような人気のない芸人は、在庫が余るのが恥ずかしいので、自分で買っています!」

【岸おすすめ】
吉本芸人ソックス=440円(税込)

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「いつか僕らのキャラ靴下も販売されるように頑張りたいです。若手芸人って、シールになれるか、なれないかの壁があるんですけど、僕たちの次の壁はコレ。狙っていきたいです!」

【青山おすすめその1】
ヨシモト∞ホール限定アクリルキーホルダー=330円(税込)

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「家族や親戚にあげたら喜ばれました。ショップには、このような∞ホール限定のグッズもあります。ライブを観に来なくてもお店には入れるので、近くに来たら、ぜひ立ち寄ってみてください」(青山)

【青山おすすめその2】
ムゲンダイレギュラーマルチケース&ムゲンダイオリジナルマスク(2色セット)=2,000円(税込)

出典: FANY マガジン
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「在庫がなくなってきているんですけど、このマスクケースは、蛙亭・中野(周平)がイラストを描いてくれました。芸人がデザインしたグッズも今後販売していきたいですね」(青山)

【店員おすすめ】
よしもと天然水=110円(税込)

出典: FANY マガジン
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「よく芸人さんにイジられている商品です。吉本芸人さんが楽屋で飲んでいる天然水でもあるので、おみやげにぜひ!」(店員)


ライブ概要

『渋谷よしもと 午後のお笑いライブ』
昼からお笑いを楽しめる渋谷の定番!よしもとの旬な芸人たちによるネタ&トークライブ!
会場:ヨシモト∞ホール
チケット料金:前売1,300円 当日1,800円
チケット情報はこちら

『ヨシモト∞ホール本公演「ワラムゲ!」』
渋谷で平日毎日開催している劇場メイン公演!旬なネタとコーナーで盛り上がる70分をお楽しみください!
会場:ヨシモト∞ホール
チケット料金:前売1,500円 当日2,000円会場
チケット情報はこちら

『ヨシモト∞ホール特別公演「ワラムゲ!SP」』
休日に開催している特別公演!爆笑のネタと楽しいコーナーによる充実の90分をお楽しみください!
会場:ヨシモト∞ホール
チケット料金:前売2,500円 当日3,000円 配信1,200円
会場チケットはこちら
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ヨシモト∞ホール公式サイトはこちらから。
ショップ公式Twitterはこちらから。

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